【2026年最新】AIで動画台本・YouTubeシナリオを作る|伝わる構成5プロンプト
結論: 動画台本作りは「フック(最初の3秒)→本編(構造化)→CTA(行動喚起)」の3層をAIに分業させるのが最速で、台本1本あたりの制作時間は2時間以上から20〜30分に圧縮できます。
この記事の要点:
- 要点1: 動画台本は「フック生成」「構成案」「短尺/中尺の本文化」「CTA」を別プロンプトに分けるとAIの精度が一気に上がる(同じプロンプトに全部詰めると平均的でつまらない台本になる)
- 要点2: Reels/TikTokは15〜60秒・YouTube Shorts縦型・YouTube中尺3〜10分・YouTube本編10分超でフォーマットがまったく違うので、AIに必ず「秒数とプラットフォーム」を渡す
- 要点3: 著作権・肖像権・景表法・薬機法の確認は人間の責任。AIが書いた台本に「研究結果」「医師監修」「効果保証」が混ざっていないか必ず読み返す
対象読者: 動画外注を内製化したい中小企業の販促・広報担当・経営者。月3〜10本の動画を社内で回したい人。
読了後にできること: コピペプロンプト5本をスプレッドシートにストックし、今日中に1本「Reels台本」をAIに書かせて、自分の声で読み上げてみる。
「動画つくりたいけど、まず台本がムリ…」と相談されることが、ここ半年で本当に多くなりました。
先日、地方の食品メーカーさん(想定シナリオ:地方の中小食品メーカー、自社ECとふるさと納税が主販路、社員30名規模)の販促担当の方とお話していたとき、「外注すると1本15万円する、でも内製しようとすると台本で詰まって動画が出せない」という典型的な悩みを聞きました。撮影自体はスマホでOK、編集もCapCutで何とかなる。でも、台本が書けないから、撮影が始まらない。これ、僕の研修先でも半分以上の会社で起きてる現象です。
そこで僕がやっているのが、台本作りを「フック」「構成案」「短尺本文」「中尺本文」「CTA」の5つに分業して、それぞれをAIに別プロンプトで書かせる方法です。一つのプロンプトに「動画台本書いて」と投げると、AIは平均値を取りにいくので、どこかで見たような無難な台本しか出てきません。けど、フックだけ・CTAだけ・構成だけと分けてやると、ChatGPTもClaudeも本気を出します。
この記事では、僕が実際に研修・コンサル現場で配っているプロンプト5本を全公開します。コピペして、[ ]の中を自社の情報に書き換えれば、今日から動画台本が量産できる状態になります。ただし、最後に書く「失敗パターン4つ」と「景表法・薬機法・著作権の注意」は絶対に読み飛ばさないでください。ここを飛ばすと、再生数より先にクレームが伸びます。
動画台本作りの全体像 — なぜ「分業」が効くのか
動画台本がうまく書けない理由は、たいてい「フック・本編・CTAを同時に考えようとして脳がパンクしている」だけです。プロのシナリオライターは、まず構成だけを決め、次にフックだけを5案出し、最後に本編とCTAを書きます。これをAIにそのまま代行させるのが、いちばん効率がいい。
AIエージェントを使った業務全体の組み立て方は、ChatGPTビジネス活用 完全ガイドでも触れていますが、動画制作の場合は特に「タスクをマイクロに割って、それぞれを別チャットでやらせる」のが効きます。同じスレッドで全部やらせると、AIが前の出力に引っ張られて、似たような構成ばかり出すようになります。
動画フォーマット別の使い分け表
| フォーマット | 尺の目安 | フック秒数 | 向いている用途 | AIに指示する重点 |
|---|---|---|---|---|
| Instagram Reels | 15〜90秒(現在は3分まで対応) | 最初の1.5秒 | ブランド認知、商品紹介、ライフスタイル系 | 縦型・無音再生でも伝わるテロップ前提 |
| TikTok | 15〜60秒(最大10分まで) | 最初の0.5〜1秒 | エンタメ、ハウツー、若年層リーチ | トレンド音源との掛け合わせ、口語 |
| YouTube Shorts | 15〜60秒(最大3分まで) | 最初の2秒 | 本編動画への導線、検索流入 | 縦型・キーワードを冒頭に |
