スマホ・パソコン修理店のLLMO対策。機種×症状×税込総額×所要時間×データ保持の5列料金表、総務省の登録修理業者制度の明示、データ復旧の切り分けを手順で整理し、公開前チェックリスト20項目まで示す。
- スマホ修理 パソコン修理 llmo対策 ai検索の定義、実務判断、確認項目をAI検索時代の情報源設計として整理する。
- 公式情報と一次情報を優先し、表示保証や順位改善の断定を避ける。
- 本文、FAQ、内部リンク、llms.txt、構造化データの整合性を継続確認する。
実務で見る観点
各AI検索サービスのクローラー名とrobots.txtでの扱いを公式情報で確認する。
サービス内容、料金、対象者、事例、会社情報を正規ページに集約して矛盾を減らす。
外部メディア、SNS、比較サイトに出ている説明と自社サイトの記述がずれていないか見る。
必要なものは5つ。機種名、症状、税込総額、所要時間、データが残るかどうか。この5つを同じ行に並べた表をサイトに置くところから始める。修理店のページで最初に直すのはトップの見出しでもキャッチコピーでもなく、料金表の列構成である。
2026年9月時点で、Googleは公式ドキュメントで「AIによる概要やAIモードのための特別な最適化を行う必要はない」「新たにコンピュータが解読可能なファイルやAIテキストファイル、マークアップを作成する必要はない」と明記している(Google 検索セントラル|AI 機能とサイト、最終更新2025年12月31日)。つまりスマホ・パソコン修理店のLLMO対策とは、専用の魔法を追加する作業ではない。「いくらで、どれくらいで、データはどうなるのか」を、人間が読める日本語のテキストとして書いてあるかどうかが全てになる。修理業はここが致命的に弱い。「お見積もり」「機種により異なります」で止まっているサイトが多数派だからだ。
以下、手順1から順に書く。
手順1|料金表を5列にする

修理店の検索は「iPhone 画面割れ 修理 いくら」「ノートパソコン 起動しない 修理 費用」のように、機種と症状と金額が同時に指定される。ラッコキーワードで実測した関連キーワードでも、「画面割れ スマホ 修理」(月間8,100)、「スマホ修理画面割れ」(8,100)、「水没スマホ修理」(1,600)、「パソコン修理値段」(1,000)、「パソコン修理どこがいい」(2,900)と、症状語と金額語が上位を占める(ラッコキーワード関連キーワード、2026年9月1日取得)。
この検索に答えるには、1行の中に機種と症状と金額が同居している必要がある。バラバラのページに散っていると、AI検索の回答でも人間の目でも「この機種のこの症状はいくらか」を確定できない。
推奨する最小フォーマットが次の5列である。
| 列 | 書く内容 | 良い例 | 避ける書き方 |
|---|---|---|---|
| 機種 | 型番・通称・発売世代がわかる表記 | iPhone 15(A3089) | iPhone各種 |
| 症状・修理内容 | 利用者が使う症状語+交換部位 | 画面割れ(フロントパネル交換) | ディスプレイ修理 |
| 税込総額 | 部品代・工賃・診断料を含んだ最終額 | 19,800円(税込・工賃込) | 9,800円〜 |
| 所要時間 | 店頭滞在時間または預かり日数 | 店頭30〜45分 | 即日対応 |
| データ保持 | データが残るか、消える可能性があるか | データそのまま(初期化不要) | 記載なし |
「〜円〜」という下限だけの表記をやめるのが最大の変更点になる。下限表記は比較のための数値として機能しないため、AI検索の回答に引用されても「19,800円から」という無意味な断片になる。幅があるなら「19,800円(画面のみ)/28,600円(画面+バッテリー同時)」のように、幅の理由を条件込みで2〜3行に分けて書く。料金ページ自体の構造は料金ページのAI検索設計でより詳しく扱っている。
税込総額の列は必ず「税込」と明記する。修理業は部品代と技術料を分けて表示する慣習が残っているが、利用者が知りたいのは支払い総額の1つの数字である。分けて書くなら、分けた上で合計行を必ず置く。
手順2|機種名は「型番・通称・世代」の3表記で書く

機種名は表記ゆれが最も激しい要素で、ここを揃えないと1〜5の列を作っても機種が特定できない。同じ端末が「iPhone 15」「アイフォン15」「A3089」「iPhone15(無印)」と4通りに書かれる。パソコンはさらにひどく、「FMVA45」「LIFEBOOK AH45」「富士通ノート2023年モデル」が同一機種を指す。
