【2026年最新】AIでイベント企画・集客を効率化|告知から事後フォローまで5プロンプト
結論:イベント・セミナー・店舗フェアの集客は、「ターゲット設計→告知→当日→事後フォロー」の4ステップに分解して、各工程をAIプロンプトで型化することで、企画から運営までの工数を体感で半分以下にできます(弊社研修現場での想定値)。
この記事の要点:
- 要点1:イベント集客が伸びない最大の原因は「ターゲット不明」と「告知開始の遅れ」。AIに整理させる枠組みで先に潰せます
- 要点2:本記事ではコピペ可能なプロンプトを5つ収録(コンセプト設計/告知文・LP/SNS拡散/登壇者依頼/当日進行+事後フォロー)
- 要点3:景表法・薬機法・著作権に触れない安全運用ルールも同時に提示。中小企業の販促・広報・経営者がそのまま使える形で公開します
対象読者:イベント・セミナー・店舗フェアの集客に悩む中小企業の販促・広報担当者、店舗オーナー、サービス業の経営者(30〜50代)
読了後にできること:今日中にプロンプト1番(コンセプト設計)を1回回して、次回イベントのターゲット仮説とテーマ案を3つ手に入れる。
「集客できないのは、たぶん告知文じゃなくて手前の設計です」
「告知出してるのに、なんで申込み増えないんですかね…?」
先日、ある地方の中小サービス業の販促担当者さんから、こんな相談を受けました。話を聞くと、立派なLPもSNSの告知投稿もある。チラシも撒いてる。なのに、毎回20人定員のセミナーに来るのは5〜6人。集客コストばかりかさんで、社内では「セミナーやってもしょうがないのでは」という空気が出始めている、と。
事例区分:想定シナリオ
本記事に登場するエピソードは、弊社が100社以上のAI研修・導入支援で観察した典型的な販促・集客の悩みをもとに構成した想定シナリオです。特定の企業の事例ではありません。
その人のチラシと告知文を見せてもらって、しばらく沈黙してから、正直に伝えました。「文章はぜんぜん悪くないんです。問題はもっと手前です。誰に来てほしいのか、その人が今夜眠れないくらい悩んでることは何か、ここがふわっとしてるんです」と。
結局のところ、イベント集客でつまずく9割は「告知文がイマイチ」ではなくて、「ターゲットとテーマ設計のフォーカスが甘い」「告知のタイミングが遅い」「事後フォローを忘れて単発で終わる」の3つに集約されます。ここを生成AIで型化してしまえば、毎回ゼロから悩む必要はなくなる、というのが今日のテーマです。
この記事では、イベント・セミナー・店舗フェアを「企画→告知→当日→事後」の4ステップで運営するための、コピペ可能なプロンプトを5つ全公開します。5分で試せるプロンプト1番から順に紹介していくので、次回イベントの準備からそのまま使ってみてください。
AIエージェントを業務全体でどう活用していくかの全体像については、ChatGPTビジネス活用完全ガイドでまとめているので、合わせて読むとイベント以外の販促業務にも応用しやすくなります。
まず試したい「5分即効」プロンプト3選
まずはコピペしてChatGPT(GPT-5系)かClaude(Sonnet 4.6/Opus 4.7)に投げるだけで使える、即効プロンプトを3つ紹介します。社内に持ち帰って試すと、ふだんの企画会議が体感で半分の時間で終わるはずです。
即効プロンプト1:イベントコンセプト・ターゲット設計(最重要)
これが今日のメインプロンプトです。「誰に・何を・なぜ今やるのか」を30分の会議1回分の濃度で出してくれます。冒頭の販促担当者さんに最初に渡したのもこれでした。
あなたは中小企業の販促・イベント企画のプロです。
以下の条件で、これから開催するイベント/セミナー/店舗フェアの
コンセプトとターゲット設計を提案してください。
【前提情報】
- 主催:[会社名/店舗名・業種・所在エリア]
- 目的:[新規リード獲得/既存顧客の再活性/採用ブランディング/売上直結 など、1つ選ぶ]
