結論: Codex CLIは、ターミナルで動作するOpenAIの本格コーディングエージェントです。19のコマンド・16のグローバルフラグ・24のスラッシュコマンドを持ち、インストールから本番自動化まで一気通貫で使えます。
この記事の要点:
- 全コマンド(codex / exec / resume / fork / mcp / sandbox / apply / cloud 等19種)と全グローバルオプション(–model / –sandbox / –ask-for-approval / –json 等16フラグ)を完全網羅
- スラッシュコマンド24種(/init / /review / /fork / /mcp / /plan 等)とMCP統合の設定方法を実例つきで解説
- 「token_limit_exceeded」「sandbox拒否」「認証失敗」など頻出エラーの対処集とFAQ12問を収録
対象読者: Codex CLIを導入済みまたは検討中のエンジニア・技術リード・AI活用担当者
読了後にできること: 本記事のコマンド一覧を手元に置いて、今日から任意のサブコマンドを実務で活用できる
「Codexって結局どのコマンドが使えるの?」
企業向けAI研修で、Codex CLIを導入した直後の参加者から必ず出てくる質問です。codex と打てば動くことはわかった。でも codex exec と codex resume の違いは? --sandbox フラグはいつ使う? スラッシュコマンドは何種類あるの? 公式ドキュメントを読んでも、コマンドが複数ページに散在していて全体像が掴めない、という声をよく聞きます。
先日、ある顧問先の開発チーム(エンジニア12名)で Codex CLI の全社展開を支援したとき、「コマンドリファレンスをA4一枚にまとめてほしい」という要望が出ました。そこで公式ドキュメントを全ページ精査し、コマンド・オプション・スラッシュコマンド・MCP設定を体系的に整理したのがこの記事の出発点です。
既存の「Codex使い方完全ガイド|30コマンド実務プロンプト集」はプロンプト中心の実践編です。本記事はその技術リファレンス版として、CLI のコマンド・フラグ・設定ファイルを全て網羅します。2026年4月30日リリースの最新バージョン(v0.128.0)に対応しています。
Codex CLI セットアップ(インストール・認証・設定ファイル)
まずはセットアップから確認します。すでにインストール済みの方は「基本コマンド一覧」に飛んでください。
インストール方法(3通り)
# 方法1: npm(推奨)
npm install -g @openai/codex
# 方法2: Homebrew(macOS)
brew install codex
# 方法3: バイナリ直接ダウンロード(GitHub Releases)
# https://github.com/openai/codex/releases より
# macOS Apple Silicon: codex-aarch64-apple-darwin
# macOS x86_64: codex-x86_64-apple-darwin
# Linux x86_64: codex-x86_64-unknown-linux-musl
# Linux arm64: codex-aarch64-unknown-linux-musl動作環境: macOS / Windows(PowerShell または WSL2)/ Linux。Rustで実装されており、npm パッケージサイズは軽量です。
バージョン確認:
codex --version
# 例: 0.128.0(2026-04-30 リリース)認証方法(2通り)
# 方法1: ChatGPTアカウントでOAuth認証(推奨)
codex login
# ブラウザが開き、ChatGPTアカウントでログイン
# 対応プラン: Plus / Pro / Business / Edu / Enterprise
# 方法2: OpenAI APIキーで認証
export OPENAI_API_KEY="sk-..."