対処は単純で、見出しに通称、本文1行目に型番、表のセルに両方を入れる。
- 見出し(h3):
iPhone 15 の画面割れ修理 - 本文1行目:
iPhone 15(型番A3089/2023年9月発売)の画面割れ・液晶漏れの修理料金です。 - 表のセル:
iPhone 15(A3089)
型番を書くことには実務的な副産物がある。「富士通パソコン修理」(月間1,000)「富士通のパソコン修理」(1,000)のようにメーカー名で探す人と、型番で探す人の両方を1ページで拾える。加えて、AI検索がメーカー公式の型番情報と自社ページを同じ機種の話だと結びつけやすくなる。
対応機種一覧を「iPhone 6 〜 iPhone 17」のように範囲で書いているページは、範囲表記を残したまま、実際に在庫部品があって当日対応できる機種だけを別表として切り出す。範囲表記は網羅性を示すが、「その機種を今日直せるか」には答えていない。この2つを1つの表で兼ねようとすると、どちらの精度も落ちる。
手順3|症状語を利用者の言葉に合わせる

修理店側は部位で考え、利用者は症状で検索する。この非対称が最も多くの取りこぼしを生む。
| 利用者が打つ言葉 | 店側の用語 | ページに書くべき形 |
|---|---|---|
| 画面割れ/画面バキバキ | フロントパネル交換 | 画面割れ(フロントパネル交換) |
| 液晶が黒い/線が入る/滲む | ディスプレイモジュール交換 | 液晶不良・表示不良(ディスプレイ交換) |
| タッチが効かない/勝手に動く | タッチパネル/ゴーストタッチ | タッチ不良・ゴーストタッチ |
| 水没した/お風呂に落とした | 浸水基板洗浄 | 水没(基板洗浄・乾燥処理) |
| 電池がすぐ減る/膨らんだ | バッテリー交換 | バッテリー劣化・膨張(電池交換) |
| 充電できない/挿しても反応しない | ドックコネクタ交換 | 充電不良(充電口交換) |
| 電源が入らない/リンゴループ | 基板修理・復旧作業 | 電源が入らない(基板診断) |
| 起動しない/青い画面が出る | OS障害・ストレージ障害 | 起動しない(OS/ストレージ診断) |
| 異音がする/ファンがうるさい | 冷却系清掃・ファン交換 | 異音・発熱(ファン交換/内部清掃) |
症状語を先に、専門用語を括弧に入れるのが原則である。逆にすると、症状で検索している人の言葉とページの言葉が一致しない。専門用語を消す必要はない。順序を変えるだけでいい。
「近くのスマホ修理」(月間1,900)「スマホ修理近く」(1,900)「近くのパソコン修理」(1,000)のような地域指向の検索も多い。ここで効くのは店名の連呼ではなく、住所・営業時間・最寄り駅からの徒歩分数・駐車場の有無をテキストで書くことである。画像に焼き込んだ地図やバナーの中の文字は読み取り対象にならない。画像に情報を載せる場合の扱いは画像altのAI検索設計にまとめている。複数店舗を持つ場合は、店舗ページを1店舗1URLに分けた上で共通情報を親ページに置く構造にする(多店舗・チェーンのAI検索設計)。
手順4|資格と法的位置づけをページ内に明記する

ここが修理業のLLMO対策で、他業種と最も違う部分になる。
携帯電話端末の修理には登録修理業者制度という国の制度がある。総務省の電波利用ポータルによれば、この制度は平成26年(2014年)4月23日法律第26号による電波法改正で創設され、平成27年(2015年)4月1日から施行された。携帯電話端末(特別特定無線設備)は電波法の適用を受ける無線設備であると同時に電気通信事業法の適用を受ける端末設備でもあるため、電波法と電気通信事業法の2つの法律について、それぞれ登録の手続きが必要とされている(総務省 電波利用ポータル|登録修理業者制度)。
制度上、押さえるべき点は次のとおりである。
- 登録修理業者が修理した携帯電話端末には、登録修理業者規則別表第8号に従い、登録修理業者が修理を行ったことを示す表示を行う必要がある(電波法第38条の44第1項)。表示する場所に制限はない。
- 登録修理業者が修理方法書に従って修理と確認を行った機器は、修理後も技術基準に適合していることを自ら確認しているため、技術基準適合証明の表示を引き続き表示できる(同条第3項)。