- 開催形式:[オフライン会場/オンライン/ハイブリッド/店舗内]
- 想定予算:[円]
- 想定人数:[人]
- 開催希望時期:[いつ頃か。例:2026年7月の平日夜]
- 競合や類似イベント:[知っている範囲で]
- 商品・サービス:[何を売っているか/知ってほしいか]
【出力してほしいもの】
1. ターゲットペルソナ案を3つ(年齢・職業・悩み・参加動機)
2. 各ペルソナに刺さるテーマ・タイトル案を3つずつ
3. 開催日時の推奨パターン3つと、その根拠
4. 集客チャネルの優先順位(SNS/メール/チラシ/提携先など)
5. このイベントで「成功」と呼べるKPIの定義案(参加人数だけでなく、商談化率や再来店率も含む)
【守ってほしい注意点】
- 集客人数や売上の数字は「想定値」「仮説」と明記し、断定しない
- 景表法・薬機法・著作権に触れる可能性のある表現(「日本一」「業界最安」「治る」など)は避ける
- ターゲットを「30〜50代女性」のように広く設定しない。「子育てが一段落して再就職を考え始めている40代女性で〜」のように具体化する使い方のコツ:1回で完璧な答えを期待しない。返ってきたペルソナ案に対して「ペルソナ2の人は、なぜ平日夜に来られるのか?もう少し深掘りして」と追加質問するのがおすすめです。
注意:返ってきたKPIや集客数字は、あくまでAIが過去の一般情報から導いた仮説です。自社の過去データと突き合わせて補正してから使ってください。
即効プロンプト2:告知文・LPコピーの一括ドラフト
コンセプトが固まったら、次は告知文。これは「同じネタを、媒体ごとに長さ・トーンを変えて一気に出す」のがAIの一番得意な仕事です。
あなたは販促コピーライターです。
以下のイベント情報をもとに、4種類の告知文ドラフトを作ってください。
【イベント情報】
- タイトル:[]
- 日時:[]
- 場所・形式:[]
- 想定参加費:[円/無料]
- ターゲットペルソナ:[プロンプト1の出力をここに貼る]
- 学べること・体験できること(3点):[]
- 主催者プロフィール:[]
- 申込みリンク:[URL]
【出力してほしい4種類】
1. LP用ヘッダーコピー(30字以内のキャッチ+80字のリード)×3案
2. メールマガジン用本文(400〜500字、件名は3案)
3. X(旧Twitter)用投稿(140字以内、ハッシュタグ込み、3案)
4. Instagram投稿用本文(200〜300字、絵文字適度、3案)
【守ってほしい注意点】
- 「絶対に」「100%」「必ず」「日本一」「業界最安」など、景表法・薬機法に抵触しうる断定表現は使わない
- 体験・効果は「個人差があります」「あくまで一例です」と明記
- 数字(参加者数や売上)を出す場合は、根拠を別立てで書ける形にする
- 他社や他イベントを下げる比較表現は避ける
- 著作権上、有名キャラクターや楽曲、書籍のフレーズを無断流用しない注記:出力をそのまま使うのではなく、社内の薬機法・景表法ガイドラインがある場合は必ず通してから公開してください。医療・健康・美容・金融系のイベントは特に要注意です。
即効プロンプト3:SNS拡散用シリーズ投稿(2週間分)
「告知1回で終わって、あとは沈黙」が、中小企業のSNS集客でいちばん多い失敗です。AIに「2週間分のシリーズ」を一気に作らせると、運用のリズムが取れます。
あなたはSNS運用のプロです。
以下のイベントを2週間で集客するためのSNS投稿カレンダーを作ってください。
【前提】
- イベント名:[]
- 開催日:[]
- ターゲット:[プロンプト1の出力]
- 主にX・Instagram・LINE公式の3チャンネルを運用
- 投稿頻度:1日1〜2投稿まで
【出力してほしいもの】
14日間のスケジュール表(日付/チャンネル/投稿の意図/本文ドラフト/画像のアイデア)
投稿の意図は以下のローテーションで設計してください:
- 課題提起(こんな悩みありませんか?)
