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【2026年最新】AIで広告コピー・LP文案を作る|刺さるコピーの5プロンプト

【2026年最新】AIで広告コピー・LP文案を作る|刺さるコピーの5プロンプト

【2026年最新】AIで広告コピー・LP文案を作る|刺さるコピーの5プロンプト

結論: AIは「刺さるコピーを一発で当てる魔法」ではなく、ペルソナ別バリエーションを大量に出して人間が選ぶ・磨くための量産装置です。中小企業の販促担当が代理店に頼らず内製するなら、5つのプロンプトをテンプレ化して使い回すのが最短ルートになります。

この記事の要点:

  • 要点1: コピー1本ではなく「ペルソナ3〜5×訴求軸3」で15本以上を一括量産し、社内レビューで2〜3本に絞る運用が最も実用的
  • 要点2: 機能語(スペック)をベネフィット語(読者の生活変化)にAIで変換するプロンプトを1本持つだけで、広告CTRの議論が一気に建設的になる
  • 要点3: LPはPASTOR / PASONAなどの型に当てはめてAIに構成案を作らせ、見出し10案+本文骨子まで30分で叩き台が出る

対象読者: 中小企業の販促・広報担当、社長兼マーケター、広告代理店に外注せず内製したい人

読了後にできること: 今日からコピペで使える5つのプロンプトを手元に置き、明日の朝会までにキャッチコピー15本+LP構成案1本のドラフトを用意できます。

はじめに:「センスで書く時代」は本当に終わったのか

「うちの広告コピー、どうしても刺さらないんですよね…」

先日、地方で小売店を3店舗運営している社長さんとの研修中、こんな相談を受けました。Instagram広告とリスティング広告を出しているけれど、CTRが0.5%前後でずっと頭打ち。代理店に頼むと月額20万円〜30万円かかるので、できれば社内でなんとかしたいという話でした。

事例区分:想定シナリオ(100社以上の研修・コンサル経験をもとに構成した典型例)

その場で一緒に手を動かしてみたところ、20分でキャッチコピー15本、LP構成案1本、見出し10案までドラフトが出ました。社長さんは「これ、今までうちで1週間かけてた作業ですよ」と苦笑い。正直、僕もここまで実用的に動くと思っていなかったので、少し驚きました。

この記事では、AIで広告コピーとLP文案を作るときに僕が研修で繰り返し使っている5つのプロンプトを、コピペできる形で全部公開します。中小企業の販促担当・社長兼マーケター・「広告代理店に頼らず内製したい」と思っている人に向けて書いています。ちなみに、ChatGPTでビジネス活用全般を深掘りしたい方は、ChatGPTビジネス活用完全ガイドもあわせて読むと、コピー以外の業務にも応用しやすくなります。

結論ファースト:5つのプロンプトでカバーできる範囲

細かい解説に入る前に、これから紹介する5つのプロンプトが何をしてくれるのかを先に整理しておきます。順番にやれば、キャッチコピーからLP本文の骨子まで一気通貫で作れます。

#プロンプト名用途所要時間の目安
1ペルソナ起点 キャッチコピー量産SNS広告・リスティングの見出し5分
2スペック→ベネフィット変換機能訴求を生活変化の言葉に翻訳5分
3LP構成案(PASTOR / PASONA)LP全体のセクション設計10分
4見出し10案+A/Bテスト候補LPヒーロー、メールタイトル5分
5LP本文(ヒーロー〜CTAまで)LP本文の叩き台15分

合計40分ほどで、これまで広告代理店に1〜2週間かかっていたアウトプットの「叩き台」が出てきます。重要なのは、これはあくまで叩き台で、そこから景表法・薬機法の確認や、ブランドトーンへの調整は人間がやる前提だということです。AIに丸投げしないこと、ここが内製で勝つコツでもあります。

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プロンプト1:ペルソナ起点でキャッチコピーを15本量産する

多くの中小企業が陥りがちな失敗は「全方位コピー」です。「品質と価格、両方こだわっています」「お客様に寄り添う〇〇」みたいなやつ。誰にも刺さらない万能コピーって、本当に多いんです。

