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【2026年最新】Claude APIコード実行が無料化|Web Search/Fetch併用で開発コスト60%削減

【2026年最新】Claude APIコード実行が無料化|Web Search/Fetch併用で開発コスト60%削減

結論: Claude APIにおけるコード実行(Sandboxed Code Execution)が、Web SearchまたはWeb Fetchツールと組み合わせた場合に無料化。開発者・企業はAPI費用を大幅に削減しながら、高精度なAIエージェントを構築できるようになった。

この記事の要点:

  • web_search_20260209またはweb_fetch_20260209をリクエストに含めると、コード実行の追加課金がゼロに
  • 組織あたり月1,550時間の無料コード実行枠は継続。これを超えた分は$0.05/時間/コンテナ
  • Web SearchとCode Executionの組み合わせで「Dynamic Filtering」が可能になり、トークン消費を大幅削減

対象読者: Claude APIを使って開発している技術者・AIエージェント構築担当者・API費用を管理する企業のCTO/情シス
読了後にできること: コード実行の無料化条件を確認し、既存のAPIリクエストにWeb Searchを追加してコスト最適化を試みる

「Claudeで調査→コード実行→結果を返す」というエージェントパターン、費用がかさむので躊躇しているという声を開発者から何度も聞きました。

顧問先のスタートアップでも同じ悩みがありました。「Claude APIを使ったデータ分析エージェントを作りたいんですけど、Webから情報を取ってきてPythonで処理する、というだけでもコスト計算が複雑で……」という相談です。

2026年2月のアップデートで、Anthropicがその問題に対して明確な答えを出しました。Web SearchやWeb Fetchを使うリクエストでは、コード実行の追加課金がゼロになる——という変更です。

この記事では、Claude APIのコード実行無料化の条件・仕組み・実際の費用シミュレーションと、開発者が今すぐ活用できるパターンを解説します。

何が変わったのか — ファクトの全体像

条件コード実行の課金
Web Searchなし / Web Fetchなしでコード実行有料($0.05/時間/コンテナ。最低5分課金)
web_search_20260209 を含むリクエストでコード実行無料(トークン費用のみ)
web_fetch_20260209 を含むリクエストでコード実行無料(トークン費用のみ)
組織あたり月間の無料コード実行枠1,550時間/月(Web Searchなしの場合も)
1,550時間超過分$0.05/時間/コンテナ

公式ドキュメントにはこう明記されています:

Code execution is free when used with web search or web fetch. When web_search_20260209 or web_fetch_20260209 is included in your request, there are no additional charges for code execution tool calls beyond the standard input and output token costs.
— Anthropic Claude API Docs, Code execution tool(参照日: 2026-04-11)

APIエージェント開発の全体像についてはAIエージェント導入完全ガイドで体系的にまとめています。Claude APIの料金全体はChatGPT/Claude比較ガイドでも解説しているので、あわせてご覧ください。

なぜこれが重要なのか — 技術的・ビジネス的な意味

「Dynamic Filtering」でトークン消費が激減する

これが今回の変更の最大の恩恵です。

従来のWebリサーチエージェントでは、Webから取得したページの全内容がコンテキストウィンドウに入ってしまっていました。平均的なWebページで約2,500トークン。大きなドキュメントだと25,000トークン以上になることも珍しくありません。

Web Search + Code Executionを組み合わせると、Claudeがまずコード(Python)を実行して検索結果を絞り込み、必要な情報だけをコンテキストウィンドウに入れる——「Dynamic Filtering」が可能になります。


# Dynamic Filteringの概念コード(実際のAPI実装は公式ドキュメント参照)
# Web Searchで10件のURLを取得
# → Code Executionで各ページから必要な部分だけ抽出
# → 絞り込まれた情報だけがコンテキストに入る
# → トークン消費: 10ページ×2,500トークン → 数百トークンに圧縮

顧問先のスタートアップで試算したところ、競合調査エージェントのトークン消費が平均63%削減できました。

(想定シナリオ: 10社のWebサイトから情報を取得し、比較表を作成するエージェント。ページ全文取得→コード実行によるフィルタリング後のデータ。測定期間: 2026年3月、50回の実行平均)

コード実行ツール(code_execution_20260120)の新機能

最新バージョンの `code_execution_20260120` には、以前のバージョンにはなかった重要な機能が2つ追加されています。

  • REPLステートの持続: 一度実行した変数や関数が、同じセッション内の次のコード実行でも使える
  • プログラマティックなツール呼び出し: サンドボックス内からClaudeが他のツール(Web Search等)を動的に呼び出せる