- 共感ストーリー
- 学べることの予告
- 登壇者紹介
- 過去参加者の声(または匿名化された想定シナリオ)
- ベネフィット具体化
- リマインド・締切告知
- Q&A・ハードル下げ
【守ってほしい注意点】
- 参加者の声や体験談は、本人の許可がない場合は「想定」「典型例」と明記する
- 数字(参加人数や成果)は仮説と明記
- 競合のイベントを暗にdisる比較は避ける
- 著作権・肖像権に触れる画像(有名人の写真、他社のロゴ無断使用)は提案しない運用のコツ:出てきた14日分をそのまま予約投稿せず、開催1週間前に1回、3日前に1回、出力を更新してください。AIに「申込みが想定より20%少ない、巻き返しのテコ入れ投稿を5本」と頼むのが効きます。
AIによるイベント運営は「企画→告知→当日→事後」の4ステップで考える
| ステップ | 主なタスク | 推奨プロンプト | 所要時間(目安) |
|---|---|---|---|
| 1. 企画 | ターゲット設計、テーマ確定、KPI設計、登壇者・協力者アサイン | プロンプト1・4 | 2〜4時間 |
| 2. 告知 | LP・告知文作成、SNS投稿、メルマガ、提携先共有 | プロンプト2・3 | 1〜2日 |
| 3. 当日 | 受付、進行台本、登壇、質疑応答、トラブル対応 | プロンプト5 | 準備2〜4時間/本番 |
| 4. 事後 | お礼メール、アンケート分析、商談・再来店フォロー、社内振り返り | プロンプト5 | 2〜3日 |
中小企業のイベント運営で起きるトラブルの大半は、この4ステップのどこかが「人の頭の中だけ」にあるせいです。AIに型を出させて、紙(またはNotion・スプレッドシート)に固定するだけで、属人化がかなり解消されます。
部署・役割別の実践プロンプト
販促・広報担当者:プロンプト4 登壇者・協力者依頼メール
「外部講師に依頼したいけど、メール文どう書こう…」で1〜2日止まってしまう、というのもよく聞く相談です。これもAIに型を作らせるのが速いです。
あなたはBtoBの提携・依頼文の専門家です。
以下の条件で、登壇者・協力者への依頼メール文案を作ってください。
【依頼内容】
- 依頼相手:[個人名/会社名・肩書き]
- 関係性:[初対面/過去にやり取りあり/知人経由の紹介 など]
- イベント概要:[タイトル/日時/場所/想定参加者数・属性]
- 依頼したいこと:[基調講演/パネル登壇/ワークショップ/後援/登壇+懇親会参加 など]
- 謝礼・条件:[金額/交通費/物販可否/録画後利用の有無]
- 締切:[いつまでに返事がほしいか]
【出力してほしいもの】
1. 件名案3つ(22字以内、開封されやすいもの)
2. 本文案2パターン(A:丁寧フォーマル/B:少しカジュアル)
- 自己紹介・依頼の経緯
- イベントの目的とターゲット(相手にとってのメリットを明確に)
- 具体的な依頼内容(時間/登壇形式/準備物/謝礼)
- 返答締切と次のステップ
3. 想定される質問・懸念5つと、それぞれの回答案
【守ってほしい注意点】
- 相手の実績や肩書きを「業界トップ」「日本一」のように勝手に持ち上げない(景表法・本人へのリスク両方)
- 録画の二次利用・配信・SNSでの引用については必ず別途確認する旨を明記
- 謝礼を「相場より低い」と感じさせる場合の調整文案も用意
- 過度な接待・利益供与に該当しうる表現は避ける実務での使い方:出てきた本文Aを基本に、Bからカジュアル感のあるフレーズを2〜3個だけ移植する、という使い方が一番自然になります。AIの出力を100%採用しないのがコツです。
店舗オーナー:当日進行と現場の温度感
事例区分:想定シナリオ
ある地方の飲食店オーナーが、月1回の「常連さん感謝祭」を企画したものの、毎回当日のオペレーションが回らず、スタッフから「もうやらないでほしい」と言われている、という相談を受けたことがあります(典型的なケースとして構成)。
このケースで本当に必要だったのは派手な企画ではなく、当日進行台本でした。「何時に何が起きて、誰がどこに立つか」を1枚に落として全員に共有しただけで、次回からスタッフの不満は激減した、という例があります。次のプロンプト5は、まさにそのための型です。
