結論: 部署別のAI活用プロンプトを正しく使えば、営業・経理・人事・マーケの4部門それぞれで月20〜50時間以上の業務時間削減が実現できます。この記事ではコピペ可能な実践プロンプト26選を部署別に公開します。
この記事の要点:
- 部署ごとに「AIが得意な業務」は異なる — 汎用プロンプトでは効果が半減する
- プロンプトに部署固有の情報(業務コンテキスト)を入れるだけで精度が劇的に上がる
- 今日からコピペで使える実践プロンプトを4部署26個分公開
対象読者: 各部署でAIを活用したいマネージャー・担当者
読了後にできること: 自部署のプロンプトを1つ選んで今日から試す
「ChatGPTは使っているけど、なんか浅い使い方しかできていないな…」
企業向けAI研修で最も多い悩みがこれです。先日、ある IT企業のマーケ担当者から「記事の草案を書いてもらっているけど、毎回修正が大変で、むしろ自分で書いた方が早い気がする」と言われました。
これ、プロンプトの問題です。「ブログ記事を書いて」では、AIは何も知らない状態から書き始めます。でも「自社のターゲット顧客・競合・トーン・フォーマット」を全部渡した上で依頼すると、修正が格段に減る。部署固有の文脈をどれだけ入れられるかが、AI活用の質を決めるんです。
この記事では、100社以上の研修で実際に使ってもらったプロンプトから、特に「これは使える」と反響の大きかったものを部署別に厳選して公開します。全部コピペ可能です。
AIで業務を効率化する際の全体的な導入ステップについては、AI導入で失敗しない5ステップガイドもあわせてご覧ください。
まず試したい:万能「コンテキスト設定」プロンプト(全部署共通)
どの部署でも最初にやると効果的なのが、AIに自社・自部署のコンテキストを渡すことです。このプロンプトを一度使って、AIに「あなたの会社のことを覚えさせる」と、その後の依頼が格段にスムーズになります。
あなたは私の会社の専任AIアシスタントです。以下の情報を覚えて、今後の業務サポートに活かしてください。
【会社情報】
- 会社名:
- 業種・事業内容:
- 従業員数・規模:
- 主要顧客層:
- 競合他社:
【私の役職・業務】
- 役職:
- 主な業務内容:
- よく作成する資料の種類:
【社内のルールや文化】
- コミュニケーションスタイル: (例: フォーマル/カジュアル)
- 使用しているツール: (例: Slack, kintone, Salesforce)
- 特記事項:
この情報をもとに、今後のすべての依頼に対して、私の会社・業務に最適化した回答をしてください。
理解できたら「了解しました。[会社名]のAIアシスタントとして業務サポートします」と返答してください。研修でこれを試した人事マネージャーが「これだけで返ってくる文章のトーンが変わった」と驚いていました。毎回「うちはIT企業で…」と説明していた手間が省けて、すぐに本題に入れる。地味ですが、これが一番コスパ高い設定です。
AI活用は「3つのレベル」で考える
| レベル | 使い方 | 具体例 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Lv.1 単発タスク | 1回の依頼で完結する作業 | メール文章の作成、要約 | 作業時間30〜50%削減 |
| Lv.2 ワークフロー組込 | 定型業務にAIを組み込む | 週報テンプレ生成、議事録作成 | 作業時間60〜80%削減 |
| Lv.3 エージェント活用 | 複数タスクを連続自動化 | リサーチ→分析→資料化 | 業務そのものをなくす |
まずLv.1から試して、慣れたらLv.2のワークフロー組込みに挑戦するのがおすすめです。いきなりLv.3を目指すと「使いこなせない」と感じて挫折しやすい。
営業部門:商談から受注までのプロンプト集(7選)
営業部門でAIが最も効果を発揮するのは、「情報収集・分析」と「文書作成」の2領域です。顧客との会話や関係構築はAIには任せられませんが、その前後の準備・事後処理は大幅に自動化できます。
#1: 商談前リサーチプロンプト
研修でこれを試した法人営業担当が「商談前の準備が2時間から30分になった」と報告してくれました。企業研究をAIに任せて、自分はその情報を使った質問設計に時間をかけられるようになったそうです。
以下の企業への初回訪問(商談)前のリサーチをしてください。
【訪問先企業情報】
- 会社名:
- 業種:
- 従業員数(わかる範囲で):
- 最近のニュースやトピック(知っていれば):
【私が提案する製品・サービス】
- 内容:
- 主な解決課題:
- 料金帯:
出力してほしい情報:
1. この企業が抱えていそうな課題(業界動向から推測)
2. 刺さりそうな価値提案ポイント3つ
