結論:Notionの法人契約はBusinessプラン(年払い月額3,150円/人)またはEnterpriseプラン(要見積もり)で行い、クレジットカード払いが基本。請求書払い・銀行振込を希望する場合は国内認定パートナー経由が唯一の現実的な手段です。Notion Labs, Inc.はインボイス制度の適格請求書発行事業者(登録番号:T6700150123879、2024年1月登録)に登録されているため、会社の経費処理・仕入税額控除にも対応しています。
この記事の要点:
- BusinessプランはNotionエージェント・AI会議メモ・SAML SSOを含むAI標準搭載(年払い月額3,150円/人〜)
- 請求書払い・銀行振込は標準では不可。国内認定パートナー(ノースサンド等)経由なら日本円請求書払いに対応可能
- インボイス制度対応:Notion Labs, Inc.登録番号T6700150123879(2024年1月4日登録)で仕入税額控除できる
対象読者:Notionの法人導入を検討中の総務・情報システム・経営企画担当者
読了後にできること:今日中に最適プランを選び、支払い方法と経費処理の段取りを整えられる
「Notionを会社全体に導入したい。でも請求書払いできるの? インボイス対応は?」
先日、100名規模のメーカーの情報システム担当者の方からこんな相談を受けました。個人利用ではサクサク使っているのに、いざ会社で正式契約しようとすると「支払い方法」「経費処理」「セキュリティ要件」の3点で壁にぶつかるというんです。
この悩み、Notionを法人導入しようとするときの「あるある」です。特に日本企業では、クレジットカード払いより請求書払い(銀行振込)の方が経理処理しやすいケースが多い。さらにインボイス制度が始まって以来、「海外サービスが適格請求書を発行してくれるか」という確認が必須になってきました。
この記事では、Notionの法人契約(Business・Enterprise)の方法、支払い・請求書払いの実態、インボイス制度への対応状況を、公式ヘルプと実情をもとに整理します。「会社でNotion導入を進める担当者」が必要な情報をすべてカバーします。
まず整理:個人版と法人版(Business/Enterprise)の違い
Notionには4つのプランがあります。法人導入を検討する際に関係するのは主にBusinessとEnterpriseの2つです。
| プラン | 月額(年払い) | 主な用途 | Notion AI | SAML SSO |
|---|---|---|---|---|
| フリー | 無料 | 個人・お試し | 試用のみ(計20回) | × |
| プラス | 1,650円/人 | 小規模チーム | 試用のみ(計20回) | × |
| Business | 3,150円/人 | 成長企業・中規模チーム | 無制限搭載 | ◯ |
| Enterprise | 要見積もり(約4,100円/人〜) | 大規模・高セキュリティ要件 | 無制限搭載 | ◯ |
※ 月払いの場合はBusinessが3,800円/人、Enterpriseが5,050円/人になります(2025年5月改定後の公式価格)。
重要なポイントが1つあります。2025年5月の料金体系改定により、Notion AIは単体プランとしての販売が終了し、Businessプラン以上に統合されました。以前はBusinessプランに+月額2,000円/人でNotionAIを追加していましたが、現在のBusinessプランにはAIが最初から含まれています。
事例区分: 想定シナリオ
以前は「Plusプラン+Notion AIオプション」という構成で使っていた企業も多かったですが、現在は「BusinessプランへアップグレードしてAIを含める」か「Plusプランに留まってAIなし」の2択になっています。コスト面では、Plusプランに旧AI料金を足した月額合計とBusinessプランが近い水準になるため、AIを使うならBusinessへの移行が自然な流れです。
Businessプランの法人契約手順
BusinessプランはEnterpriseと違い、営業担当者なしでセルフサービス(自社で設定画面から直接)契約できます。
手順1:ワークスペースのSettingsを開く
Notionの左サイドバー下部にあるワークスペース名をクリックし、「Settings」→「Billing」に進みます。現在のプランと「Upgrade plan」ボタンが表示されます。
手順2:Businessプランを選択・確認
プラン比較画面で「Business」を選択。年払い・月払いを選択できます。年払いの方が約17%割安になるため、継続利用が確実なら年払いがお得です。
- 年払い:月額3,150円/人(1年分を一括請求)
- 月払い:月額3,800円/人(毎月自動請求)
手順3:支払い情報を入力