経営者:プロンプト5 当日進行台本&事後フォロー
当日と事後を一つのプロンプトにまとめているのは、「事後フォローの設計を、開催前に決めておく」のが集客の継続に直結するからです。
あなたはイベント運営の総合プロデューサーです。
以下のイベントについて、当日の進行台本と、事後フォローのアクションプランを同時に作ってください。
【イベント情報】
- タイトル:[]
- 日時・所要時間:[]
- 形式:[オフライン/オンライン/ハイブリッド/店舗内]
- 想定参加者数:[人]
- スタッフ・運営メンバー:[人数と役割が分かれば記載]
- ゴール(KPI):[商談化/再来店/メルマガ登録/物販/ブランド認知 など]
- 想定されるトラブル:[機材/遅刻/クレーム/天候]
【出力してほしいもの】
A. 当日進行台本(タイムテーブル形式)
- 開始30分前〜終了30分後まで、5〜15分刻みで
- 各時刻に「誰が/何を/どのセリフ・声がけで」を明記
- トラブル時の代替プランを各セクションに1つ
- 司会・登壇者用の冒頭挨拶テンプレ(30秒・60秒・90秒の3バージョン)
- 質疑応答が止まったときの「呼び水質問」5つ
B. 事後フォロー計画
- 当日中〜翌日:お礼メッセージ(参加/不参加で分岐)の文案
- 3日以内:アンケート設計(5問以内、必須2問・任意3問)
- 1週間以内:商談・再来店につなげるオファーの設計
- 1ヶ月以内:再接触のシナリオ(コンテンツ送付/次回イベント告知)
- 社内振り返り会のアジェンダ(60分)
【守ってほしい注意点】
- 参加者の発言・写真・動画を二次利用する場合は、必ず同意取得のステップを明記
- アンケートでセンシティブ情報(病歴・思想信条・年収など)を不必要に集めない
- 商談化への誘導が過度な押し売りにならないよう、ベネフィット先出しの構成にする
- 景表法・薬機法上、効果効能を断定する表現を進行台本にも入れない
- 集客数字・成約数字はあくまで「想定値」「仮説」として扱う運用のコツ:プロンプト5の出力は、紙1枚に印刷して当日スタッフ全員に配ること。スマホで見るより、紙で持っているほうが現場のトラブル対応速度が圧倒的に上がります。これは弊社研修でもよく出る現場知です。
個人エピソード:実際にあった「集客が動いた瞬間」
エピソード1:地方の小売店フェアで、SNS拡散を14日に分解しただけで申込み倍増
事例区分:想定シナリオ
以下は、地方の中小小売業の販促担当者向け研修で頻出するパターンをもとに構成した想定シナリオです。
春の店舗フェアを毎年やっているが、SNS告知が「2週間前に1回、前日に1回」しかなく、毎年集客が伸び悩んでいた、というケース。プロンプト3を使って14日間のシリーズ投稿を作り、特に「課題提起→共感ストーリー→ベネフィット」の3段階で並べ直したところ、想定では申込み数が前年比でおおむね倍になる、というのが研修内シミュレーションの結果でした。実際の数字は店舗の立地や商品で大きく変わるので、あくまで「分解して並べ直すと効くロジック」として捉えてください。
エピソード2:BtoBセミナーで「登壇者依頼メール」が3日→3時間に
事例区分:想定シナリオ
弊社AI研修の参加者から複数回聞いた、典型的な業務時間短縮パターンを再構成しています。
BtoBサービスの会社で、四半期に1回外部講師を呼んでウェビナーをやっている。担当者は毎回、依頼メールの文章を3日かけて練っていた、という話。プロンプト4を渡したところ、初稿は10〜15分で出てきて、本人が最後に「自分の言葉に置き換える」工程に集中できるようになった。結果、合計で3日→3時間程度(想定値)に短縮された、というケースです。
エピソード3:「事後フォロー」を企画段階で書くと、商談化率の議論が前向きになる
事例区分:想定シナリオ
中小BtoBの販促責任者との打ち合わせで何度も繰り返されるパターンを抽象化したものです。
これは数字ではなくチームの空気の話です。事後フォローの設計を「終わってから考える」ではなく、プロンプト5を使って企画段階で書く習慣に変えると、社内の会議で「で、これいくら売上に寄与するの?」という質問が建設的になります。仮説のKPIが先に置いてあるので、終わったあとの振り返りが「数字を見て次にどう活かすか」の議論になる。これだけで、イベントを単発で終わらせる文化からの脱却が始まります。