- 登録申請時には、登録修理業者として修理しようとする特別特定無線設備をすべて登録する。登録のない機種の修理は、登録修理業者制度に基づかない修理になる。
- 登録修理業者以外の者が特別特定無線設備に変更の工事を行った場合、技術基準適合証明・工事設計認証・技術基準適合自己確認に係る表示を除去しなければならない(電波法第38条の7第4項)。
- 制度上の修理箇所は「表示装置、フレーム、マイク、スピーカ、カメラ、操作ボタン、コネクタ、バイブレータ、電池その他の箇所であって、電波の質に影響を与えるおそれの少ない箇所」と定められている(登録修理業者規則第3条)。
- 登録を受けた事業者は総務省が公表しており、一覧を確認できる(総務省|登録修理業者の情報の公表)。
利用者側から見ると、修理店には少なくとも次の区分がある。自社がどれに当たるかを、ページ内に日本語の文章として書く。
| 区分 | 技適表示の扱い | サイトに書くべきこと |
|---|---|---|
| メーカー正規窓口・正規サービスプロバイダ | メーカー基準での修理 | 正規窓口である旨、対象ブランド、保証の継続条件 |
| 登録修理業者(電波法・電気通信事業法の登録あり) | 登録修理業者による修理の表示を行う。修理方法書に従った修理では技術基準適合証明の表示を継続できる | 登録番号、登録している対象機種の範囲、修理箇所の範囲 |
| 登録のない機種を扱う修理/登録を受けていない事業者 | 登録修理業者制度に基づかない修理となる。制度外の変更工事では技適等の表示除去が必要になる場合がある | 制度に基づかない修理である旨と、利用者にどんな影響があるか |
「総務省登録修理業者です」と1行書くだけでは足りない。登録番号と、登録している機種の範囲を書く。範囲を書かないと、利用者が持ち込んだ機種が登録の対象かどうかを判断できず、AI検索の回答でも「登録業者だが、その機種が対象かは不明」という中途半端な扱いになる。
この「資格を数値・番号レベルで書く」という発想は修理業に限らない。士業・専門資格の情報設計で扱っている著者情報の考え方と同じで、肩書きではなく検証可能な識別子を置くのが要点になる。
なお、申請手数料は登録する特別特定無線設備の数に関わらず登録申請50,700円、変更登録申請19,000円で、総務省は令和8年(2026年)10月1日に手数料を改正する予定と公表している。自社が新規登録や機種追加を検討している場合、この改正時期は確認しておく価値がある。
手順5|データの扱いを「残る/消える可能性/別料金」で言い切る

修理の問い合わせで最も多い不安はデータである。にもかかわらず、データについて何も書いていない修理店のページは多い。国民生活センターもスマートフォン・タブレット・携帯電話に関する消費者トラブルを解説項目として公開しており、修理・契約まわりの相談は継続的に寄せられている(国民生活センター|スマホ・タブレット・携帯電話)。
書くべきは、施術メニューごとに次の3値のどれかを言い切ることである。
- 残る:初期化不要でデータはそのまま(例:画面割れのパネル交換、バッテリー交換)
- 消える可能性がある:作業内容によりデータが失われる場合がある(例:基板洗浄、水没処理、OS再インストール)
- 別料金:データ復旧・取り出しは修理料金と別の作業として費用が発生する(例:ストレージ障害からのデータサルベージ)
そして、この3値を手順1の5列表の「データ保持」列に流し込む。別ページの注意書きにしない。表の同じ行に置くことに意味がある。
データ復旧を提供している場合は、修理とデータ復旧を別サービスとして分ける。この2つは作業も価格帯も成功条件も違う。同じページに混ぜると、「パソコン修理 いくら」の答えとして数十万円のデータ復旧見積が出てくるような噛み合わない対応関係になる。物理障害と論理障害を分け、成功しなかった場合の課金の有無(成功報酬か、診断料が発生するか)まで書く。
作業前の同意事項(バックアップの推奨、免責範囲、預かり期間、引き取りがない場合の扱い)も、PDFの同意書だけでなくHTMLのテキストとして1ページ置く。PDFの中身がどう扱われるかはPDFのAI検索可読性で整理している。
スマホ・パソコン修理店のLLMO対策とは