codex
# または .zshrc / .bashrc に追記して永続化ログアウト:
codex logout
# 保存されている認証情報を全て削除設定ファイル(~/.codex/config.toml)全オプション
Codex CLI の主な設定は ~/.codex/config.toml(ユーザーレベル)または .codex/config.toml(プロジェクトレベル)で管理します。コマンドラインフラグは設定ファイルより優先されます。
# ~/.codex/config.toml — 全オプション一覧(2026年4月版)
# ===== コアモデル設定 =====
model = "gpt-5.5" # 使用モデル(デフォルト推奨)
model_provider = "openai" # プロバイダー(openai / anthropic 等)
service_tier = "fast" # "flex"(低コスト)or "fast"(低レイテンシ)
# ===== サンドボックス・セキュリティ =====
sandbox_mode = "workspace-write" # "read-only" / "workspace-write" / "danger-full-access"
approval_policy = "on-request" # "untrusted" / "on-request" / "never"
default_permissions = "default" # パーミッションプロファイル名
# ===== 機能フラグ =====
[features]
shell_tool = true
web_search = true
multi_agent = true
memories = true
unified_exec = true
undo = true
computer_use = false
personality = true
# ===== ウェブ検索 =====
[tools.web_search]
mode = "cached" # "disabled" / "cached" / "live"
# ===== シェル環境 =====
shell_environment_policy = "inherit"
allow_login_shell = false
# ===== 履歴・ストレージ =====
[history]
persistence = "save-all" # "save-all" / "none"
sqlite_home = "~/.codex/sessions"
# ===== MCP サーバー(例) =====
[mcp_servers.context7]
command = "npx"
args = ["-y", "@upstash/context7-mcp"]
[mcp_servers.github]
url = "https://api.githubcopilot.com/mcp/"
bearer_token_env_var = "GITHUB_TOKEN"
# ===== TUI設定 =====
[tui]
theme = "dark" # "dark" / "light"
animations = true
notifications = true
# キーバインドのカスタマイズ例
[tui.keymap]
submit = "Enter"
new_line = "Shift+Enter"研修先でよく受ける質問ですが、sandbox_mode の選び方が特に重要です。本番コードベースで作業する場合は workspace-write(ワークスペース内のファイルのみ書き込み可)が安全です。danger-full-access は隔離された環境のみで使用してください。
シェル補完の設定
# bash
codex completion bash >> ~/.bashrc
# zsh
codex completion zsh >> ~/.zshrc
# fish
codex completion fish >> ~/.config/fish/completions/codex.fish全コマンド一覧(19種)
Codex CLIには現在19のコマンドがあります。安定版(Stable)と実験的機能(Experimental)に分けて解説します。
安定版コマンド(10種)
| コマンド | 省略形 | 説明 |
|---|---|---|
codex | — | インタラクティブTUIを起動(メインコマンド) |
codex app | — | CodexデスクトップアプリをmacOS/Windowsで起動 |
codex apply | codex a | Codex Cloudタスクが生成した最新diffを適用 |
codex completion | — | bash/zsh/fishのシェル補完スクリプトを生成 |
codex exec | — | 非インタラクティブで実行(スクリプト・CI向け) |
codex features | — | フィーチャーフラグの永続的な有効/無効切り替え |
codex fork | — | 過去のセッションをフォークして新スレッドを作成 |
codex login | — | OAuth またはAPIキーで認証 |
codex logout | — | 保存済みの認証情報を削除 |
codex resume | — | 過去のセッションを継続 |
codex update | — | CLIのアップデートを確認・適用 |
実験的コマンド(9種)
| コマンド | 説明 |
|---|---|
codex app-server | ローカルアプリサーバーを起動(開発向け) |
codex cloud | Codex Cloudのタスクをターミナルから管理 |
codex debug | デバッグユーティリティ(ロールアウトトレース検査等) |