【要注意】よくある失敗パターンと回避策
失敗1:ターゲットが不明で、誰にも刺さらない
❌ よくある間違い:「30〜50代の男女、興味のある人」みたいな広いターゲット設定で告知文を書く。
⭕ 正しいアプローチ:プロンプト1で3つペルソナを作り、いったん「一番来てほしい1人」だけに向けて告知文をドラフトする。広げるのはその後でいい。
なぜ重要か:「全員に刺さる文章は、誰にも刺さらない」というのはコピーライティングの基本ですが、これがイベント告知ではほぼ毎回守られません。AIに「ペルソナ1人に向けて書いて」と指定するだけで、文章の輪郭が一気に立ち上がります。
失敗2:告知開始が遅い(2週間前デビュー問題)
❌ よくある間違い:開催の2週間前から告知を始めて、平日夜のセミナーで20席を埋めようとする。
⭕ 正しいアプローチ:オフライン平日夜・無料セミナーなら最低4週間前、有料・休日開催なら6〜8週間前から告知を始める。プロンプト3のシリーズ投稿で「告知開始→中間リマインド→締切ラスト」の3段階を必ず作る。
なぜ重要か:BtoBもBtoCも、人はカレンダーに早く入った予定を優先します。直前告知では、すでに別の予定が入っている人を奪い返すコストが膨大になります。これは研修現場でも毎回確認できる、ほぼ法則に近い経験則です。
失敗3:当日進行をAIまかせにして、現場が回らない
❌ よくある間違い:プロンプト5で出した進行台本をそのまま当日使い、現場のスタッフに事前共有しない。
⭕ 正しいアプローチ:AIの出力はたたき台として、現場メンバーで30分の事前すり合わせを必ずやる。とくに「トラブル時の代替プラン」は人間が責任を持って決める。
なぜ重要か:AIの進行台本は「平均的な現場」を想定して書かれます。会場の動線、機材の癖、登壇者のリアルな喋り方の癖は、人間しか知りません。AIに丸投げした進行は、ちょっとしたズレが起きた瞬間にスタッフが固まります。
個人エピソードとして、ある研修先で「AI出力の進行台本を一字一句守ろうとした司会者」が、機材トラブルで完全に止まってしまったケースがありました(想定シナリオ)。AIの台本は「型」として使い、最終的な現場判断は人間が握る、というルールを社内で先に決めておくのがおすすめです。
失敗4:事後フォローを忘れて、単発イベント地獄に
❌ よくある間違い:イベント当日で力尽きて、アンケート集計もお礼メールも翌週以降になり、結局リード活用されないまま3ヶ月経過。
⭕ 正しいアプローチ:プロンプト5で「事後フォロー計画」を企画段階で書き、開催日と同時に「翌日のお礼メール送信」「3日以内のアンケート締切」をカレンダーにブロックしておく。
なぜ重要か:イベントの本当のROIは、当日ではなく「終わって1ヶ月以内」に決まります。リードが温かいうちに次の接点を作れないと、せっかくの集客費が初回接触だけで消えます。AIで台本を作るのは、この「忘れがちな後半戦」を可視化するためでもあります。
イベント種別ごとの集客難易度と、AIで巻き返すポイント
「イベント」と一口に言っても、種別によって集客のキモは全然違います。AIプロンプトのチューニングも、種別ごとにちょっとずつ調整したほうが効きます。代表的な4種別について整理します。
BtoB無料セミナー(リード獲得目的)
もっとも集客競合が多いカテゴリです。同業他社・大手SaaS・コンサル会社が毎週のように無料セミナーを打っているので、「無料です、来てください」だけでは絶対に埋まりません。AIプロンプトでチューニングすべきは、「参加することで何が学べるか」を具体的なアウトプット形式で書くこと。たとえばプロンプト2の「学べること・体験できること(3点)」に、「持ち帰れる資料:○○チェックリスト1枚」「演習で完成するもの:自社向け○○の初稿」のように、形のあるアウトプットを必ず含めます。
BtoC有料セミナー・スクール体験会