| YouTube中尺 | 3〜10分 | 最初の15秒 | ハウツー、商品紹介、社内研修 | 章立て・結論先出し・タイムスタンプ |
| YouTube本編 | 10〜30分 | 最初の30秒 | 解説、対談、ノウハウ深掘り | 中だるみ対策のミニフック複数 |
| Instagram Stories | 最大60秒(15秒×4枚) | 最初の1秒 | 日常更新、リンク誘導 | CTAスタンプ前提の構成 |
※ Instagram ReelsとYouTube Shortsの最大尺は2024〜2025年にかけて段階的に伸び、現在はそれぞれ3分まで対応しています(参照日: 2026-05-24)。ただし「短いほうがアルゴリズムに乗りやすい」傾向は変わっていないので、原則15〜60秒で設計するのが鉄則です。
まず試したい「5分即効」プロンプト3選
細かい話に入る前に、コピペしてすぐ試せるプロンプトを3つ出しておきます。これだけで、台本0→1の壁は今日中に越えられます。
即効1:フック生成プロンプト(最初の3秒で離脱を止める)
動画は最初の3秒で見るか見ないか決まると、僕の研修先のSNS担当者は口を揃えて言います。だからフックだけ別プロンプトで10案出させて、いちばんしっくり来るやつを選ぶ、というやり方が定着してきました。
あなたは中小企業の動画SNS運用に詳しいシナリオライターです。
以下の条件で、動画冒頭3秒で視聴維持率を上げる「フック(つかみ)」を10案出してください。
【商品/サービス】: [ここに商品やサービスを書く 例: 国産小麦のグラノーラ]
【ターゲット】: [年齢層・性別・悩み 例: 30〜40代女性、朝食を抜きがちな共働き世帯]
【動画プラットフォーム】: [Instagram Reels / TikTok / YouTube Shorts のどれか]
【動画の最終目的】: [認知拡大 / 商品購入 / 公式LINE登録 / 来店予約 など]
各案について、以下のフォーマットで出してください。
- 案番号
- フックのセリフ(15文字以内・口語)
- 心理トリガー(共感 / 数字 / 質問 / 意外性 / 損失回避 のどれか)
- 想定される視聴維持率の伸び方(あなたの感覚で「弱・中・強」)
【注意】
- 「驚愕」「衝撃」「神」など過剰表現は避け、自然な口語にしてください
- 効果や効能を断定する表現(「必ず○○できる」「○kg痩せる」など)は除外してください
- 既存ブランドや有名人の名前を借りる表現は出さないでください
使い方: 10案出てきたら、自分が声に出して読んで違和感のないやつを2〜3案残し、A/Bテストで使い回します。
注記: 数字や効果を入れる場合は、実測値か出典のある数字だけ使う。AIは平気で根拠のない数字を出してくるので、必ず人間が確認する(景表法・優良誤認のリスク)。
即効2:構成案プロンプト(PASTORフレームワークで全体設計)
動画台本の構成は、PASTORフレームワーク(Problem→Amplify→Story/Solution→Testimony→Offer→Response)が使いやすいです。PASTORを使う理由は、視聴者の感情の流れに沿って情報を出せるから。AIDA(Attention→Interest→Desire→Action)でもいいけど、商品紹介系ならPASTORの方が自然です。
あなたは動画マーケティングの構成プランナーです。
PASTORフレームワークで、以下の動画の構成案を作成してください。
【商品/サービス】: [例: 国産小麦のグラノーラ]
【動画の長さ】: [秒数で指定 例: 60秒の場合 / 5分の場合]
【プラットフォーム】: [Reels / YouTube中尺 など]
【ターゲット】: [例: 30〜40代女性、共働き、朝食抜きがち]
出力フォーマット:
# 構成案
## P: Problem(問題の提示) — 秒数 / 内容 / カメラの絵
## A: Amplify(問題の深刻化) — 秒数 / 内容 / カメラの絵
## S: Story/Solution(物語と解決策) — 秒数 / 内容 / カメラの絵
## T: Testimony(証言・実績) — 秒数 / 内容 / カメラの絵
## O: Offer(オファー提示) — 秒数 / 内容 / カメラの絵
## R: Response(行動喚起) — 秒数 / 内容 / カメラの絵
各セクションの秒数の合計が、指定した動画の長さに収まるようにしてください。