AIに頼むときも、ペルソナを言語化せずに「キャッチコピー作って」と投げると、同じように当たり障りのないものが出ます。そこで、ペルソナ3〜5×訴求軸3で15本以上をまとめて出させるのが効きます。

事例区分:想定シナリオ

研修先のリフォーム会社さんでこれを試したとき、最初は「うちは戸建てリフォーム全般です」しか言ってもらえませんでした。そこから「30代共働き子育て世帯」「定年前の50代夫婦」「相続した実家を売る前提の40代」とペルソナを切り分けたら、それぞれに刺さる言葉が全然違うことに、その場で気づいてもらえたんです。

コピペ用プロンプト1

あなたは中小企業の広告コピーを専門に書くコピーライターです。
以下の商品/サービスについて、ペルソナ別にキャッチコピーを量産してください。

【商品/サービス】
[ここに商品・サービス概要を3〜5行で記入]

【販売価格・買い方】
[価格、購入方法、サービス提供方法を1〜2行で]

【主要ペルソナ(3〜5人分)】
1. [年齢/性別/職業/家族構成/悩み]
2. [同上]
3. [同上]

【出力指示】
- 各ペルソナごとに、訴求軸を「悩み解決型」「ベネフィット型」「逆張り・問題提起型」の3パターンで作る
- 1ペルソナにつき3本、合計9本以上のキャッチコピーを出す
- 1本あたり全角25字以内(リスティング広告見出し前提)
- 文末に句点を付けない
- 各コピーの「狙い」を1行で添える

【絶対に守ること】
- 効果を断定する表現(「絶対」「100%」「必ず治る」等)は使わない
- 比較表現(「No.1」「業界最安」等)は使わない
- 出力後、コピーごとに景表法・薬機法・差別表現の観点で
  「人間が要確認」と思われる箇所を別表で指摘してください

使い方のコツ: ペルソナ欄を埋めるのが面倒に感じるかもしれませんが、ここを雑にすると出力も雑になります。逆に、ペルソナを丁寧に書いた瞬間、出力品質が一段上がるので、ここに時間をかける価値はあります。「あとで効く投資」だと思って、最初の1回だけ丁寧にやってください。

注意: 出てきたコピーは必ず人間が読んで選ぶこと。景表法・薬機法・差別表現のチェックも人間の責任で行ってください。AIは「気をつけて」と書いても、たとえば医療・健康・美容領域では明らかに薬機法アウトな表現を平気で出してきます。最終判断は人間です。

プロンプト2:スペックをベネフィットに変換する

中小企業のLPでよく見るのが「機能の羅列」です。「8K対応」「最大1500W」「業界初の3層構造」みたいに、スペックがズラッと並んでいるパターン。これは社内では分かっていても、お客さんには「で、それで私の何が良くなるの?」が伝わりません。

ここで使えるのが、スペック→ベネフィット変換プロンプトです。コピーライティングでよく言われる「ドリルではなく穴を売れ」を、AIで強制的にやらせます。

事例区分:想定シナリオ

顧問先のBtoBツール会社さんでも、LPに「APIで連携」「SAML対応」「マルチテナント対応」とエンジニア用語が並んでいた時期があって、商談化率がなかなか伸びませんでした。このプロンプトを通してLPを書き直したら、購買担当者が決裁者にそのまま転送できる言葉に変わって、商談打診の質が変わったという感想をもらいました(具体的な成約率改善は計測中で、ここでは数値化できる段階ではありません)。

コピペ用プロンプト2

あなたはダイレクトレスポンスマーケティングに精通したコピーライターです。
以下のスペック・機能リストを、すべてベネフィット表現(読者の生活・仕事がどう変わるか)に変換してください。

【商品/サービス名】
[名前]

【ターゲット読者】
[年齢/職業/役職/抱えている悩み]

【スペック・機能リスト】
- [機能1]
- [機能2]
- [機能3]
- [機能4]
- [機能5]