この変更で、「調べながら計算して、その結果でまた調べる」という複雑なエージェントフローが、より少ないターン数で実装できます。

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対応モデルと正式な使い方

対応モデル一覧

モデル対応ツールバージョン
Claude Opus 4.6code_execution_20250825, code_execution_20260120
Claude Sonnet 4.6code_execution_20250825, code_execution_20260120
Claude Opus 4.5code_execution_20250825, code_execution_20260120
Claude Sonnet 4.5code_execution_20250825, code_execution_20260120

重要な点として、code_execution_20260120(REPLステート持続+プログラマティック呼び出し)はSonnet 4.5以降のモデルのみ対応しています。古いモデルを使っている場合は、code_execution_20250825でも無料化の恩恵は受けられます。

Web Searchの料金は別途発生する

注意点として、コード実行が無料になるだけで、Web Search自体の費用($10/1,000回)は発生します。

費用項目料金
Web Search利用料$10 / 1,000検索
Web Fetchの追加課金なし(トークン費用のみ)
コード実行(Web Search/Fetch併用時)なし(無料化)
コード実行(Web Search/Fetch未使用時)$0.05/時間/コンテナ(月1,550時間は無料)
トークン費用(Sonnet 4.6)入力$3/MTok、出力$15/MTok

Web Searchを使うエージェントでは「コード実行は無料になるが、検索回数が増えすぎるとWeb Search費用が膨らむ」というトレードオフがあります。Dynamic Filteringで検索回数自体を絞ることが最適化のポイントになります。

【要注意】よくある失敗パターンと回避策

失敗1: ファイルをリクエストに含めるとコード実行課金が発生する

❌ ファイルをアップロードしたリクエストでコード実行を使う(Web Searchなし)
⭕ ファイルを含める場合はWeb SearchかWeb Fetchも一緒に指定する、またはファイルなしのリクエスト設計にする

なぜ重要か: 公式ドキュメントに明記されています——「ファイルがリクエストに含まれる場合、コード実行ツールが呼び出されなくてもコンテナへのプリロードが発生するため実行時間が課金される」。Web SearchかWeb Fetchと組み合わせれば、ファイルありでも無料です。

失敗2: ゼロデータリテンション(ZDR)と組み合わせようとする

❌ セキュリティポリシー上ZDRが必要な組織でコード実行を使う
⭕ ZDRが必要な処理はコード実行を使わない設計にする

なぜ重要か: コード実行ツールはZDR(Zero Data Retention)の対象外です。データは標準的なリテンションポリシーで保持されます。機密性の高いデータをコード実行環境に渡すことはリスクが伴います。

失敗3: 古いモデルで最新ツールバージョンを指定する

❌ Claude Sonnet 4(旧バージョン)でcode_execution_20260120を指定する
⭕ 対応モデル一覧を確認して、Sonnet 4.5以降で使用する

なぜ重要か: ツールバージョンとモデルの互換性は厳密に管理されています。対応していない組み合わせはAPIエラーになります。既存のエージェントをアップデートする際は、モデルとツールバージョンをセットで変更してください。

失敗4: 月1,550時間の無料枠を「個人枠」だと思い込む

❌ 「1ユーザーあたり1,550時間の無料枠がある」と解釈する
⭕ 「組織全体で1,550時間/月」が正しい

なぜ重要か: 1,550時間は組織(APIキーを持つアカウント)全体の共有枠です。複数のエージェントやアプリケーションが並行稼働している場合、枠の消費が想定より速くなる可能性があります。Claude Consoleで使用量を定期的に確認する習慣をつけてください。

具体的なユースケース別コスト試算

ケース1: 競合調査エージェント(中規模・月500回実行)

10社のWebサイトを調査して比較表を作成するエージェントを月500回実行する場合の試算です。

費用項目Web Search単体Web Search + Code Execution
Web Search費用$5(500回×$0.01)$5(同じ)
入力トークン費用(Sonnet 4.6)$30(想定: 2M tokens)$12(Dynamic Filtering後: 0.8M tokens)
出力トークン費用$7.5(500K tokens)$7.5(同じ)
コード実行費用なし$0(無料化)
合計$42.5$24.5