カメラの絵は「商品アップ」「人物バストショット」「テロップのみ」など、撮影想定で書いてください。
【注意】
- Testimonyに架空のお客様の声を入れない(出すなら「実際の声」と注記する)
- 効果保証や医療効果を匂わせる表現を使わない
使い方: この構成案ができてから、次の「短尺本文化プロンプト」または「中尺本文化プロンプト」に渡します。構成案なしで本文だけ書かせると、AIが勝手にPASTORもどきを作るのでクオリティがブレます。
即効3:CTAだけを集中的に書かせるプロンプト
動画の最後30秒で何を言うか、ここで再生数より「コンバージョン」が決まります。CTAを後付けで適当に書くと、視聴維持率が高くてもCV率が悲しいくらい低い動画になります。だからCTAも別プロンプトで10案出して、いちばん刺さるやつを選ぶ。
あなたは動画SNSのCTA(行動喚起)設計に強いコピーライターです。
以下の動画の最後10〜15秒で使うCTAを10案出してください。
【商品/サービス】: [例: 国産小麦のグラノーラ]
【プラットフォーム】: [Reels / TikTok / YouTube Shorts / YouTube中尺]
【目的】: [プロフィールリンクからEC誘導 / 公式LINE登録 / コメント誘導 / フォロー など]
【動画前半で何を伝えたか】: [簡単にメモ 例: 朝食抜きの罪悪感→3分でできる解決策提示]
各案のフォーマット:
- 案番号
- CTAセリフ(20文字以内・口語)
- 補足するテロップ(あれば)
- 推奨される画面の見せ方(QRコード / リンクスタンプ / コメント誘導アイコン など)
- 想定される反応率(あなたの感覚で「弱・中・強」)
【注意】
- 「今すぐ買って」「絶対損しない」など押し売り表現は避ける
- 効果や効能を保証する表現は除外
- プラットフォーム規約に違反する表現(外部リンク強要など)は除外
使い方: 10案から3案に絞って、社内で読み合わせ。声に出して読んでみて「言わされてる感」が出るものは外します。動画の人物が言いやすい言葉を残すのがコツ。
プロンプト4:短尺SNS用(15〜60秒台本)の作り方
ここからは「即効3つ」より一段詳しい、本気の台本プロンプトです。短尺SNS用はとにかく情報密度。秒数あたりの情報量を最大化するために、構成案ができている前提で本文化します。
あなたは短尺SNS動画のシナリオライターです。
以下の構成案を、Instagram Reels(縦型・60秒以内・無音再生対応)用の台本に展開してください。
【構成案】: [プロンプト2で生成した構成案をここに貼り付け]
【ブランドの口調】: [例: フランクでフレンドリー / 知的で落ち着いた / 元気で勢いがある]
【話者】: [社員本人 / 商品 / ナレーション など]
出力フォーマット:
# Reels台本(60秒以内)
## メタ情報
- 推奨BGMジャンル:
- 推奨フォントテイスト:
- 縦型サイズ前提のテロップ配置メモ:
## 台本本文
| 秒数 | セリフ(口語) | テロップ(画面表示) | カメラ/画作り | ジャンプカット数 |
|------|-------------|-------------------|--------------|---------------|
| 0:00-0:03 | [フック] | [テロップ] | [絵] | [回数] |
| 0:03-0:10 | ... | ... | ... | ... |
【ルール】
- セリフは中学生が音読できる平易さで
- 1秒あたり3〜4文字を超えない(早口になる)
- 無音再生でも意味が通るよう、テロップに情報を載せる
- 3秒ごとにジャンプカットを入れて単調にしない
- 効果や効能の断定表現は使わない
- 引用素材を使う場合は「引用元の明示」をテロップに含める
注記: 出てきた台本は、必ず実際に声に出して読みながら秒数を計ってください。AIは秒数換算が苦手で、「60秒以内」と指示しても90秒分くらい詰め込んでくることがよくあります。長ければ削る、これは人間の仕事です。