スマホ・パソコン修理店のLLMO対策とは、AI検索が「どの機種の、どの症状を、いくらで、何分で、データを残したまま直せるのか」を自社サイトのテキストだけで確定できる状態にする情報設計である。 新しいタグやファイルを追加する作業ではなく、既存の料金ページ・機種ページ・注意事項ページに散っている条件を、機種×症状の1行に集約し直す作業を指す。
これが必要になる理由は、AI検索の回答が「候補の絞り込み」の形をとるためである。利用者は「iPhone 15 画面割れ 修理 近く」のように条件を重ねて聞き、AI側は条件に合致すると確認できた店だけを候補として扱う。金額が「〜円から」しか書かれていない店は、金額条件で絞り込まれた時点で候補から外れる。悪い評価をされるのではなく、判断材料が足りずに比較対象に入らない。この構造は、緊急性の高い水道修理・鍵開けなどの駆けつけ業態や給湯器交換と共通する。
一方で、修理業は買取・リユース業と混同されやすい。中古端末の買取や販売も行っている店は、修理サービスのページと買取のページを明確に分ける必要がある。査定額の相場と修理料金は別の数字であり、同じページに置くと両方の精度が落ちる。買取側の設計は買取・リユース業のLLMO対策を参照してほしい。整備・点検を伴う自動車販売・整備業も構造が近い業態になる。
パソコン修理は「症状×原因×作業」の3層で書く
スマホ修理は「症状=交換部位」が概ね1対1で対応する。画面割れならパネル交換で、金額もほぼ確定する。パソコン修理はここが違う。同じ「起動しない」でも、原因が電源ユニットか、ストレージか、メモリか、OSかで作業も金額も1桁変わる。
だから、スマホと同じ5列表をそのまま流用すると破綻する。パソコン側は症状→想定原因→作業→料金の3層に分けた表にする。
| 症状 | 想定される原因 | 作業 | 料金の考え方 |
|---|---|---|---|
| 電源が入らない | 電源ユニット/ACアダプタ/基板 | 電源系統の切り分け、部品交換 | 診断料+部品代。診断で確定してから提示 |
| 起動しない(ロゴで止まる) | ストレージ障害/OS破損 | ストレージ交換+OS再インストール、またはOS修復 | 作業料+ストレージ代。データ移行は別項目 |
| 動作が極端に遅い | HDDの劣化/メモリ不足/熱暴走 | SSD換装、メモリ増設、内部清掃 | 換装・増設は部品容量ごとに固定料金にできる |
| 異音・高温になる | 冷却ファン劣化/内部のほこり | ファン交換、内部清掃、グリス塗り直し | 機種の分解難易度で工賃を段階化 |
| 液晶に線が入る・映らない | パネル/ケーブル/グラフィック | 外部モニタで切り分け後、パネル交換など | パネル代が機種差で大きい。型番ごとに提示 |
| ネットにつながらない | 無線モジュール/ドライバ/設定 | 設定確認、ドライバ再導入、部品交換 | 設定作業のみなら作業料のみで完結する旨を明記 |
この表の効き目は、「診断してみないとわからない」を、診断してみないとわからない理由ごと書ける点にある。金額が確定しないこと自体は問題ではない。確定しない理由と、確定するまでの手順(診断料はいくらか、診断だけで帰れるか、キャンセル料はあるか)が書かれていないことが問題になる。
SSD換装やメモリ増設のように容量で価格が決まるメニューは、容量ごとの固定料金表を必ず出す。ここは修理業の中で数少ない「見積不要で確定額が出せる」領域で、そのまま比較表として機能する。比較表の作り方は比較表のAI引用設計にまとめている。
Googleが公式に言っていること、言っていないこと
修理業のサイト改修では、構造化データの追加に予算が偏りがちになる。2026年9月時点の公式情報で、事実と期待を切り分けておく。
| 論点 | 公式に確認できること | 出典と更新日 |
|---|---|---|
| AI機能向けの特別な最適化 | 「AIによる概要やAIモードのための特別な最適化を行う必要はない」「特別なschema.orgの構造化データを追加する必要もない」と明記。技術要件はインデックス登録・スニペット表示可能・技術要件充足のみ | Google 検索セントラル|AI 機能とサイト(最終更新2025年12月31日) |
| 重要情報の置き方 | 重要なコンテンツはテキスト形式で提示する。構造化データはページに表示されるテキストと一致させる | 同上 |