3. 最初に聞くべきヒアリング質問5つ
4. 競合として出てきそうな企業と差別化ポイント
不明な点は最初に確認し、推測した部分は「推測:」と明記してください。#2: 提案書ドラフト生成
以下の情報をもとに、顧客への提案書ドラフトを作成してください。
【顧客情報】
- 会社名:
- 担当者・役職:
- ヒアリングで聞いた課題:
【提案内容】
- サービス/製品名:
- 解決できる課題:
- 導入ステップ:
- 費用:
- 導入期間:
【提案書の構成】
1. 現状課題の認識(顧客の言葉で)
2. 解決策の概要
3. 期待される効果(数値で)
4. 導入ステップ(3フェーズ程度)
5. 費用と投資対効果
6. 次のアクション
文字数: 各セクション200〜300字。ビジネス文書として適切なトーンで。
仮定した数値は「(仮)」と明記してください。#3: 議事録→アクションリスト変換
以下の商談メモをもとに、構造化された議事録とアクションリストを作成してください。
【商談メモ(箇条書きで貼り付け)】
(ここにメモを入力)
出力形式:
1. 議事録(日時/参加者/議題/主な内容/決定事項)
2. アクションリスト(誰が/何を/いつまでに)
3. 次回商談に向けた確認事項
メモが不完全な部分は「要確認:」として明記してください。#4: フォローアップメール生成
商談後のフォローアップメールを作成してください。
【状況】
- 商談日:
- 相手: [役職・名前]
- 商談の内容要約:
- 次のアクション:
- 期限:
トーン: 丁寧だが堅すぎない(ビジネスカジュアル)
文字数: 300字以内
必ず感謝の一言から始めて、次のアクションを明確にして締めてください。#5: 失注原因分析プロンプト
失注した案件の原因分析をしてください。
【案件情報】
- 業種・規模:
- 提案した内容:
- 競合として出てきたサービス:
- 失注の理由(聞いた範囲で):
分析してほしいこと:
1. 主な失注原因(表面的な理由と真因を分けて)
2. 次の提案で改善できる点
3. 同じ失注パターンを避けるための対策
根拠のない推測は「仮説:」と明記してください。経理部門:月次業務の効率化プロンプト集(6選)
経理部門でのAI活用で一番インパクトが大きいのは「月次締め業務の自動化」ではなく「コミュニケーション文書の効率化」です。請求書の作成・確認自体はAIだけでは完結しませんが、報告書・説明資料・照会対応の文書作成は大幅に効率化できます。
顧問先の経理部門(従業員3名)でこれらのプロンプトを導入したところ、月次締め関連の文書作成時間が週8時間から3時間に削減されました(測定期間: 2025年11月〜2026年1月、タイムトラッキングアプリで計測)。
#6: 月次経費レポート自動作成
以下の経費データをもとに、経営陣向けの月次経費レポートを作成してください。
【経費データ(貼り付け)】
(Excelの経費一覧、または箇条書きで入力)
レポートに含める内容:
1. 月次合計と前月比
2. カテゴリ別の内訳と前月比
3. 予算超過・大幅削減のハイライト
4. 翌月の注意点・予測
形式: 経営陣が5分で読める形式(A4 1枚相当)
数字の根拠はすべてデータから計算し、計算式を括弧内に示してください。#7: 社内問い合わせ対応テンプレ
社員からの経費・精算に関するよくある質問に対する回答テンプレートを作成してください。
【社内規定の概要(貼り付け)】
(経費規定の主要項目を入力)
作成するテンプレート:
1. 領収書の提出ルールについて
2. 接待交際費の上限と申請方法
3. 在宅勤務の通信費精算
4. 締め日と支払いスケジュール
各テンプレートは「結論→理由→例外ケース→問い合わせ先」の順で書いてください。
規定に書いていないことは「別途確認が必要です」と明記してください。#8: 監査対応準備プロンプト
会計監査に向けて、監査人からよく聞かれる質問とその回答準備をしてください。
【対象期間・事項】
- 期間:
- 監査の種類: (例: 内部監査/外部監査/税務調査)
- 主な論点になりそうな項目:
出力してほしいもの:
1. よくある質問リスト(10個以上)
2. 各質問の模範回答(担当者が即答できる形で)
3. 資料準備チェックリスト
推測した内容は「確認が必要:」と明記してください。人事部門:採用から育成までのプロンプト集(7選)
人事部門でのAI活用は、「書類・文書作成」と「データ分析」の両面で効果的です。特に採用関連の文書(求人票・選考基準・内定通知など)は、プロンプトテンプレートを作ると品質が安定して、担当者によるばらつきがなくなります。
「求人票の書き方が人によって全然違う」という悩みを抱えていた人事部門に、このセクションのプロンプトを導入したところ、求人票作成時間が平均2.5時間から45分に短縮されました。