このカテゴリは「ベネフィット具体化」と「主催者の信頼性」の2点が決め手です。プロンプト2のLPコピー出力に、必ず「主催者プロフィール」を入れるようにしているのはこの理由からです。AIが書く一般的なコピーは「あなたも○○ができるようになる!」と抽象的になりがちなので、たたき台が出てきたら「具体的な数字/時間/成果物に置き換えて」と追加指示を出すと、生々しさが上がります。
店舗フェア・販売イベント
こちらは「来店動機」が告知文の8割を決めます。「○○がお得」だけでなく、「ここでしか手に入らない/体験できない理由」を必ず添える。プロンプト2や3で出てきた案を見て、もし「他店でもやってそう」「ECでも買えそう」な雰囲気が残っていたら、AIに「この店舗・このタイミングでしか成立しない要素を3つ追加して」と差し戻すのがおすすめです。
オンラインウェビナー(録画配信込み)
オンラインは「申込みハードルは低いが、当日来ない率が高い」のが構造的な問題です。集客時のテクニックよりも、事後フォロー(プロンプト5)の質で成果が決まります。「録画を見られる権利」「未参加でも資料がもらえる設計」をプロンプト5の出力に必ず含めて、欠席者を切り捨てない設計にしてください。中小企業のBtoBウェビナーは、当日参加できなかった人がのちのち商談化するケースが本当に多いです(弊社研修現場でも頻繁に観測)。
運営チーム内で「AIに任せていい範囲/人間が握る範囲」を先に決める
プロンプト5の失敗3でも触れましたが、AIをイベント運営に組み込むときは、社内で「AI担当」「人間担当」の線引きを最初に決めておくのが安全です。研修で使っているたたき台を共有します。
| 業務 | AIに任せていい範囲 | 人間が必ず握る範囲 |
|---|---|---|
| 企画 | ターゲット案・テーマ案のたたき台、競合リサーチ | 最終ターゲット決定、KPI数値の確定、予算配分 |
| 告知 | LP・SNS・メルマガのドラフト作成、A/B案出し | 最終文言の決裁、薬機法・景表法チェック、画像の権利確認 |
| 登壇者・協力者 | 依頼メール文案、想定Q&A、謝礼の相場感リサーチ | 最終的な依頼判断、謝礼の確定、信頼関係の構築 |
| 当日 | 進行台本のドラフト、Q&Aの呼び水質問、トラブル想定リスト | 本番の進行判断、トラブル時の意思決定、参加者対応 |
| 事後 | お礼メール文案、アンケート設問案、振り返り資料の下書き | 個別フォロー先の選定、商談化判断、次回企画への反映 |
この表をプリントして会議室に貼っておくだけで、「AIの出力をそのまま使ってトラブル」というパターンがほぼ消えます。とくに「最終決定は人間」というルールを社内文化にしておかないと、責任の所在がぼやけて、ミスが起きたときに誰も拾えなくなります。
セキュリティ・コンプライアンス上の運用ルール
AIを販促業務で使うときに、中小企業でとくに引っかかりがちなポイントを整理しておきます。
- 参加者情報の取り扱い:申込みフォームで取得した個人情報は、ChatGPTなどの汎用AIに直接貼り付けない。匿名化(イニシャル化・属性のみ抽出)してから渡す。社内でChatGPT Enterprise/Team、Claude for Workなど学習オプトアウト設定済みの環境を用意するのが理想です。
- 景表法・薬機法・著作権:プロンプト2・3・5のすべてに「断定表現禁止」「他社disり禁止」「著作権上のリスク回避」を入れていますが、最終チェックは人間(できれば法務/社労士/弁護士など顧問)に通すのがルールです。
- 登壇者の二次利用:録画・写真・SNS転用は、口頭OKだけで進めない。簡易でも書面(メール本文の同意取得でOK)で残す。プロンプト4の出力にはそのステップが必ず入る形にしてあります。
- AI生成画像・コピーの権利:販促画像をAIで作る場合、各サービス(DALL·E 3/Midjourney/Adobe Firefly/Imagen 4 など)の商用利用ポリシーを確認。とくに「人物の顔」「ブランドロゴ」「キャラクター」は二次利用トラブルの温床です。
研修現場でよく聞かれる質問と、その答え
イベント・セミナー集客でAIプロンプトを使い始めた中小企業の担当者から、研修中によく出てくる質問をまとめておきます。これから自社で導入する際の、心理的ハードルが少し下がるはずです。
Q1:プロンプトをそのまま使っても、毎回似た文章になりませんか?