| LocalBusiness構造化データ | 必須はnameとaddress。推奨にopeningHoursSpecification、priceRange、telephone、geo、url、departmentなど | Google 検索セントラル|LocalBusiness(最終更新2026年2月20日) |
| FAQのリッチリザルト | よくある質問のリッチリザルト機能は2026年5月7日をもってサポート終了し、公式ドキュメントは2026年6月15日に削除された | Google 検索セントラル|ドキュメントの更新履歴 |
| クロールの許可 | robots.txtに加え、CDNやホスティング側でクロールが許可されているかを確認する | Google 検索セントラル|AI 機能とサイト |
読み取るべきは3点ある。
第一に、構造化データは料金表の代わりにならない。マークアップは表示テキストと一致させるものであって、書いていない情報を補うものではない。料金を「〜円から」としか書いていないページにpriceRangeを足しても、金額の確定度は上がらない。順序は逆で、本文の5列表を先に作り、その内容と一致する形でマークアップする。構造化データの位置づけは構造化データとAI検索で詳しく扱っている。
第二に、FAQのリッチリザルトは終了したが、FAQという書き方の価値は別の話である。リッチリザルトという表示枠がなくなっただけで、「質問文と、それに直接答える短い本文」という単位が読みやすいという性質は変わらない。FAQPageマークアップの追加を目的にするのではなく、実際に聞かれる質問と答えを本文に書く方に労力を移す(AI検索時代のFAQ設計)。
第三に、クロールの許可はCDN側も確認する。修理店のサイトはセキュリティプラグインやWAFで海外IPや特定UAを広くブロックしていることがあり、robots.txtが正しくてもCDN側で弾かれていれば内容は取得されない。
公開前チェックリスト
改修が終わったら、公開前に次を1項目ずつ確認する。
| No. | 確認項目 | 満たせていない典型例 |
|---|---|---|
| 1 | 主要メニューに税込総額が1つの数字で書かれている | 「9,800円〜」だけで上限も条件もない |
| 2 | 料金表に機種・症状・金額・所要時間・データ保持の5列がある | 金額と機種しかない |
| 3 | 機種名に型番が併記されている | 「iPhone各種」でまとめている |
| 4 | 症状語が利用者の言葉(画面割れ・水没・起動しない)で書かれている | 「フロントパネル交換」だけ |
| 5 | 診断料の有無と、診断のみで帰る場合の費用が書かれている | 「無料診断」とだけあり、キャンセル時の扱いが不明 |
| 6 | データが残るか消える可能性があるかがメニュー単位で書かれている | ページ下部に「データ保証はできません」の1行だけ |
| 7 | データ復旧が修理と別サービスとして分けられている | 修理料金表の中に復旧費用が混在 |
| 8 | 登録修理業者かどうかがテキストで書かれている | ロゴ画像のみで文章がない |
| 9 | 登録している場合、登録番号と対象機種の範囲が書かれている | 「総務省登録済」の1行だけ |
| 10 | 保証期間と保証対象・対象外が書かれている | 「保証あり」のみ |
| 11 | 使用部品の種別(純正/純正同等/互換)が明示されている | 部品について記載なし |
| 12 | 店舗の住所・営業時間・定休日がテキストで書かれている | 画像バナーの中だけにある |
| 13 | 最寄り駅からの徒歩分数・駐車場の有無が書かれている | 地図画像のみ |
| 14 | 予約が必要か、飛び込みで受けられるかが書かれている | 予約フォームはあるが要否が不明 |
| 15 | 郵送・宅配修理の可否と往復送料の負担が書かれている | 「全国対応」だけで送料が不明 |
| 16 | 法人・学校からの複数台依頼の窓口があるか書かれている | 個人向け前提の記述のみ |
| 17 | 支払い方法(現金・カード・QR決済)が書かれている | 記載なし |
| 18 | 料金改定日または最終更新日がページに書かれている | いつの価格か判別できない |
| 19 | robots.txtとCDN/WAFの両方でクロールが許可されている | WAFで広くUAを遮断している |
| 20 | 構造化データの内容が本文の表示テキストと一致している | 本文にない価格をマークアップだけに書いている |