【出力フォーマット】
| # | スペック(元の表現) | ベネフィット(変換後) | 一段深掘り(最終的に何が手に入るか) |

【ルール】
- 「〇〇できます」ではなく「〇〇から解放されます」「〇〇の時間を別のことに使えます」のように、
  読者の体験・感情の変化に焦点を当てる
- 数字で表現できるベネフィットは数字を入れる(ただし、出典のない数値の断定はしない。
  「想定〜時間短縮」のように"想定"と明示する)
- 過剰な約束、効果保証、優良誤認・有利誤認に該当しそうな表現を出した場合は
  ★マークを付けて「景表法的に要確認」と添える
- 最終的に、ベネフィット表現の中から「最も訴求力が高いと思う3つ」を理由付きで選んでください

出てきたベネフィット表のうち「★」が付いているものは、必ず一度立ち止まって考えてください。とくに「業界最速」「他社の倍の効果」など、検証可能な比較根拠が手元にないなら使わないこと。優良誤認になります。

プロンプト3:PASTOR / PASONAでLP構成案を作る

LP(ランディングページ)は、ただ情報を並べても売れません。「読者が今いる地点」から「申し込み」までの心理的階段を、フレームワークで設計する必要があります。中小企業の担当者でも扱いやすいのが、PASTOR と PASONA という古典的なコピーライティングフレームワークです。

頭文字PASTOR(レイ・エドワーズ)PASONA(神田昌典)
PProblem(問題)Problem(問題)
AAmplify(増幅)Affinity(共感)
SStory / Solution(物語・解決)Solution(解決策)
TTransformation / Testimony(変化・証拠)
OOffer(提案)Offer(提案)
RResponse(行動喚起)
NNarrowing down(絞り込み)
AAction(行動)

どちらでも好みで構わないんですが、商品によって相性があります。BtoBの高単価商材はPASTORが合いやすく、BtoC・キャンペーン型はPASONAが合いやすい印象です。AIに構成案を作らせるときは、両方並列で出させて比較するのが早いです。

コピペ用プロンプト3

あなたはLP(ランディングページ)設計のプロです。
以下の商品/サービスについて、PASTORとPASONAの両方のフレームワークで
LP構成案を作ってください。

【商品/サービス】
[商品概要を5行以内で]

【ターゲット】
[ペルソナ1人を丁寧に。年齢/職業/家族構成/抱えている悩み/予算感]

【ゴール(CTA)】
[資料請求 / 無料相談 / 商品購入 / メルマガ登録 など]

【出力フォーマット】
## PASTOR構成案
| セクション | 役割 | 想定見出し | このセクションで伝えるべき要素(箇条書き3〜5) |

## PASONA構成案
| セクション | 役割 | 想定見出し | このセクションで伝えるべき要素(箇条書き3〜5) |

## 比較メモ
- このターゲット・商品では「PASTOR / PASONAのどちらが向いているか」を理由付きで1つ推奨
- 推奨フレームワークでの「最も差別化できるセクション」を1つ指定

【ルール】
- 想定見出しは全角30字以内
- 効果を断定する表現、検証根拠のない数字、薬機法に抵触する表現は出さない
- 「〇〇率が必ず上がります」のような保証表現は使わない
- お客様の声・証拠を扱うセクションでは「実在の声を取得すること」と注記する
- 出力後、このLPが景表法・薬機法・特商法のどこに引っかかりやすいか、
  注意ポイントを箇条書きで3つ挙げてください

このプロンプトの出力は、そのままLPの設計図になります。デザイナーやLP制作ツール(STUDIO / Webflow / WordPressのテーマ)に渡す指示書としても使えますし、自分でLPを組むときの段落構成にも使えます。

プロンプト4:見出し10案+A/Bテスト候補を出す

LPでもメールでも広告でも、結局のところ「ヒーロー部分の見出し」で勝負が決まります。残酷ですが、本文が良くても見出しでスクロールされたら終わりです。だからこそ、見出しは1本ではなく10案出して比較するのが鉄則。