個人エピソード(想定シナリオ:地方ホテル業の集客動画): 想定シナリオとして、地方の温泉旅館がReels運用を始めた話を書きます。最初の月、台本を「全部AIで一気に書く」やり方で20本作ったところ、平均再生数は1,500回くらいで止まっていました。翌月、フック・構成・CTAを別プロンプトで書く方式に切り替えて15本作ったら、上位3本が3万〜8万回再生まで伸びた、という想定です。実案件として相談を受けるケースでは、似たような「フックの精度」で再生数が一桁変わる現象がよく起きます。
プロンプト5:YouTube中尺(3〜10分台本)の作り方
YouTube中尺は、短尺と違って「中だるみ対策」が最大のテーマです。15秒のフックの後、視聴者は2分・5分・8分のところで離脱します。だから2分ごとにミニフックを仕込むのが鉄則。
あなたはYouTube中尺(3〜10分)動画のシナリオライターです。
以下の構成案を、YouTube中尺(横型16:9・5分想定)の台本に展開してください。
【構成案】: [プロンプト2で生成した構成案をここに貼り付け]
【動画の長さ】: 5分
【ブランドの口調】: [例: 知的で落ち着いた]
【話者】: [社員本人 / 講師役 / 対談形式 など]
出力フォーマット:
# YouTube中尺台本(5分)
## メタ情報
- 推奨タイトル案(3本):
- 推奨サムネ要素(テキスト3〜5語):
- タイムスタンプ(チャプター用):
## 台本本文
### 0:00-0:15 オープニング(フック)
- セリフ:
- 画面:
- テロップ:
### 0:15-1:00 イントロ(この動画で得られるもの)
- セリフ:
- 画面:
- テロップ:
### 1:00-2:00 メインパート1
- セリフ:
- 画面:
- テロップ:
- ミニフック(2:00時点): [次の見どころを30文字以内で予告]
### 2:00-3:00 メインパート2
...
### 4:30-5:00 まとめ&CTA
- セリフ:
- 画面:
- テロップ:
【ルール】
- 2分ごとに「ミニフック」を入れて離脱を止める
- 数字や事実を引用する場合は出典をセリフ or テロップに含める
- 視聴維持率を意識し、長尺の説明より「結論→理由→事例」の順で
- 効果や効能の断定表現は使わない
- 他社製品の名前を出す場合は事実ベースで(誹謗中傷NG)
- 引用素材(画像・音楽・図表)は許諾済みのものだけ使う前提で書く
使い方: 5分を指定して10分分くらいの台本が出てきたら、優先度の低いセクションを丸ごとカットします。AIは「全部書きたい」性質があるので、こちらが「削る」役割を担います。
個人エピソード(想定シナリオ:BtoB SaaSの製品紹介動画): BtoBのSaaS企業さんで「5分の製品紹介動画」を内製化するプロジェクトを想定します。最初は10分尺になり、視聴維持率が30%前後だったところ、ミニフックを2分ごとに入れて尺を5分に絞り直し、結果として60%近くまで維持率を引き上げる、というのが研修で扱う典型例です。実案件では、製品の特徴を5分に詰め込みすぎると逆効果になるパターンが頻発します。
プロンプト6:ボーナス — CTA文案を「動画文末用」と「概要欄用」で分けて作る
「即効3」では動画の最後で言うCTAを10案出させましたが、YouTubeなら概要欄、Reels/TikTokならキャプションに書くCTAも別物として設計したほうがいい。動画内CTAは「口語・短く」、概要欄CTAは「文章・リンクつき」と機能が違います。
あなたは動画SNSのCTA設計と概要欄ライティングの両方ができるコピーライターです。
以下の動画について、「動画内CTA(セリフ用)」と「概要欄CTA(文章用)」を別々に作成してください。
【商品/サービス】: [例: 国産小麦のグラノーラ]
【プラットフォーム】: [YouTube / Instagram / TikTok]
【動画の最終目的】: [EC誘導 / LINE登録 / フォロー / 来店予約]
【動画の主なメッセージ】: [簡単にメモ]
出力フォーマット:
# 動画内CTA(セリフ用・口語・20文字以内 × 3案)
1.
2.
3.