codex execpolicy | 実行ポリシールールを評価 |
codex mcp | MCPサーバーの管理(list / add / remove / authenticate) |
codex mcp-server | CodexをMCPサーバーとして動作させる |
codex plugin marketplace | プラグインマーケットプレイスのソースを管理 |
codex sandbox | サンドボックスポリシー下でコマンドを実行 |
AIエージェント全般のアーキテクチャについては AIエージェント導入完全ガイド にまとめています。Codex CLIはエージェント型コーディングツールの一例として位置づけると理解しやすいです。
主要コマンド詳細と実行例
codex(メインコマンド)
TUIを起動します。オプションなしで実行するだけで使えます。
# 基本起動
codex
# プロンプトを引数として渡す(TUIが起動し、そのプロンプトを初期入力として扱う)
codex "このプロジェクトのバグを探して修正してください"
# モデルを指定して起動
codex --model gpt-5.5 "コードレビューをお願いします"
# 画像を添付して起動(スクリーンショットやデザイン仕様書をもとに実装)
codex --image ./screenshot.png "このUIをReactで実装してください"
# 特定ディレクトリで起動
codex --cd /path/to/project
# ウェブ検索を有効にして起動
codex --searchcodex exec(非インタラクティブ実行)
CIパイプラインやスクリプト自動化向けのコマンドです。結果をstdoutに出力します。顧問先の開発チームでは、GitHub ActionsのPRレビュー自動化にこのコマンドを使っています。
# 基本(プロンプトを渡してJSON出力)
codex exec --json "このコードのバグを列挙してください" < input.txt
# JSONLストリーミング出力
codex exec --json "テストを全て実行して結果を報告してください"
# Gitリポジトリ外で実行(--skip-git-repo-check)
codex exec --skip-git-repo-check "このスクリプトを解析してください" < script.py
# サンドボックスポリシーを指定
codex exec --sandbox workspace-write "package.jsonを更新してください"
# 最終メッセージをファイルに出力
codex exec --output-last-message result.txt "バグ修正の差分を生成してください"
# 一時的なセッション(セッションファイルを保存しない)
codex exec --ephemeral "このコードをリファクタリングしてください" < code.py
# 前回セッションを再開して続きを実行
codex exec --resume "前回の修正を踏まえてテストも追加してください"codex resume(セッション継続)
# セッションピッカーを開く(デフォルト)
codex resume
# 直前のセッションをすぐ再開(ピッカーをスキップ)
codex resume --last
# 現在のディレクトリ以外のセッションも含めて表示
codex resume --all
# セッションIDを指定して再開
codex resume SESSION_ID_HEREcodex fork(セッションのフォーク)
過去のセッションから分岐させて、元のトランスクリプトを保持したまま別スレッドで試行錯誤できます。「実装A」と「実装B」を比較したいときに便利です。
# フォーク対象のセッションを選ぶピッカーを開く
codex fork
# 直前のセッションをフォーク(ピッカーをスキップ)
codex fork --last
# セッションIDを指定してフォーク
codex fork SESSION_ID_HEREcodex apply(Cloud diffの適用)
# Codex Cloudが生成した最新のdiffをローカルに適用
codex apply
# エイリアス
codex acodex update(CLI更新)
# アップデートを確認して適用
codex update
# バージョン確認
codex --version全グローバルオプション(16フラグ)
以下のフラグは全コマンドで共通して使用できます。
| フラグ | 型/値 | 説明 | デフォルト |
|---|---|---|---|
--model, -m | string | 使用モデルを上書き | config.tomlの設定 |
--sandbox, -s | read-only / workspace-write / danger-full-access | サンドボックスポリシーを選択 | workspace-write |
--ask-for-approval, -a | untrusted / on-request / never | コマンド実行前の承認を制御 | on-request |
--add-dir | path | 追加ディレクトリへの書き込みアクセスを付与 | — |
--cd, -C | path | エージェント起動時の作業ディレクトリを設定 | カレントディレクトリ |
--config, -c | key=value | 設定値をインラインで上書き(JSON形式でもOK) | — |
--disable | feature | フィーチャーフラグを強制無効化 | — |
--enable | feature | フィーチャーフラグを強制有効化 | — |
--image, -i | path[,path…] | 画像ファイルを初期プロンプトに添付 | — |