18番の「最終更新日」は修理業では特に重い。部品価格は変動するため、料金表がいつ時点のものかが書かれていないと、古い金額が参照され続けるリスクが残る。更新日の扱いは更新日とAI検索を参照してほしい。
よくある失敗5パターンと直し方
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 料金を全て「お問い合わせください」にしている | 金額条件での絞り込みに乗らない。電話をかけないと何もわからない店として扱われる | 確定できるメニュー(画面交換・バッテリー交換・SSD換装)だけでも先に確定額を出す |
| 対応機種を画像1枚にまとめている | 機種名がテキストとして存在しないため、機種指定の問いに答えられない | 画像は残したまま、同じ内容のテキスト表を下に置く |
| 症状ページを大量に量産して中身が同じ | 機種と症状の組み合わせだけ変えた薄いページが並び、どれを見ても金額が書いていない | ページ数を増やす前に、1ページの5列表を埋める。埋まらない組み合わせはページを作らない |
| 「即日対応」「業界最安」だけを強調する | 条件のない主張は検証できず、比較の材料にならない | 「店頭30〜45分(在庫がある機種のみ/営業時間内の受付分)」のように条件と数字に置き換える |
| データについてどこにも書いていない | 最大の不安に答えていないため、問い合わせ前に離脱する | メニュー単位で「残る/消える可能性/別料金」を書き、5列表に統合する |
3番目の「量産」は特に注意がいる。修理業は「機種名 × 症状名」で機械的にページを増やせてしまうため、中身が同じページが数百単位で生まれやすい。金額と所要時間とデータ保持が埋められない組み合わせは、ページを作らずに一覧表の1行として置く。1行なら情報が薄くても表として機能するが、1ページにすると薄さがそのまま露出する。
4番目の「即日対応」は、駆けつけ・緊急系の業態全般で起きる問題である。緊急性を訴える言葉ほど条件を書かないと機能しない。電話への導線設計は電話予約導線のAI検索設計にまとめている。
何を見て「効いた」と判断するか
修理業は来店・電話に着地する業態なので、Web上の指標だけで判断すると読み違える。見るべき指標を分けて置く。
| 指標 | 見方 | 注意点 |
|---|---|---|
| ブランド名で聞いたときのAIの回答内容 | 店名・地域名で主要AI検索に質問し、住所・営業時間・料金・登録有無が正しく説明されるかを記録する | 回答は毎回同じにならない。同じ質問文で定点観測し、誤り(旧住所・旧料金)の有無を見る |
| 誤情報の件数 | 回答に含まれた事実誤認の数を数える | 順位のように単調に改善する指標ではない。誤りが出たら該当ページの記述を直す |
| 問い合わせ時の質問内容 | 電話・来店で聞かれる質問のうち、サイトに書いてあるはずのものを記録する | 「書いてあるのに聞かれる」項目は、置き場所か表現の問題 |
| 機種名・症状名を含む検索の表示回数 | Search Consoleでクエリを機種名・症状語で絞って推移を見る | AI検索経由の全てが計測できるわけではない。増減の方向を見る |
| 参照元にAI系サービスが含まれるか | アクセス解析の参照元を確認する | 取りこぼしがある前提で扱う。絶対値ではなく有無と傾向を見る |
順位や引用回数を主指標にしない。修理業で最も痛いのは、AI検索に「営業時間19時まで」と旧情報で説明されることや、閉店した店舗が候補に出続けることであり、これは順位では検知できない。誤情報の検出と修正を回す方が事業への影響が大きい。指標の組み方はLLMOの効果測定で整理している。
口コミへの返信も、事実情報を補強する材料になる。返信の中で「その機種は当店では登録対象外のため受け付けていません」のように条件を具体的に書いておくと、サイト本文と矛盾しない情報が増える(口コミ・レビューとAI検索)。
よくある質問
料金を全部公開すると相見積もりで負けませんか
金額を隠した状態でも比較は行われる。違いは、金額が書かれていない店は「比較に必要な情報がない店」として扱われ、比較の土俵に上がらない点にある。価格で勝てないなら、価格以外の列(所要時間、データ保持、登録修理業者かどうか、保証期間、使用部品の種別)を埋めて、価格以外の軸で比較されるようにする。5列表を推奨しているのはそのためで、金額は5列のうちの1列にすぎない。