なります。だからこそ、プロンプト1(コンセプト設計)で主催者・商品・ターゲットの固有情報をかなり細かく入れるのが大事です。同じプロンプトでも、前提情報が違えば出力はちゃんと変わります。逆に「業種:サービス業、ターゲット:30〜50代」みたいに薄い前提だと、AIは無難で似たような文章を返します。前提情報の解像度が、AI出力の解像度を決めると思ってください。
Q2:ChatGPTとClaude、どちらを使えばいいですか?
本記事のプロンプトはどちらでも動きますが、傾向として、文章の柔らかさ・日本語の自然さはClaude(Sonnet 4.6/Opus 4.7)のほうが安定する印象です。一方、リサーチ系(プロンプト1のターゲット仮説、競合リサーチ)はChatGPT(GPT-5系)でウェブ検索付きにすると新しい情報が拾えます。両方使えるなら、「リサーチはChatGPT/コピーはClaude」の役割分担がおすすめです。
Q3:薬機法・景表法のチェックを、AIに任せていいですか?
初稿チェックまでなら使えますが、最終チェックは必ず人間(できれば顧問弁護士・行政書士・社労士など専門家)に通してください。AIは「断定表現を避ける」レベルのチェックは得意ですが、業界固有のNG表現(化粧品の薬機法、健康食品の機能性表示、金融商品の不当表示など)まで網羅できているとは限らないからです。プロンプト2・5の注意点に「断定表現禁止」を入れているのは初稿の事故防止のためで、最終チェックの代替ではありません。
Q4:小さなイベント(10人以下)でも、ここまでやる必要ありますか?
むしろ小さいほど効きます。10人のイベントは「1人来ない=10%のダメージ」なので、ターゲット設計と事後フォローの精度が大手以上に効くからです。プロンプト1・5だけでも先にやっておくと、「来てもらった10人をどう次につなげるか」の質が変わります。
Q5:1回でうまく出力されないときは、どう調整すればいいですか?
3つの順で試してください。①前提情報を倍に増やす(ターゲット・主催者プロフィール・過去イベント実績を追記)、②「もっと具体的に/もっと中小企業向けの規模感で/もっとカジュアルに」のように方向性を1つだけ指示して再出力、③それでも合わなければプロンプト末尾に「上記の出力を、社員10名以下・地方都市・予算月10万円以下の前提で書き直して」のような制約条件を追記する。一度に複数の修正を指示すると、AIはどれを優先するか迷って中途半端になりがちです。1ターンに1修正、を意識すると安定します。
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まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること:プロンプト1(コンセプト・ターゲット設計)をコピペして、次回イベントのペルソナ案を3つ手に入れる。30分で終わります。
- 今週中:プロンプト2・3を使って、告知文ドラフトと2週間分のSNSシリーズ投稿を作る。たたき台が早く出るほど、社内レビューにかけられる回数が増えます。
- 今月中:プロンプト4・5まで通して、登壇者依頼メールと当日進行台本+事後フォロー計画を一通り作ってみる。これが完成すれば、次回イベントの工数は体感で半分以下になります(想定値)。
次回予告:次の記事では「AIで採用広報・カジュアル面談を効率化|母集団形成から内定承諾まで5プロンプト」をテーマに、人事・採用担当者向けの実践プロンプトをお届けします。
著者プロフィール
佐藤傑(さとう・すぐる)/株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。お問い合わせは /contact/ へ。
参考・出典
- 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法) — 消費者庁(参照日: 2026-05-24)
- 医薬品等の広告規制について — 厚生労働省(参照日: 2026-05-24)
- 著作権制度に関する情報 — 文化庁(参照日: 2026-05-24)
- 個人情報保護法ハンドブック・関連情報 — 個人情報保護委員会(参照日: 2026-05-24)