--no-alt-screen | boolean | オルタネートスクリーンモードを無効化 | false |
--oss | boolean | ローカルOSSプロバイダーを使用 | false |
--profile, -p | string | 設定プロファイルを選択 | default |
--remote | ws://host:port | リモートアプリサーバーにTUIを接続 | — |
--remote-auth-token-env | ENV_VAR | リモート認証用Bearerトークンの環境変数名 | — |
--search | boolean | ライブウェブ検索モードを有効化 | false |
--dangerously-bypass-approvals-and-sandbox, --yolo | boolean | 全保護をスキップ(隔離環境のみで使用) | false |
codex exec 専用フラグ(8種)
| フラグ | 型/値 | 説明 |
|---|---|---|
--json | boolean | 改行区切りのJSONイベントを出力 |
--color | always / never / auto | ANSIカラー出力を制御 |
--ephemeral | boolean | セッションファイルを保存しない(一時実行) |
--full-auto | boolean | 非推奨。--sandbox workspace-write を使うこと |
--ignore-rules | boolean | execpolicyルールの読み込みをスキップ |
--ignore-user-config | boolean | config.tomlの読み込みをスキップ |
--output-last-message, -o | path | 最終メッセージをファイルに書き出す |
--output-schema | path | レスポンス検証用JSON Schemaファイルのパス |
--skip-git-repo-check | boolean | Gitリポジトリ外での実行を許可 |
実用的なフラグ組み合わせ例
# CI/CDパイプライン向け:JSON出力 + サンドボックス + Gitチェックスキップ
codex exec --json --sandbox workspace-write --skip-git-repo-check
"このPRの変更点を要約してください"
# リモートマシンでTUIを動かして、ローカルから接続
# リモート側
codex app-server --listen ws://0.0.0.0:8080
# ローカル側
codex --remote ws://remote-host:8080 --remote-auth-token-env CODEX_TOKEN
# プロジェクト専用の設定プロファイルを使用
codex --profile production "本番環境のデプロイチェックリストを確認してください"
# フィーチャーフラグを一時的に上書き
codex --enable multi_agent "複数のサブエージェントを使ってテストを並列実行してください"スラッシュコマンド全一覧(24種)
TUI起動中に / から始まるスラッシュコマンドを使えます。ここが「対話型CLI」の核心部分です。
セッション制御(6種)
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/model | セッション途中でアクティブモデルを切り替え |
/fast | Fastモードのオン/オフを切り替え(低レイテンシ) |
/personality | AIのコミュニケーションスタイルを変更 |
/permissions | 実行権限をセッション内で更新 |
/status | セッション設定・トークン使用量・モデル情報を表示 |
/exit / /quit | CLIを終了 |
会話管理(7種)
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/clear | ターミナルをクリアして新規チャット開始 |
/new | 同じセッション内で新しい会話を開始 |
/fork | 現在の会話をフォークして別スレッドで試行 |
/side | 一時的なサイド会話を開始(メイン会話は保持) |
/resume | 保存済みの会話を選んで再開 |
/compact | 会話を要約してコンテキストウィンドウを節約 |
/plan | プランモードに切り替え(実行前に計画を確認) |
ファイル・コード操作(4種)
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/mention | 特定ファイルをハイライトしてコンテキストに追加 |
/diff | 現在のGit差分(ステージング含む)を表示 |
/review | ワーキングツリーをレビュー(ベースブランチとの差分・未コミット変更・特定コミット) |
/copy | AIの最新レスポンスをクリップボードにコピー |
ツール・設定(5種)
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/mcp | 接続済みMCPツールの一覧を表示 |
/apps | アプリ(コネクタ)を閲覧・設定 |
/plugins | プラグインの管理(追加・削除・有効化) |
/init | プロジェクトの AGENTS.md をスキャフォールド生成 |
/agent | アクティブなエージェントスレッドを切り替え |
その他(2種)
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/feedback | OpenAIへのフィードバックを送信 |
/logout | セッション内からサインアウト |
スラッシュコマンドの実践例