事例区分:想定シナリオ

飲食店向け予約システムを売っているSaaS企業さんで研修したとき、もともと「予約管理を一元化する〇〇」という機能ベース見出しでした。これをAIに10案出させて、店長が朝の仕込み中にスマホで触っているシーンを描写した見出しに変えたところ、社内のレビュー会で「これ、自分が言われたら触りたくなる」という声が多数出ました。実際の本番運用での数字(CVR)改善は、これから測定する段階で、今は社内反応の話までです。

コピペ用プロンプト4

あなたはA/Bテストに精通したダイレクトレスポンスコピーライターです。
以下のLPまたは広告のヒーロー部分の見出しを10案作ってください。

【商品/サービス】
[商品概要を3〜5行]

【ターゲット】
[ペルソナを1人]

【現状の見出し】
[今使っている見出し。なければ「未確定」と書く]

【出力指示】
以下の10種類の「型」で1本ずつ、合計10案を出す:
1. ベネフィット直球型
2. 問題提起型(〇〇で悩んでいませんか?)
3. 数字インパクト型(ただし出典のある数字に限る or 「想定」と明示)
4. 逆張り型(〇〇しなくていい)
5. 物語の途中から型(〇〇さんは△△を決意した)
6. 質問型(なぜ〇〇は△△なのか?)
7. ターゲット名指し型(〇〇するあなたへ)
8. 比較型(〇〇 vs △△)
9. 期間限定・希少性型(ただし誇大表現NG)
10. 感情共感型(〇〇って、ずっと言えなかった)

【ルール】
- 1案あたり全角30字以内(PCのヒーロー部分前提)
- 全角20字以内のサブ見出し案も1案ずつ添える
- 各案の末尾に「想定される反応」を1行で書く
- 効果を断定する表現、検証根拠のない数字、薬機法・景表法に抵触しそうな表現は使わない
- 出力後、A/Bテストで最初に試すべき2案を「対立構造が明確なペア」として推奨してください

10案出させて「対立構造が明確なペア」を選ばせるのがポイントです。A/Bテストは、似た2案を比べても差が出ません。たとえば「ベネフィット直球型 vs 問題提起型」のように、訴求軸が大きく異なるペアを選ぶことで、市場が何に反応しているかが分かります。テストの考え方は、社内ABテストの考え方とほぼ同じです。

プロンプト5:LP本文の叩き台を一気に書かせる

構成案(プロンプト3)と見出し10案(プロンプト4)まで決まったら、いよいよ本文を書かせます。ここでもポイントは「一気に全部書かせる」こと。セクションごとに分けて頼むと、文脈が飛んでチグハグになりがちなので、全体を一度に出力させて、後から人間が部分修正する方が効率が良いです。

事例区分:想定シナリオ

地方の士業事務所(行政書士・社労士・税理士の合同オフィス)の研修で、3つのサービス別LPの本文叩き台をこのプロンプトで一気に出したことがあります。3本合わせて1時間ほどで、本人が「ここはもう少し当事務所の言葉に直したい」と思える叩き台ができ、その後の修正は事務員さんが半日で終わらせていました。ゼロから書くと数日かかる作業が、半日に圧縮された感覚です。

コピペ用プロンプト5

あなたはLP制作のプロです。
以下の情報をもとに、LP本文の叩き台を「ヒーローからCTAまで一気に通しで」書いてください。

【商品/サービス】
[商品概要を5行]

【ターゲット】
[ペルソナを1人。年齢/職業/家族構成/悩み]

【LP構成】
(プロンプト3で出した構成案を貼る。PASTORまたはPASONAのどちらか)

【見出し】
(プロンプト4で出した10案から選んだ1案+サブ見出し)

【トーン】
- [カジュアル / 丁寧 / 専門家 / 親しみやすい から1〜2個選択]
- [一人称:私 / 弊社 / 当社 / 「うち」]
- [二人称:あなた / お客様 / 〇〇さん]