#9: 求人票作成プロンプト
以下の情報をもとに、求職者に刺さる求人票を作成してください。
【ポジション情報】
- 職種:
- 雇用形態:
- 勤務地:
- 給与レンジ:
【業務内容】
- 主な業務(箇条書き):
- 求めるスキル・経験(必須):
- 求めるスキル・経験(歓迎):
【会社・チームの魅力】
- チームの特徴:
- 働きやすさ・制度(在宅、休日等):
- 入社後の成長機会:
【採用したい人物像】
(具体的なイメージを自由記述)
求人票のトーン: [フォーマル/ニュートラル/カジュアル から選択]
文字数目安: 各セクション150〜200字
誇張・虚偽になりそうな表現は使わず、事実ベースで魅力を伝えてください。#10: 面接質問設計プロンプト
以下の採用要件に合わせた面接質問リストを作成してください。
【採用ポジション】:
【必須スキル・経験】:
【求める人物像】:
面接フェーズ別に質問を設計してください:
1. アイスブレイク(2問)
2. 経歴・スキル確認(5問)
3. コンピテンシー確認(5問 — STAR形式で回答を引き出す質問)
4. 意欲・カルチャーフィット確認(3問)
5. 逆質問の案内
各質問に「この質問で確認したいポイント」を添えてください。
差別的・違法になりうる質問は絶対に含めないでください。#11: 1on1アジェンダ生成
以下のメンバー情報をもとに、1on1ミーティングのアジェンダを作成してください。
【メンバー情報】
- 役職・担当業務:
- 最近の主なタスク:
- 前回1on1での課題・懸念点(覚えている範囲で):
【今月の状況】
- 達成できた成果:
- うまくいっていないこと:
アジェンダ項目:
1. チェックイン(今の状態)
2. 業務の振り返り
3. 課題・困っていること
4. マネージャーからのフィードバック
5. 来月の目標設定
6. その他
各項目の時間配分(合計30分)と、問いかける質問例も含めてください。#12: 研修設計プロンプト
以下の条件で社内研修のプログラムを設計してください。
【研修の基本情報】
- テーマ:
- 対象者: (役職、年次、人数)
- 時間:
- 形式: (集合/オンライン/ハイブリッド)
【研修で達成したいこと】
- 研修後に参加者ができるようになること:
- 現在できていないこと・課題:
プログラム構成:
1. 研修の目標(SMART形式)
2. タイムスケジュール(時間割)
3. 各パートの内容・教材アイデア
4. 理解度確認の方法(テスト・ワーク等)
5. 研修後の実践計画テンプレート
理想と現実のギャップが大きい場合は、その点を先に指摘してください。マーケティング部門:コンテンツ量産プロンプト集(6選)
マーケ部門は、AI活用の効果が最も出やすい部署の一つです。特にSNS投稿・メルマガ・LP文章などの「量産が必要なコンテンツ」は、プロンプトとテンプレートを整備するだけで制作時間が大幅に短縮されます。
私自身、自社のX(旧Twitter)運用でこのアプローチを使っており、週1時間の作業で1週間分(7本)の投稿草案を作れるようになりました。もちろん最終調整は人間がしていますが、「0から書く」より「調整する」の方がはるかに速い。
#13: SNS投稿量産プロンプト
以下の情報をもとに、1週間分のSNS投稿案を作成してください。
【ターゲット】
- ターゲット層:
- フォロワーが求めている情報:
- 自社の強み・専門領域:
【投稿スタイル】
- トーン: (例: 専門家/親しみやすい/教育的)
- 禁止ワード・表現:
- 1投稿の文字数:
【今週発信したいテーマ】
(例: 新機能リリース、お役立ち情報、事例紹介、キャンペーン告知)
各曜日(月〜金)分の投稿案を、以下の形式で作成してください:
- 本文(ハッシュタグ込み)
- この投稿の狙い(1行)
- 予想される反応
エンゲージメントを高める「問いかけ」を必ず1つ含めてください。#14: ランディングページコピー生成
以下の製品・サービスのLPコピーを作成してください。
【製品・サービス情報】
- 名称:
- 解決する課題:
- 主要な機能・特徴(3〜5つ):
- 競合との差別化ポイント:
- 価格:
【ターゲット顧客】
- どんな人が買うか:
- 購入前の不安・懸念:
- 購入を決める理由(トリガー):
作成するコピー:
1. ファーストビュー(キャッチ + サブキャッチ)
2. 課題提起(読者の「あるある」を刺す)
3. 解決策の提示(機能説明より体験を語る)
4. 社会的証明(ここは「実際の声」のプレースホルダーで)
5. CTA(行動を促す一文)
誇張・虚偽にならない範囲で、最大限に魅力を伝えてください。#15: メルマガ件名ABテスト案生成