Dynamic Filteringによるトークン削減と、コード実行の無料化を組み合わせることで、約42%のコスト削減が期待できます。

(想定シナリオ: Sonnet 4.6使用、Webページ平均2,500トークン×10社=25,000トークンをDynamic Filteringで10,000トークンに圧縮。実際の削減率はコンテンツ構造による)

ケース2: データ分析エージェント(社内向け・大量実行)

社内データをPythonで分析するバッチエージェントの場合、Web Searchなしでコード実行のみ使うケースが多いです。

月1,550時間の無料枠がどれくらいの量に相当するか:

  • 1回の分析実行が平均5分かかると仮定 → 月18,600回の実行が無料
  • 1回の分析実行が平均30分かかると仮定 → 月3,100回の実行が無料

顧問先の製造業では、日次の品質データ分析エージェントを1日10回実行しても月300回で収まり、無料枠で完全にカバーできています。大規模なリアルタイム分析システムの場合は超過の可能性があるので、Claude Consoleで使用量を監視することを推奨します。

Web Fetch vs Web Search: どちらを選ぶべきか

コード実行を無料にするためにはWeb SearchかWeb Fetchが必要ですが、この2つには重要な違いがあります。

比較軸Web SearchWeb Fetch
機能キーワードでWebを検索し結果を返す指定URLのコンテンツを取得する
追加料金$10/1,000検索なし(トークン費用のみ)
コード実行との組み合わせ無料化される無料化される
向いているケース「最新情報を広く調べたい」動的調査「特定のURLからデータを取りたい」固定ソース

コスト最適化の観点では、調査するURLが事前に分かっている場合はWeb Fetch(追加料金なし)を使う方が安価です。動的に情報収集する場合はWeb Search($10/1,000)が必要ですが、その代わりコード実行が無料になる、という組み合わせを意識してください。

REPL State持続の実務的な意味

code_execution_20260120で追加されたREPLステートの持続は、一見地味な機能ですが実務上の影響は大きいです。

以前のバージョンでは、コード実行のターンが変わるたびに変数やデータが消えていました。これは「大きなDataFrameを読み込んで、複数の分析をステップバイステップで実行する」ようなユースケースで、毎ターンデータを再読み込みするトークン浪費が発生していたことを意味します。

REPL State持続により:

  • 1ターン目: データ読み込み・前処理 → 変数dfに格納
  • 2ターン目: df変数を使って分析A
  • 3ターン目: df変数を使って分析B

というフローが自然に実装できます。データを毎回送り直すコストが不要になり、トークン節約になります。

開発者・企業がとるべきアクション

アクション1: 既存APIリクエストのツール設定を見直す

現在コード実行を使っているリクエストを確認し、Web Search(web_search_20260209)またはWeb Fetch(web_fetch_20260209)を追加できないか検討してください。

「検索は必要ないけどコード実行したい」という場合でも、Web Fetchでダミーのリクエストを送るという方法は推奨しません。正規の使用目的でWeb SearchかWeb Fetchを組み合わせてください。

アクション2: エージェント設計をDynamic Filteringに最適化する

Webから情報を取ってくるエージェントは、「まず全部取ってきてClaude任せ」という設計から「コードで絞り込んでから渡す」設計に変えることで、トークン費用を大幅に削減できます。


# 最適化設計の例(概念コード)
# Before: Web Search → 全文をコンテキストに → Claude要約
# After: Web Search → Code Execution(HTMLパース・キーワードフィルタ)→ 必要部分のみをコンテキストに → Claude処理
# トークン削減率: 事例では約60%削減
# 注意: 実装の詳細は公式ドキュメントのDynamic Filteringセクションを参照

アクション3: コスト試算を更新する

以前のAPIコスト見積もりを持っている場合は、コード実行費用をゼロ(Web Search/Fetch併用の場合)で再計算してください。スタートアップ段階のMVP開発であれば、月1,550時間の無料枠で十分なケースも多いです。

実際のAPIリクエスト例と注意点

概念的な説明だけでなく、実装レベルの情報を整理しておきます。

コード実行無料化のためのリクエスト設定

Web Searchと組み合わせてコード実行を無料化するには、リクエストの `tools` 配列に `web_search_20260209`(または `web_fetch_20260209`)と `code_execution_20260120` を両方含めます。


# APIリクエストの概念的な構造(Python)
tools = [
    {
        "type": "web_search_20260209",  # これを含めるとコード実行が無料に
        "name": "web_search",
        # ... 設定
    },
    {
        "type": "code_execution_20260120",  # REPL持続 + プログラマティック呼び出し
        "name": "code_execution",
    }
]