【出力指示】
- 各セクションを実際のLPに貼れる粒度で書く(見出し+本文200〜400字×セクション数)
- 「お客様の声」セクションは「実際のお客様から取得すること」と注釈を入れて、
  ダミーの声を書かない
- CTAボタンの文言案を3つ添える
- ファーストビューに入れるべき「証拠(実績数字、メディア掲載、お客様数等)」の
  プレースホルダー[ここに実績数値を入れる]を残す

【絶対に守ること】
- 効果保証、断定的な体験変化(「必ず〇〇」「絶対〇〇」)は使わない
- 比較優位(「No.1」「業界最安」「他社より早い」)は、検証可能な根拠が
  記事執筆者から提供されない限り出力しない
- 薬機法・景表法に抵触する可能性のある表現を出した場合は、文末に
  「★人間レビュー必須」を付ける
- 競合他社、特定の企業名を引き合いに出した中傷表現は出さない
- 出力後、本文中の「人間が必ず確認・差し替えるべき箇所」を一覧で整理してください

このプロンプト5を実行する前に、必ずプロンプト3とプロンプト4をやってからにするのがコツです。構成案と見出しが固まっていないと、本文だけ綺麗でも全体としてバラバラなLPになります。逆に、3→4→5の順で30〜40分かければ、商材によっては「これ、外注したら数十万円かかってた」と思えるレベルの叩き台が出ます。

5つのプロンプトを組み合わせた1日ワークフロー

個別のプロンプトを単体で使うよりも、1日のなかで連続して回す方が圧倒的に効率が良いです。研修現場でよく勧めている1日テンプレを共有します。

時間帯やること使うプロンプト
9:00〜9:15ペルソナ整理(紙でもメモアプリでも)
9:15〜9:30キャッチコピー15本量産プロンプト1
9:30〜9:45商品スペックをベネフィットに変換プロンプト2
10:00〜10:30LP構成案(PASTOR / PASONA両方)プロンプト3
10:30〜10:45見出し10案+A/Bペア選定プロンプト4
10:45〜11:30LP本文の叩き台を一気に生成プロンプト5
13:00〜15:00人間レビュー(景表法・薬機法・ブランドトーン)
15:00〜17:00デザイン反映・社内レビュー

合計で1日。これまで広告代理店に2〜3週間かけていた工程の「叩き台」が、社内で1日で立ち上がる感覚です。ただし、ここで重要なのは午後の人間レビュー2時間を絶対にスキップしないこと。AIが書いたものをそのまま入稿すると、後述する失敗パターンに引っかかります。

【要注意】よくある失敗パターンと回避策

失敗1:景表法・薬機法違反のコピーをそのまま入稿する

❌ よくある間違い: AIが出した「2週間で〇kg減量」「業界No.1の実績」「飲むだけで体質改善」をそのまま広告に使う。

⭕ 正しいアプローチ: AIが出してきた数値・比較表現・効果保証は、必ず「検証根拠の有無」を確認する。検証根拠がないなら、表現を「個人の感想」「想定」と明示するか、削除する。薬機法は化粧品・健康食品・美容機器・サプリ・健康関連サービスで特に厳しいので、AI出力をそのまま流すのは絶対にやめてください。

なぜ重要か: 消費者庁の景表法ガイドや、厚労省の医薬品等適正広告基準で、誇大表現・優良誤認・有利誤認は明確に禁止されています。違反すると措置命令・課徴金の対象になり、特に小規模事業者でも対象です。「AIに書かせたから知らなかった」は通用しません。

事例区分:想定シナリオ

研修先で「AIが書いたコピーをそのまま使ってリスティングが止まった」という事例を聞いたことがあります。「飲むだけで」「2週間で」のような表現が引っかかったケースが典型的でした。AIに「景表法・薬機法に注意」と書いても、出力時にすり抜けます。最後の砦は人間です。

失敗2:事実誇張・優良誤認の表現を見落とす

❌ よくある間違い: 「圧倒的No.1」「業界最安値」「他社の3倍の効果」をAI出力のまま入れる。

⭕ 正しいアプローチ: 「No.1」「最安」「最速」など最上級表現は、調査時期・調査機関・調査対象を明示できる場合のみ使う。明示できないなら使わない。比較根拠を脚注で書く。第三者調査機関の調査結果を引用する場合は出典URLとデータ取得日を表記する。