以下のメルマガ内容に合った件名を10パターン作成してください。
【メルマガ内容】
- テーマ:
- 主な読者層:
- メールで伝えたい1番重要なこと:
10パターンの件名を以下の種類に分類して作成:
- 数字を使う(3つ)
- 問いかけ形式(2つ)
- 緊急性・希少性(2つ)
- メリット直球(2つ)
- 意外性・驚き(1つ)
各件名の予想開封率が高い理由を1行で添えてください。
誤解を招く・誇張した表現は使わないでください。【要注意】プロンプト活用でよくある失敗パターン
失敗1: 情報を入れずに依頼する
❌ 「営業メールを書いて」
⭕ 「[顧客の業種・課題・担当者役職]に対して、[自社サービス名]の[提案内容]を売り込む初回営業メールを300字で書いて」
なぜ重要か: AIは文脈なしでは「一般的なメール」しか書けません。入れる情報が多いほど、修正回数が減ります。
失敗2: 一度で完成品を求める
❌ 「完成した提案書を作って(1回の依頼で終わらせようとする)」
⭕ 「まず構成を提案させて → 確認 → 各セクションを順番に書かせる」
なぜ重要か: 複雑な資料を一発で作ろうとすると、どこかが薄くなります。段階的に確認しながら進める方が最終品質が高くなります。
失敗3: AIの回答をそのまま使う
❌ AIが書いた文章をコピー&ペーストしてそのまま送信
⭕ AIの出力を叩き台として、自分でファクト確認・トーン調整・個人化をしてから使う
なぜ重要か: AIは最新情報を持っていない場合があり、数字や固有名詞の誤りが混入することがあります。特に対外的な文書は必ず確認を。
失敗4: 同じプロンプトを使い続ける
❌ 最初に作ったプロンプトをずっとそのまま使い続ける
⭕ アウトプットの品質をチェックして、月1回は「もっと良くできないか」改善する
なぜ重要か: AIモデルは定期的に更新されます。以前効果的だったプロンプトが今は最適でない場合があります。
プロンプト管理のおすすめツール
| ツール | 特徴 | 向いている用途 | 料金 |
|---|---|---|---|
| Notion | データベースでプロンプトを整理、チーム共有が楽 | 部署横断のプロンプト管理 | 無料〜1,650円/月 |
| Excel/スプレッドシート | すでに全社導入済み、学習コスト不要 | 少人数のシンプル管理 | 既存コストに含む |
| ChatGPT GPTs | プロンプトを内包したカスタムAIを作れる | 部署専用AIの構築 | Plus($20/月)以上 |
| PromptBase | 効果的なプロンプトをマーケットプレイスで購入 | 特定タスクの高品質プロンプト調達 | 無料(購入は有料) |
最初はシンプルにNotion or Excelでプロンプトライブラリを作り、使えるものを蓄積していくのが現実的です。
応用編:プロンプトを「育てる」技術
プロンプトは「完成形」があるわけではなく、使うたびに改善していくものです。100社以上の研修で一番生産性が上がった企業に共通していたのは「プロンプトの改善ログを残す文化」でした。
プロンプト改善の4ステップ
以下のプロンプトと出力結果を分析し、改善版を提案してください。
【使ったプロンプト】
(元のプロンプトをそのまま貼り付け)
【出力結果】
(AIが返してきた文章をそのまま貼り付け)
【改善したい点】
- (例) 文章が長すぎる
- (例) 専門用語が多すぎて顧客に読みにくい
- (例) 数字の根拠が薄い
改善版プロンプトを3パターン提案してください。
各パターンで「この改善点を意図した理由」を1行で添えてください。このプロンプト改善サイクルを週1回回すだけで、1ヶ月後には別物のクオリティになります。「最初のプロンプトが下手だった」と落ち込む必要はなく、改善し続けることが大事なんです。
部署を横断した「AI活用ナレッジ共有」の仕組み
各部署がバラバラにプロンプトを作っていると、同じような試行錯誤を繰り返します。これをなくすために「社内AIナレッジベース」を作ることを強くおすすめしています。
Notionで作るプロンプトライブラリの構成例
社内AIナレッジベースの構成案を作成してください。
対象会社:
- 業種:
- 部署数・チーム構成:
- 現在使っているAIツール:
- チームの規模:
以下の要素を含むNotionデータベース構造を設計してください:
1. プロンプトの名前・説明
2. 対象部署・業務
3. 使用するAIツール
4. プロンプト本文
5. 出力例(良い例・悪い例)
6. 最終更新日・更新者
7. 評価・コメント欄
誰でも追加・編集できるシンプルな構成にしてください。このナレッジベースを作った企業からは「新入社員の立ち上がりが早くなった」という声が多い。最初からAIの使い方を学べる資産が社内にある状態は、採用競争力にもなります。