# 1. プロジェクト開始時:AGENTS.md を生成してルールを設定
/init
# → コードベースをスキャンして agents.md 雛形を生成
# 2. PRレビューをそのままCLIで実施
/review
# → ベースブランチとの差分を分析してコードレビューコメントを生成
# 3. コンテキストが増えてきたら要約
/compact
# → 会話を要約してトークンを節約しながら続行
# 4. モデルを途中で切り替え(コスト最適化)
/model
# → モデル選択UIが表示される
# 5. MCP接続状況を確認
/mcp
# → 接続済みMCPサーバーとツール一覧を表示Codex CLI のMCP統合
MCP(Model Context Protocol)により、Codex CLIにサードパーティツールの機能を追加できます。GitHub・Figma・Playwright・開発者ドキュメント検索など、現時点で数百のMCPサーバーが公開されています。
MCPサーバーの追加(CLIコマンド)
# stdioタイプ(ローカルコマンドを起動するタイプ)
codex mcp add context7 -- npx -y @upstash/context7-mcp
# 環境変数を渡す場合
codex mcp add github --env GITHUB_TOKEN=ghp_xxxx -- npx -y @github/mcp
# MCP一覧を表示
codex mcp list
# MCPサーバーを削除
codex mcp remove context7
# MCPサーバーに認証(OAuth等)
codex mcp authenticate githubconfig.toml でのMCP設定(推奨)
# ~/.codex/config.toml
# stdioタイプ:コマンドを起動してstdio通信
[mcp_servers.context7]
command = "npx"
args = ["-y", "@upstash/context7-mcp"]
startup_timeout_sec = 30
enabled_tools = ["resolve-library-id", "get-library-docs"]
# Streamable HTTPタイプ:URL指定(リモートサーバー)
[mcp_servers.github]
url = "https://api.githubcopilot.com/mcp/"
bearer_token_env_var = "GITHUB_TOKEN"
# Figmaとの連携
[mcp_servers.figma]
url = "https://mcp.figma.com/mcp"
bearer_token_env_var = "FIGMA_ACCESS_TOKEN"
# Playwright(ブラウザ操作)
[mcp_servers.playwright]
command = "npx"
args = ["-y", "@playwright/mcp"]
# OpenAI公式ドキュメント検索
[mcp_servers.openai-docs]
command = "npx"
args = ["-y", "@openai/mcp-server-openai"]
env = { OPENAI_API_KEY = "${OPENAI_API_KEY}" }MCPサーバー設定の全オプション
| オプション | 型 | 対象 | 説明 |
|---|---|---|---|
command | string | stdio | 起動コマンド(必須) |
args | string[] | stdio | コマンド引数 |
env | map | stdio | 環境変数(${ENV_VAR} 形式でOS変数参照可) |
url | string | HTTP | サーバーURL(必須) |
bearer_token_env_var | string | HTTP | 認証トークン用の環境変数名 |
startup_timeout_sec | integer | 両方 | 起動タイムアウト(デフォルト: 10秒) |
enabled_tools | string[] | 両方 | 有効にするツールを限定 |
disabled_tools | string[] | 両方 | 無効にするツールを指定 |
CodexをMCPサーバーとして使う(codex mcp-server)
# Codex自身をMCPサーバーとして起動
# → Claude CodeやCursorなど他のIDEからCodexのエージェント機能を呼べる
codex mcp-server
# Unix socketで起動(app-serverとの連携)
codex mcp-server --socket /tmp/codex.sockこれにより、Claude Code の claude mcp add codex -- codex mcp-server でCodexエージェントをClaude Codeのサブエージェントとして呼び出すことができます。AIエージェントのオーケストレーション実装については Claude Code実践ガイド も参考にしてください。
エラー対処集(頻出8パターン)
100社以上の導入支援で収集した、よく遭遇するエラーと対処法をまとめます。
エラー1: 認証失敗(Your access token could not be refreshed)
# 症状
Error: Your access token could not be refreshed
# 原因
OAuth refreshトークンが複数プロセス競合で破損した
# 対処
codex logout
codex login
# → ブラウザでChatGPTアカウントに再ログインエラー2: サンドボックス拒否(Operation not permitted)
# 症状
Error: Operation not permitted (sandbox policy violation)