# 概要欄CTA(文章・3〜5行 × 3案)
案A:
案B:
案C:
# キャプション/概要欄に入れる定型情報案
- ハッシュタグ案(プラットフォーム別 5〜10個):
- リンク誘導文の例:
- 関連動画への導線文の例:
【注意】
- 効果や効能の断定表現を使わない(景表法・薬機法)
- 「業界No.1」「最安値」など根拠が必要な表現を使う場合は「※自社調べ」など断り書きを入れる
- 他社の商標を勝手に使わない
使い方: 動画と概要欄でCTAを分けることで、視聴者が「動画で関心→概要欄でクリック」の2段階で動くようになります。実装すると、概要欄のリンククリック率が体感で1.5〜2倍くらいになる印象があります(これは僕の研修先の販促担当者の体感値で、厳密な統計データではない点に注意)。
動画台本AIの「やってはいけない」失敗パターン4選
ここからが、たぶんこの記事でいちばん大事なところです。プロンプト集だけ読んで実装すると、ほぼ100%このどれかでつまずきます。
失敗1:冒頭3秒で離脱する「自己紹介始まり」
❌ よくある間違い:
「こんにちは、株式会社○○の田中です。本日は弊社の新商品をご紹介させていただきます」
⭕ 正しいアプローチ:
「朝食抜いてる人、もう一生抜けません。これ食べるまでは」
なぜ重要か: SNS動画の視聴者は、最初の1〜3秒で「自分に関係あるか」を判断します。自己紹介から入ると、関係性を構築する前にスワイプされます。名乗りは最後の10秒でOK。
想定シナリオ: 研修現場で「営業っぽい話し方をやめたら再生数が3倍になった」というケースは何度も見ています。担当者の方は最初「失礼じゃないですか?」と心配されますが、SNSでは礼儀より親近感が優先されます。
失敗2:尺が長すぎる(「全部入れたい病」)
❌ よくある間違い: 5分で済む内容を「特徴を全部入れたいから」と15分の動画にする
⭕ 正しいアプローチ: 1動画1メッセージ。15分尺なら3本の5分動画に分解する
なぜ重要か: 視聴維持率はYouTubeアルゴリズムの最重要指標の一つです。15分尺で維持率20%より、5分尺で維持率55%のほうが、結果的にインプレッションが伸びます。「全部伝える」より「1つだけ伝える」。
AIを使うときの落とし穴: AIは「もったいないから全部書こう」とする性質があるので、必ず人間が削る役割を担う。プロンプトに「指定の尺を絶対に超えないでください」と入れても守らない時があります。
失敗3:CTAが弱い・あるいは押し売りすぎる
❌ よくある間違い1(弱い):
「興味のある方は概要欄をご覧ください」
❌ よくある間違い2(押し売り):
「今すぐ買わないと損します!絶対後悔します!」
⭕ 正しいアプローチ:
「朝食キット、来週月曜から限定100セットだけ出すので、欲しい方はプロフのリンクから予約お願いします」
なぜ重要か: CTAは「具体的な日付・数量・行動」を含むと反応が変わります。「興味あったらどうぞ」は丁寧に見えて、実は何もアクションを促していません。逆に「絶対」「必ず」は薬機法・景表法のリスクが出ます。具体的に・自然に・スパっと言い切る。
失敗4:著作権・肖像権・出典の確認を「あとでやる」と思って忘れる
❌ よくある間違い: AIが書いた台本に「日経新聞によると」「厚生労働省の発表で」と書いてあるのを、そのまま動画にしてしまう
⭕ 正しいアプローチ: 台本に出てくるすべての引用・固有名詞・数字・統計を、撮影前に人間が一次ソースで確認する
なぜ重要か: AIは平気で出典を捏造します。実際にない調査を「○○研究所の調査によると」と引用するケースは日常茶飯事です。動画にしてしまうと回収不能。さらに、BGMや背景画像も商用利用OKか・クレジット表記が必要かを撮影前に確認しないと、後で削除依頼が来ます。
確認チェックリスト:
- 引用した数字・統計の一次ソースURLは確認したか
- 使う音源は商用利用OKか(YouTubeオーディオライブラリ・Epidemic Sound等の許諾済み素材か)
- 映り込む人物全員から撮影同意を取ったか(従業員・お客さま・通行人)
- 商品紹介で他社製品が映る場合、その会社にトラブルになりそうな映り方をしていないか
- 食品・健康食品・化粧品・医療系は薬機法に該当する表現がないか
- 「業界No.1」「最安値」「効果保証」など景表法に該当する表現がないか