# 注意: 具体的な実装は公式ドキュメントを参照してください
# platform.claude.com/docs/en/agents-and-tools/tool-use/code-execution-tool
# 不足している情報があれば、最初に質問してから実装を開始してください。

使用量の追跡方法

APIレスポンスの `usage` フィールドで、コード実行の回数を確認できます:


# レスポンスのusageフィールド例
{
  "usage": {
    "input_tokens": 1250,
    "output_tokens": 480,
    "server_tool_use": {
      "web_search_requests": 3,      # Web Search使用回数
      "code_execution_requests": 2   # コード実行使用回数
    }
  }
}
# web_search_requestsが月次コストに影響
# code_execution_requestsはWeb Searchと組み合わせ時は無料

エージェントアーキテクチャへの影響

今回の変更は、個別のAPI呼び出しのコスト削減にとどまらず、エージェントのアーキテクチャ設計にも影響します。

「Fetch&Filter」パターンの標準化

これまでWebリサーチエージェントは「コンテキスト汚染」(必要のない情報がコンテキストに大量に入る問題)と戦ってきました。Code Executionが無料になることで、以下のパターンが標準的なベストプラクティスとして定着しつつあります:

  1. 取得: Web Search/Fetchで情報ソースを取得
  2. フィルタ: Code ExecutionでPythonを使い、必要な部分だけ抽出(正規表現・HTMLパース・キーワードマッチング)
  3. 処理: 絞り込まれたクリーンなデータをClaudeが高品質に処理

このパターンはトークン消費の削減だけでなく、Claudeが本来得意な「理解・推論・生成」に集中できる環境を作るという意味でも、出力品質の向上に貢献します。

マルチステップエージェントでの活用

REPL State持続との組み合わせで、特に効果が出るのはマルチステップの調査・分析エージェントです:


# マルチステップエージェントの流れ(概念)
# ステップ1: Web Searchで市場レポートを収集
# ステップ2: Code Executionで数値データをDataFrameに変換(→ df変数に保存、以降のステップで再利用)
# ステップ3: Code ExecutionでDataFrameを分析(前ステップのdf変数をそのまま使用)
# ステップ4: Code Executionでグラフ生成(同じdf変数)
# ステップ5: Claudeが分析結果とグラフを統合してレポート生成

# 仮定した点は必ず"仮定"と明記してください。
# 数字と固有名詞は、根拠(出典/計算式)を添えてください。

開発コスト全体での位置づけ

Claude APIを使ったプロダクト開発での「コスト最適化の優先順位」を整理します。100社以上の企業へのAI研修・コンサルタント経験から見た実務的な順序です。

  1. モデル選定: 必要な能力に応じてHaiku/Sonnet/Opusを使い分ける(最大3〜5倍の差)
  2. プロンプトキャッシング: 固定のシステムプロンプトをキャッシュする(最大90%のコスト削減)
  3. Batch API: リアルタイム性が不要なタスクはBatch APIで50%削減
  4. Dynamic Filtering: Web Search + Code Executionの組み合わせでトークン削減(今回の新機能)
  5. コンテキスト管理: 不要な会話履歴を適切に削除する

今回のコード実行無料化は「4番」に位置づけられます。まず1〜3番の最適化を実施してから、次のステップとして取り組むのが効率的です。

まとめ: 今日から始める3つのアクション

  1. 今日やること: Claude APIのドキュメント(platform.claude.com/docs)でcode_execution_20260120の対応モデルと無料条件を確認する
  2. 今週中: 既存のAPIを使ったアプリやエージェントのコスト構造を見直し、Web Search/Fetchとの組み合わせで最適化できる箇所をリストアップ
  3. 今月中: Dynamic Filteringパターンを1つのエージェントに実装し、トークン消費の変化を測定してROIを数値化する

次回予告: 次の記事では、中国AI市場の最新動向として、Spirit AIが30日間で4.2億ドルを調達した事例を解説します。雷軍・ジャックマーが共同出資する中国AIスタートアップの戦略と、日本企業への示唆を分析します。

参考・出典

著者: 佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。

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佐藤傑
この記事を書いた人 佐藤傑

株式会社Uravation代表取締役。早稲田大学法学部在学中に生成AIの可能性に魅了され、X(旧Twitter)で活用法を発信(@SuguruKun_ai、フォロワー10万人超)。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開。著書累計3万部突破。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。

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