# 原因
read-onlyサンドボックスで書き込み操作を試みた
# 対処
# config.toml を確認
cat ~/.codex/config.toml | grep sandbox_mode
# 一時的にサンドボックスレベルを上げる
codex --sandbox workspace-write "ファイルを修正してください"エラー3: コンテキスト超過(token_limit_exceeded)
# 症状
Error: This model's maximum context length exceeded
# 対処方法1: /compact でコンテキストを圧縮
/compact
# 対処方法2: 新しい会話を開始
/new
# 対処方法3: 大きなコードベースでは--cd でスコープを絞る
codex --cd ./src "src ディレクトリのバグを修正してください"エラー4: Gitリポジトリ外でのエラー
# 症状
Error: Not a git repository
# 対処
codex --skip-git-repo-check "解析してください"
# または
codex exec --skip-git-repo-check "スクリプトを実行してください" < script.shエラー5: MCPサーバー起動失敗
# 症状
Error: MCP server 'context7' failed to start within timeout
# 対処1: タイムアウト延長
[mcp_servers.context7]
startup_timeout_sec = 60 # デフォルト10秒から延長
# 対処2: npxキャッシュをクリア
npx clear-npx-cache
npx -y @upstash/context7-mcp # 手動起動テストエラー6: –yolo フラグの乱用警告
# ⚠️ これは絶対にやってはいけない(本番環境で)
codex --yolo "全ファイルを削除して"
# --dangerously-bypass-approvals-and-sandbox(--yolo)は
# 全保護をスキップするため、隔離されたCI/テスト環境のみで使用すること
# 本番コードベースでは承認フローを必ず維持するエラー7: API rate limit
# 症状
Error: Rate limit exceeded. Please retry after 60 seconds.
# 対処1: service_tier を flex に変更(低コスト・低速)
codex --config service_tier=flex "処理を続けてください"
# 対処2: codex exec で非同期実行してレート分散
codex exec --json "バッチ処理を実行" > results.jsonlエラー8: Windows PowerShell でのパス問題
# 症状(Windows)
Error: Cannot find module or binary 'codex'
# 対処1: PowerShell でパスを確認
where.exe codex
# 対処2: WSL2 に切り替え(推奨)
wsl
codex
# 対処3: 直接パスを指定
& "C:UsersusernameAppDataRoamingnpmcodex.cmd"AGENTS.md 設定ガイド(/init コマンド活用)
AGENTS.md はプロジェクトルートに置くことで、Codex CLI にプロジェクト固有のルールを伝えられる設定ファイルです。/init コマンドを使うとスキャフォールドが自動生成されます。
# TUI内で /init を実行すると以下のような AGENTS.md が生成される
# 生成後、プロジェクト固有のルールを追記する# AGENTS.md — プロジェクト設定例
## プロジェクト概要
これはNext.js 15 + TypeScript のECサイトです。
## コード規約
- TypeScript strict モード必須
- コンポーネントはArrow Functionで書く
- テストはVitest を使用
## 禁止事項
- `any` 型の使用
- `console.log` のコミット
- `node_modules` の直接編集
## テスト実行
```
npm run test
npm run test:e2e
```
## デプロイ
本番デプロイは `npm run build && vercel deploy --prod` を使用。
staging環境: staging.example.com
## 注意
- APIキーは .env.local に保存(コミット禁止)
- DBマイグレーションは必ずレビュー後に実行このファイルがあると、Codex CLIは毎回「このプロジェクトではどうすべきか」をコンテキストから判断できるため、プロンプトをシンプルにできます。
FAQ(よくある質問 12問)
Q1. Codex CLI と Codex Cloud はどう違いますか?
Codex CLI はローカルターミナルで動作するエージェントです。Codex Cloud はOpenAIのクラウド上でタスクを実行し、結果を codex apply でローカルに取り込む仕組みです。現時点(2026年4月)ではCodex CloudはWaitlistでの段階的提供です。
Q2. ChatGPT OAuth認証と APIキー認証、どちらが推奨ですか?
個人利用はChatGPT OAuth認証(Plus以上のプランが必要)、CI/CDや自動化スクリプトはAPIキー認証が推奨です。APIキーは組織のSecret管理ツール(1Password、Vault等)で管理してください。
Q3. どのモデルが推奨ですか?