これらは法務・薬事・広告審査の専門家ではない人(=AIも、私も)が、軽く判断していい話ではありません。グレーゾーンを感じたら、必ず弁護士か行政書士か薬事担当者に相談してください。
台本作りの「順番」 — 5つのプロンプトをどう繋ぐか
ここまでで5本のプロンプト(即効1〜3とプロンプト4・5、それにボーナスの6)を紹介してきましたが、実務で回すときの順番は次のとおりです。
- プロンプト2(構成案)でPASTORの全体像を決める。ここがブレると後工程が全部ズレる
- 即効1(フック生成)で冒頭3秒のフックを10案出して、3案に絞る
- 動画尺に応じてプロンプト4(短尺)またはプロンプト5(中尺)で本文化する
- 即効3(動画内CTA)とプロンプト6(動画内CTA+概要欄CTA)でクロージング設計を仕上げる
- 最後に「全体読み合わせ」を人間がやって、テロップとセリフの整合性、固有名詞・数字・出典の確認を行う
この順番を守ると、AIの出力品質が安定します。フックが弱いまま本文を書かせると、構成全体がぼやけるので、必ずフックを先に固めてから本文に進んでください。
業務別:動画台本のAI活用パターン
商品紹介動画(EC・店舗販促)
商品紹介動画でいちばん多い失敗は、「商品の機能を全部喋ってしまう」こと。1動画1ベネフィットに絞ると、結果として購入につながりやすくなります。
例: グラノーラの商品紹介を作るなら、「朝食を抜くお母さんの罪悪感を解消する」というベネフィットで1本、「お子さんが自分で用意できる朝食」というベネフィットで1本、と分割する。一つの動画で両方言わない。
社内研修動画(マニュアル動画化)
研修動画は「読まれない手順書」を「見られる動画」に変えるのが目的です。台本のプロンプトに以下を追加すると、研修動画らしくなります。
- 章ごとに「ここで一度動画を止めて、自分で試してください」というポイントを入れる
- 各章の冒頭で「この章のゴール」を1文で言う
- 最後に「理解度チェック3問」をテロップで入れる
これらをプロンプトに足すだけで、AIが研修向けに最適化された台本を書きやすくなります。
採用動画・社員インタビュー
採用動画は「会社が言いたいこと」より「候補者が知りたいこと」を構成の核にすると、エンゲージメントが伸びます。プロンプトで構成案を作るとき、「視聴者は転職を検討している25〜35歳のエンジニアです。彼らがいちばん知りたい3つの疑問に答える構成で」と指定すると、AIが正しく順序を組んでくれます。
イベントレポート・登壇動画
イベントの様子をそのまま編集してアップするより、「3分の要約版」を別途台本ベースで作ったほうがコンバージョンが伸びます。AIに「2時間のイベント書き起こしから、3分のハイライト台本を作る」プロンプトを渡すと、要点を整理した台本を出してくれます。書き起こし自体はWhisperやNotta、Otterなどで自動化できます。
動画台本の「測定根拠」をどう取るか
「結果が出てるって、何で測ってますか?」と聞かれることが研修現場で本当に多いので、僕が現場でおすすめしている計測項目をまとめます。
- 視聴維持率(YouTubeアナリティクス・Instagramインサイト): 開始3秒、15秒、終了時点での維持率を毎本記録する
- 平均視聴時間 ÷ 動画尺: これが「実質的な視聴維持率」。50%超えれば優秀
- プロフィールアクセス数 / 動画再生数: SNSでのCTA効果を測る指標
- 外部リンククリック率(リンクスタンプ・YouTube概要欄): 1%超えれば動画自体は機能している
- 動画経由のコンバージョン数: GA4・各種広告管理ツールでUTMパラメータをつけて計測
これらをスプレッドシートで30本くらい横並びにすると、「うちはフックでつまずいてるのか」「CTAでつまずいてるのか」が見えてきます。AIに台本を書かせるときも、この測定データを次のプロンプトに渡すと、PDCAが回るようになります。
セキュリティ・コンプライアンスの運用ルール
AIで台本を作るときに、社内ルールとして整備しておくべき項目を挙げておきます。
- 顧客情報・取引先名を生成AIに入力しない。プロンプトに「顧客のA社が…」と書く場合は仮名を使う