対応機種が多すぎて全機種の料金表を作れません
全機種は要らない。実際に問い合わせが多い上位機種と、在庫部品を常備している機種に絞って確定額を出す。それ以外は「価格帯」ではなく「見積の出し方」を書く。具体的には、診断料の有無、診断から見積提示までの時間、見積後にキャンセルできるか、キャンセル料の有無を書く。金額が確定しない場合は、金額が確定するまでの手順を確定させるのが代替になる。
登録修理業者の登録がない場合、そのことを書くと不利になりませんか
書かないと不利になる度合いの方が大きい。登録の有無は利用者にとって判断材料であり、書いていない場合は「不明」として扱われる。登録がない場合でも、扱っている修理箇所、使用部品の種別、保証内容、メーカー保証への影響を明記すれば、判断できる情報を出したことになる。制度上、登録のない特別特定無線設備の修理は登録修理業者制度に基づかない修理となり、登録修理業者以外が変更の工事を行った場合には技術基準適合証明等の表示除去が必要になる(電波法第38条の7第4項)。この点を含めて説明する方が、後のトラブルも減らせる。
水没や基板修理のように成功率が読めない作業はどう書きますか
成功率の数字を作らないこと。代わりに、条件と課金ルールを書く。「診断料は◯円、復旧できなかった場合は診断料のみ」「基板洗浄は作業自体に◯円、データが取り出せた場合のみ追加で◯円」のように、結果ごとの支払額を先に確定させる。利用者が知りたいのは成功率ではなく、失敗したときにいくら払うことになるかである。
FAQのリッチリザルトが終了したなら、FAQページは不要ですか
不要にはならない。終了したのは検索結果の表示枠であって、質問と回答という書き方そのものではない。むしろマークアップによる見た目の恩恵がなくなった分、実際に問い合わせで聞かれた質問を、そのままの言い回しで見出しにするという本来の作り方に戻る。架空の質問を並べたFAQは、リッチリザルトがあった頃から効果が薄く、今はさらに置く理由がない。
結論
スマホ・パソコン修理店のAI検索対応は、機種名・症状・税込総額・所要時間・データ保持の5列を1行に揃えるところから始まり、そこに登録修理業者としての位置づけとデータ復旧の切り分けを重ねる作業になる。Googleは公式に「AI機能のための特別な最適化は不要」と書いており、追加すべきは新しい技術ではなく、確定した数字と条件の日本語テキストである。
順序としては、手順1の5列表を主要メニュー分だけ作り、手順4の資格表記を1段落足し、手順5のデータ3値を表に流し込む。ここまでで、修理店のサイトに欠けている情報のほとんどは埋まる。機種ページの量産や構造化データの整備は、その後でいい。
自社の料金ページと機種ページが今どう読まれているかを点検したい場合は、LLMO監査チェックリストで自己診断の手順を公開している。手順どおりに見ても判断がつかない場合や、多店舗の情報整理から相談したい場合は、AI検索攻略の記事一覧から関連記事を確認するか、お問い合わせから状況を送ってほしい。
公式情報で確認するポイント
AI検索まわりは仕様変更が多いため、記事公開前後に公式情報を確認し、本文の言い切りや実装方針を更新します。
- Google Search Central「Optimizing your website for generative AI features」 生成AI検索に対して、通常のSEO・技術要件・独自性の扱いを確認する公式ガイド。
- Google Search Central「Creating helpful, reliable, people-first content」 人間に役立つ信頼性の高いコンテンツを評価するための公式観点。
本体メディアであわせて確認する記事
この記事のテーマを、Uravation本体メディアで検索流入のあるAIツール・モデル解説にもつなげて確認できます。
AI活用書籍シリーズ累計59,900部の著者チームが監修。自社7メディアの実運用でAI検索からの引用・流入を継続計測しており、その一次データと公式情報に基づいて、企業サイトで実務的に使える形へ整理しています。仕様変更が多い領域のため、公開前後に公式情報と本文の整合性を確認します。
AI検索診断・情報源設計支援に進める
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