2026年4月時点では gpt-5.5 が推奨モデルです。コスト重視なら gpt-5.4、より軽量なタスクには gpt-5.3-codex-spark を検討してください。/model コマンドでセッション中に切り替えできます。
Q4. –sandbox workspace-write と danger-full-access の違いは?
workspace-write:起動ディレクトリ(--cd で指定したパス)以下のファイルのみ書き込み可。danger-full-access:全ファイルシステムへの書き込み・任意コマンド実行が可能。後者はDocker等の隔離環境のみで使用してください。
Q5. codex exec と通常の codex の使い分けは?
codex exec はTUIを起動せず結果をstdoutに出力します。GitHub Actions・cron・シェルスクリプトに組み込む場合はこちらを使います。インタラクティブに作業する場合は通常の codex です。
Q6. /compact コマンドはいつ使うべきですか?
長いコーディングセッション(30分以上)でトークン使用量が多くなってきたと感じたときが目安です。/status でトークン使用量を確認し、コンテキストウィンドウの70〜80%に近づいたら /compact を使うとよいです。
Q7. MCPサーバーはどれだけ追加できますか?
公式には上限の記載はありませんが、起動オーバーヘッドを考慮して実用的には5〜10個程度が目安です。enabled_tools で各サーバーのツールを絞ることでパフォーマンスを改善できます。
Q8. AGENTS.md と .codex/config.toml の使い分けは?
AGENTS.md はコードベースのルール・コンテキスト(「このプロジェクトはReact18を使用」「テストはVitestで書く」等)を記述します。config.toml はモデル・サンドボックス・MCP設定などCLIの動作設定です。
Q9. Windows でネイティブ動作しますか?
PowerShell(Windows Sandbox経由)でもネイティブ動作しますが、安定性が高いのはWSL2です。企業導入の場合はWSL2またはmacOS環境を推奨します。
Q10. codex fork はどんなシーンで使いますか?
「実装A」と「実装B」を同じ出発点から試したいとき、またはリファクタリング中に「別の方針でもやり直してみたい」と思ったときです。元のトランスクリプトを保持したまま分岐できるため、試行錯誤のコストが下がります。
Q11. –json フラグの出力形式は?
改行区切りのJSONL(JSON Lines)形式で出力されます。各行が独立したJSONオブジェクトで、イベントタイプ(`type`)・コンテンツ・メタデータが含まれます。jq と組み合わせると便利です。
codex exec --json "バグを修正してください" | jq '.type'
# → "message_start"
# → "content_block_delta"
# → "message_stop"Q12. バージョンアップ後に動作が変わった場合は?
まず codex --version でバージョン確認。公式Changelog で変更点を確認してください。フィーチャーフラグが原因の場合は codex features で状態を確認し、必要に応じて --disable フラグで個別に無効化できます。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること:
codex --versionでバージョンを確認し、codex updateで最新版(v0.128.0)に更新する。次に/initを実行してプロジェクトのAGENTS.md を生成する。 - 今週中:
~/.codex/config.tomlにsandbox_mode・approval_policy・よく使うMCPサーバーを設定し、チームの標準設定として共有する。 - 今月中:
codex exec --jsonを使ったCI/CDパイプラインへの組み込みを試験導入し、PRレビューや自動テストの自動化を検証する。
Codex CLIの実務プロンプト活用法については、Codex使い方完全ガイド|30コマンド実務プロンプト集 も合わせて参照してください。
参考・出典
- Command line options – Codex CLI | OpenAI Developers(参照日: 2026-05-01)
- Slash commands in Codex CLI | OpenAI Developers(参照日: 2026-05-01)
- Model Context Protocol – Codex | OpenAI Developers(参照日: 2026-05-01)
- Configuration Reference – Codex | OpenAI Developers(参照日: 2026-05-01)
- openai/codex – GitHub(v0.128.0)(参照日: 2026-05-01)
著者: 佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。早稲田大学法学部在学中に生成AIの可能性に魅了され、X(旧Twitter)で活用法を発信(@SuguruKun_ai、フォロワー約10万人)。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。
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