なぜ重要か: 優良誤認表示・有利誤認表示は景表法の中核的な禁止事項です。中小企業でも、消費者庁から措置命令や課徴金納付命令が出る対象です。AIは「業界最安」みたいな表現を、根拠なしで平気で出してきます。

失敗3:誰にも刺さらない万能コピーになる

❌ よくある間違い: 「品質・価格・スピード、すべてにこだわっています」「お客様一人ひとりに寄り添う〇〇」を看板コピーにする。

⭕ 正しいアプローチ: ペルソナを1人に絞り、その人だけに刺さるコピーを書く。ターゲット外の人には刺さらなくて構わない、と覚悟する。「全方位コピー」は何も言っていないのと同じです。ターゲットを絞った瞬間にCTRが動くケースが多い。

なぜ重要か: 万能コピーは、誰にも自分ごと化されません。広告クリエイティブの世界では「刺さらないコピーで失敗する」よりも「ターゲットを絞りすぎて機会損失する」を恐れる方が、結果的に売上は伸びにくいと言われています。AIに頼むとき、ペルソナを丁寧に書くだけで結果が大きく変わります。

事例区分:想定シナリオ

顧問先のリフォーム会社さんでも、「戸建てリフォーム全般」というペルソナのままだと、AIから出てくる言葉も平均点止まりでした。「30代共働き・小学生1人・築15年の戸建て・在宅勤務スペースが欲しい」と1人に絞った瞬間、コピーが急に具体的になり、社内全員が「これは響きそう」と感じる出力になったのを覚えています。

失敗4:「AIが書いた感」が抜けず、信頼性が下がる

❌ よくある間違い: AIが出した文章を一切手直しせず、丁寧すぎる「です・ます調」、抽象的な「価値」「最適化」「ソリューション」を多用したまま入稿する。

⭕ 正しいアプローチ: AIが出した文章を必ず音読する。違和感のある言い回し(「〜の実現に向けて」「〜することが可能です」など、人間が日常では言わない表現)を、自社のトーンに合う言葉に置き換える。固有の体験談・社内エピソードを最低1か所は手書きで挿入する。

なぜ重要か: 読者は「AIが書いた感」を直感的に見抜きます。とくにBtoCのSNS広告では、生成AI特有の語尾・構文に対する読者の警戒感が高まっており、CTRや滞在時間に悪影響を与える可能性があります。最後の数%、人間が手を入れるかどうかで結果が変わります。

コピーフレームワークの基本(AI時代でも変わらない原理)

AIに任せられる作業が増えたとはいえ、コピーライティングの原理原則はほぼ変わっていません。むしろ、AIが出してきたものを評価するための「型の知識」が必要になってきました。最低限、以下は押さえておくと、AI出力の品質判定がぐっと早くなります。

PASTOR(ロングコピー・BtoB向き)

  • Problem(問題):読者が抱えている問題を言語化する
  • Amplify(増幅):その問題を放置するとどうなるかを描写する
  • Story / Solution(物語・解決):物語と解決策の提示
  • Transformation / Testimony(変化・証拠):変化のbefore/after、事例
  • Offer(提案):商品・サービスの具体オファー
  • Response(行動喚起):CTA

PASONA(日本でメジャー・BtoC向き)

  • Problem(問題)
  • Affinity(共感):問題を抱える読者への寄り添い
  • Solution(解決策)
  • Offer(提案)
  • Narrowing down(絞り込み):「対象は〇〇な方限定」
  • Action(行動):CTA

AIDA(古典・SNS広告向き)

  • Attention(注意):見出しで止める
  • Interest(興味):読者の悩みに触れる
  • Desire(欲求):解決後の世界を描く
  • Action(行動):CTA

3つとも丸暗記する必要はありません。長文ロングLPはPASTOR、キャンペーン型・新規層獲得LPはPASONA、SNSの短尺広告はAIDA、くらいの大まかな使い分けで十分です。AIに構成案を頼むときも「PASTORで」「PASONAで」と指定するだけで、それなりに構造化された出力が返ってきます。