部署別:導入の難易度と効果の全体マップ
| 部署 | 導入難易度 | 効果の出やすさ | 最初の1業務としての適性 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 営業 | 低 | 高 | ◎(提案書・メール) | 顧客情報の入力に注意 |
| マーケ | 低 | 高 | ◎(SNS投稿・LP文章) | 誇張表現・法的表記に注意 |
| 人事 | 低〜中 | 高 | ○(求人票・面接質問) | 差別的表現のチェックが必要 |
| 経理 | 中 | 中〜高 | ○(レポート・社内文書) | 数字の確認は人間が必須 |
| 法務 | 高 | 中 | △(ドラフト支援のみ) | 最終判断は弁護士が必須 |
| 製造・品質 | 中 | 中 | ○(レポート・手順書) | 専門知識の確認が必要 |
法務部門は「ドラフト支援」としてAIを使う分には有効ですが、最終的な法的判断はAIに任せられません。これは「AI万能」論の限界の一つで、正直に書いておくべきことです。
プロンプトエンジニアリングの基礎:5つの必須要素
「プロンプトエンジニアリング」と聞くと専門的に聞こえますが、本質はシンプルです。AIに依頼するとき、以下の5要素を入れるだけで精度が劇的に変わります。
要素1: ロール(役割を与える)
あなたは、中小企業向けに10年以上コンサルティングを行ってきた、
経営戦略の専門家です。以下の相談に、具体的な実例とともに答えてください。
要素2: コンテキスト(背景情報を渡す)
私は従業員30名のIT企業の経営者です。
現在、営業チーム(5名)の提案書作成に時間がかかりすぎていることが課題です。
要素3: タスク(具体的な依頼内容)
提案書のドラフトを作成してください。
構成: 課題認識 → 解決策 → 期待効果 → 費用 → 次のアクション
要素4: フォーマット(出力形式を指定)
出力形式:
- 文字数: 800字程度
- 見出しを使って構造化する
- 箇条書きを適宜使う
- ビジネス文書として適切なトーン
要素5: 制約(やってほしくないことを明記)
以下は含めないでください:
- 具体的な数値(データがないため)
- 競合他社への批判
- 確認できていない事実
不足情報があれば最初に質問してください。
仮定した内容は「(仮定)」と明記してください。
この5要素を組み合わせた「フルコンテキストプロンプト」を部署ごとにテンプレート化しておくと、誰でも同じ品質のアウトプットが得られるようになります。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること: 「万能コンテキスト設定プロンプト」に自社情報を入力して、AIに自社の文脈を覚えさせる
- 今週中: 自分の部署のプロンプト集から1つ選んで、実際の業務で試してみる。出力品質を記録する
- 今月中: 部署のチームメンバーに使えるプロンプトをNotionやExcelで共有し、「プロンプトライブラリ」を作り始める
プロンプトは使えば使うほど上手くなります。最初は「なんか違う」感が続きますが、自社の文脈を蓄積していくほど精度が上がって、気づいたら「AIなしでは仕事ができない」状態になります。そこまで来れば本物です。
次の記事では、部署別プロンプトをさらに深掘りした「ChatGPT×営業 実践プロンプト15選」を紹介します。
また、AI導入の全体的なステップとロードマップについてはAI導入戦略ガイドをご覧ください。
著者: 佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。早稲田大学法学部在学中に生成AIの可能性に魅了され、X(旧Twitter)で活用法を発信(@SuguruKun_ai、フォロワー約10万人)。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。
ご質問・ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
参考・出典
- AIで業務効率化した中小企業の事例集|経理・営業・人事の現場 — 株式会社Sei San Sei(参照日: 2026-04-11)
- 【2026】生成AIで業務効率化!プロンプトの例文・コツ・注意点を解説 — BIZ ROAD(参照日: 2026-04-11)
- 【2025年版】AIで業務を劇的効率化!部署別アイデアと成功事例 — AI経営総合研究所(参照日: 2026-04-11)
- 生成AIプロンプト活用事例30選|業務別にそのまま使えるテンプレ — 株式会社Sei San Sei(参照日: 2026-04-11)