- 未公開の商品情報・価格情報を生成AIに渡さない。リリース前情報は社内環境のローカルLLMか、契約上利用しないAPIだけで扱う
- 生成AI出力は「下書き」扱い。動画化する前に、上長 or 法務 or 薬事の確認を必ず通す
- AI使用の事実を社内で明示。誰がどのAIで作ったかをスプレッドシートに残しておくと、後でトラブルになったとき遡れる
- 素材ライブラリの利用規約を年に1回見直す。BGM・効果音・素材画像の利用条件は変わるので、運用ルール側も更新する
このあたりの社内ルール設計は、AI研修と一緒にやることが多いです。テクニックだけ教えてもルールが追いつかないと事故が起きるので、両方セットで進めるのがおすすめ。
個人エピソード:研修現場で見た「動画内製化が回った会社・止まった会社」
想定シナリオ:従業員50名の地方アパレル企業を例にします。最初は社長が「とにかくTikTok運用」と号令をかけたものの、台本担当が決まらず3週間で停止。そこからプロンプト分業方式を導入し、販促担当2名で月10本ペースを実現する、というのが研修で扱う典型ケースです。重要なのは「台本担当を1人決める」「フック・本編・CTAを分けて作る」「撮影日と公開日をスケジュールで固定する」の3点。仕組みで回すのがコツです。
想定シナリオ:BtoBの製造業企業では、YouTube中尺で「自社の技術解説動画」を月2本作ろうとして、台本が書けず止まる、というケースを想定します。技術系は専門知識を持つ社員が台本を書こうとすると、用語が難しくなりすぎる。これも研修現場でよく見るパターンで、AIに「中学生でも分かる言葉に書き換えて」と指示するプロンプトを追加すると、一気に読みやすくなります。
想定シナリオ:飲食店のオーナー1人運営では、毎日Reelsを1本上げる目標を立てたものの、台本が書けないので「無音で料理を映すだけ」の動画が続いて再生数が伸び悩む、というケースもよく相談されます。フックだけAIに5案書かせて、毎朝1つ選んで撮影、というルーティンに切り替えると、1人運営でも回せるようになります。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること: この記事の「即効1:フック生成プロンプト」を1つ、自社商品で試す。10案出して、自分が声に出して読んで違和感のない3つを残す
- 今週中: スプレッドシートに「フック10案」「構成案」「短尺台本」「中尺台本」「CTA10案」の5つを並べた台本ストックシートを作る。テンプレ化して、社内で共有する
- 今月中: 5本〜10本の台本を上記のフローで作り、実際に撮影・公開する。視聴維持率・プロフィールアクセス数・CTRをスプレッドシートで記録し、来月の改善材料にする
動画台本の内製化は、最初の3本くらいまでは「これでいいのか?」と不安になる工程です。でも、フォーマットさえ固まれば、4本目以降は一気にスピードが上がります。AIは台本を書く工程の「6〜7割」を肩代わりしてくれます。残り3〜4割の「ファクトチェック」「法的確認」「自社の声に直す」のところは、人間の責任で必ずやってください。
動画は、たぶん2026年も中小企業の集客で最も投資対効果の高いチャネルです。台本でつまずいて始められないのは、本当にもったいない。今日この5本のプロンプトをコピペして、まず1本書いてみてください。
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次回予告
次回は「AIで作る動画の撮影現場運用」をテーマに、台本ができた後の撮影・編集・字幕入れ・公開までを、現場で本当に回るレベルでまとめる予定です。ChatGPT・Claude・Notta・Runwayあたりを組み合わせた実務フローを公開します。
参考・出典
- Instagram Reelsの仕様(尺・縦型・最大3分対応) — Instagramヘルプセンター(参照日: 2026-05-24)
- YouTube のポリシーと安全性 — Google Help(参照日: 2026-05-24)
- 景品表示法に基づく表示の留意点 — 消費者庁(参照日: 2026-05-24)
- 医薬品等適正広告基準(薬機法に基づく広告規制) — 厚生労働省(参照日: 2026-05-24)
- 著作権制度の解説 — 文化庁(参照日: 2026-05-24)