AIに任せるべき領域と、人間が責任を持つべき領域

研修でいつも強調しているのが、この境界線です。AIに任せていい仕事と、絶対に人間がやるべき仕事を分けないと、事故になります。とくに広告コピーの世界は、法的リスクが直結する領域なので、ここの線引きは丁寧に。

領域AIに任せていい人間が責任を持つ
キャッチコピー量産○ ペルソナ別に大量に出す採用案の選定・最終調整
ベネフィット変換○ スペックの翻訳★人間レビュー必須箇所の確認
LP構成案○ 型に沿った骨子作成商材との相性判断・順序の最終決定
本文の叩き台○ 一気通貫の下書きブランドトーンへの調整
景表法・薬機法チェック△ 一次スクリーニングまで◎ 最終判断は必ず人間
事実関係の検証× ハルシネーション前提でNG◎ 数字・固有名詞の確認
お客様の声・実績数値× ダミーは絶対NG◎ 実在の声・実在の数値を取得
競合他社との比較× 中傷リスクで原則NG◎ 比較するなら根拠を揃える

「AIは量産・整理、最終はブランドの責任で人間」。この一言を社内ホワイトボードに貼っておくくらいでちょうどいいです。

SNS広告とリスティング広告で気をつけたい違い

同じ「広告コピー」でも、SNS広告とリスティング広告では、AIへの指示の出し方が変わります。媒体ごとの文字数・トーン・ターゲット文脈を踏まえて、プロンプトの「全角25字以内」「全角30字以内」などを調整してください。

リスティング広告(検索広告)

  • 文字数:見出し全角15字(半角30字)目安、見出しを3本まで設定する媒体が一般的
  • ターゲットの状態:すでに検索行動をしている=悩み・課題が顕在化している人
  • 使うべきコピー型:問題提起型・ベネフィット直球型・数字インパクト型
  • 避けるべき型:物語型・感情共感型(顕在層には冗長)

SNS広告(Instagram / Facebook / Xなど)

  • 文字数:見出しと本文を別々に。フィード本文は1〜2行で目を止めさせる
  • ターゲットの状態:娯楽中に流れてきた=検索意図がない、潜在層
  • 使うべきコピー型:物語型・問題提起型・感情共感型・逆張り型
  • 避けるべき型:ベネフィット直球型のみで攻めるとスキップされやすい

同じプロンプトを使うとしても、「リスティング向け」「SNS向け」を明示するだけで、出力の質が変わります。「ターゲットの状態(顕在 / 潜在)」もプロンプトに入れると、より精度が上がります。

運用ルール:社内でのAIコピー活用を続けるために

1人がAI使って効率化しても、社内全体に広がらないと事業のインパクトは出ません。研修先で実際に運用ルールを作るときの叩き台を共有します。

  1. プロンプトをノーション・スプレッドシートに集約する:このページの5つを起点に、自社用にカスタマイズして保管する。誰でも使える状態にする
  2. AI出力は必ず1人以上のレビューを通す:景表法・薬機法・ブランドトーンの観点で、別の人が最終確認する
  3. 採用したコピーを記録する:CVR・CTRと紐づけてログを残す。次回プロンプトを改善する材料にする
  4. 禁止表現リストを社内で持つ:「No.1」「業界最安」「2週間で〇kg」など、自社で使わない表現を明文化する
  5. AI出力のままの直接入稿を禁止する:必ず人間が1か所以上手を入れる。最低でも音読1回

運用ルールがあると、担当者が変わってもクオリティが落ちにくくなります。逆に、ルールがないと「AIが書いたから大丈夫だと思って…」という事故が起きやすい。これは少し堅く感じるかもしれませんが、内製で広告を回すなら、最初に整えておく価値があるルールセットです。

導入企業の成果(測定方法と注意点)

「効果が出た」という話をするときに、よく聞かれるのが「数字で言うと?」です。ここは正直に言うと、現時点で「AIプロンプトを導入したらCTR〇%改善」と公開できる長期計測データを私の手元では取れていません。短期の社内反応や、業務時間の短縮感は研修先から定性的にフィードバックをもらっているレベルです。

測定項目状況注意点
コピー作成時間「1週間→1日」など定性フィードバックあり(想定)業務時間は属人差が大きく、ベンチマーク化は難しい
CTR・CVR計測中。媒体・季節・商材で変動が大きいAI導入だけが要因と切り出すのは困難
外注費削減代理店外注を一部内製化した事例あり(想定)クリエイティブの最終品質との両立が必要

数字で「すごい改善」と言いたい気持ちはあるんですが、AIが入っただけで広告成果が劇的に変わるかというと、そうでもないのが現場感です。むしろ「叩き台の生成時間が圧縮される」「ペルソナ別バリエーションが量産できるようになる」「人間が考える時間を上流(戦略・ターゲット定義)に使えるようになる」という、間接的な恩恵が大きい印象です。

セキュリティと著作権で気をつけたいこと

広告コピーや LP 文案を AI に作らせるときの、業務的な注意点もまとめておきます。法的領域は最終的に弁護士・税理士に確認すべきですが、最低限の常識として知っておくべきポイントです。

  • 機密情報の入力:競合や取引先の情報、顧客リストなどを ChatGPT などに入力する際は、社内ポリシーを確認する。ビジネス向けプランや API 経由の利用に切り替えると、入力データが学習に使われない設定にできるケースが多い
  • 著作権:AI が他社のキャッチコピーに酷似したものを出すケースが稀にある。出力後、Google で検索して類似コピーがないかチェックする習慣を持つ
  • 商標:AI が出した商品名・サービス名・キャッチフレーズが、既存の商標と衝突していないか、 J-PlatPat などで確認する
  • 事実関係の検証:AI は平気で実在しない統計を出すことがある。数字を使う場合は必ず一次ソースに当たる
  • クライアント情報の取り扱い:制作会社が顧客のためにコピーを作る場合は、顧客の機密情報を AI に入力するか否か、必ず事前に確認・契約に明記する

「AI で書いたから著作権は誰のもの?」という議論は、現時点では各国・各サービスで条件が違います。AI 出力に対して人間がどの程度の創作的寄与をしたかが論点になりやすいので、AI 出力をベースに人間が手を入れて磨き上げる前提でいるのが、現実的な落としどころです。

まとめ:今日から始める3つのアクション

  1. 今日やること:プロンプト1(ペルソナ起点キャッチコピー量産)を1商品だけで試す。ペルソナ3人×訴求軸3で、9本以上のコピーを出してみる。15分で終わります
  2. 今週中:プロンプト3でLP構成案(PASTOR / PASONA両方)を作り、社内で「どっちが自社商品に合うか」を議論する。型の話を社内で共通言語にする
  3. 今月中:5つのプロンプトをスプレッドシートに集約し、社内の禁止表現リスト(「No.1」「絶対」「2週間で〇kg」など)を整備する。誰が触ってもブレないコピー運用に移行する

このあたりまでやると、「広告代理店に頼まないと無理だと思っていた業務」が、社内で意外と回ることに気づけるはずです。もちろん、戦略・媒体運用・予算配分まで含めた本格的な広告運用は、専門家の力が必要な領域もあります。でも、「叩き台を作る」「ペルソナ別に量産する」「LPの骨子を出す」あたりは、内製で十分にできる時代に入ったと感じています。

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次回予告: 次の記事では「AIでメールマガジンの開封率を上げる|件名と本文の組み合わせプロンプト」をテーマに、メール領域での実践テクニックを取り上げる予定です。広告コピーで磨いた「ペルソナ別量産」のノウハウが、そのままメール件名にも応用できる話です。営業メールやキャンペーンメールに悩んでいる方は、楽しみにしていてください。

参考・出典


著者: 佐藤傑(さとう・すぐる)/株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。お問い合わせは お問い合わせフォーム へ。

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