Notion標準の支払い方法はクレジットカード・デビットカード・Apple Pay・Google Payのみです。銀行振込・請求書払いには標準では対応していません。
会社のコーポレートカードがある場合は、そのカード情報を入力します。カード番号、有効期限、CVVに加えて、請求先住所(会社の住所)を入力します。
手順4:メンバー追加とシート数の管理
Notionはシート単位の課金です。ワークスペースに追加したメンバーの人数分だけ料金が発生します。途中でメンバーを追加・削除した場合は、日割り計算で次の請求に調整が入ります。
Settingsの「Members」から招待メールを送るか、ゲストリンク(ドメイン制限付き)で一括招待できます。社員が100名以上の場合はEnterpriseのSCIM(ユーザープロビジョニング)機能が便利です。
法人向けのAI導入や社員研修の進め方については、AI導入戦略の完全ガイドでステップごとに解説しています。
請求書払い・銀行振込は可能か?実態と対処法
ここが日本企業にとって最も引っかかるポイントです。
結論から言うと、Notionの標準契約(notion.com上の直接契約)では請求書払い・銀行振込には対応していません。これはBusinessプランでも同様です。
ただし、2つの方法で銀行振込・請求書払いを実現できます。
方法1:国内認定パートナー(リセラー)経由で契約する
Notionの公式認定パートナーである国内リセラーを経由すると、日本円での請求書払い(銀行振込)が可能になります。代表的なのはノースサンド(北サンド)社で、Notionの法人導入支援に特化した国内パートナーです。
- 追加費用なし(Notion標準価格と同じ料金)
- 日本円での請求書発行・銀行振込対応
- 為替変動リスクなし
- 既存ワークスペースの移行不要(契約変更のみ)
- 稟議書サポートやセキュリティチェックシート代行などの付帯サービスあり
事例区分: 想定シナリオ
経理部門から「海外のクレジットカード明細では経費処理が面倒」と言われた場合、リセラー経由への切り替えが現実的です。ワークスペースのデータはそのまま引き継げるため、ユーザー側への影響はほぼありません。
方法2:Enterpriseプランで営業担当者と個別交渉する
Enterpriseプランは営業担当者との商談ベースで契約するため、支払い条件を個別に交渉できる余地があります。規模が大きい企業(数百名以上)や、特殊なセキュリティ要件がある場合はEnterpriseが選択肢になります。
【要注意】よくある失敗パターン
| 失敗パターン | 正しい対処 |
|---|---|
| ❌ 「直接契約で請求書払いできる」と思い込んで申請 | ⭕ 事前にリセラー経由か確認してから稟議を通す |
| ❌ 個人のクレジットカードで法人分を決済してしまう | ⭕ コーポレートカードまたはリセラー請求書払いを使う |
| ❌ 月払いで長期運用して割高になる | ⭕ 継続利用が確実なら年払いで約17%節約 |
| ❌ ゲスト数を把握せず想定外の課金が発生する | ⭕ Settingsで有料メンバーとゲスト(無料)の区分を定期確認 |
インボイス制度(適格請求書)対応状況
2023年10月から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、仕入税額控除を受けるために「適格請求書発行事業者」から発行された請求書が必要です。
Notionを提供するNotion Labs, Inc.(米国・サンフランシスコ)については、以下が確認されています。
Notion Labs, Inc.のインボイス登録状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 登録番号 | T6700150123879 |
| 登録日 | 2024年1月4日 |
| 事業者区分 | 登録国外事業者(国際電気通信役務の提供) |
| 確認方法 | 国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトで「T6700150123879」検索 |
Notion Labs, Inc.は2024年1月に登録国外事業者として登録されており、日本の仕入税額控除の要件を満たす適格請求書の発行事業者です。
実際の経費処理で必要な確認事項
Notionから発行される領収書・インボイスには登録番号が記載されている必要があります。Settings→Billing→「View invoice」から請求書(英語)をPDF取得できますが、記載内容が自社の経理要件を満たしているかを事前に経理部門と確認することをお勧めします。
- Billing画面でVAT番号(法人番号等)を更新したい場合は、Notionサポート(privacy@notion.so)に連絡して更新できます
- 国内リセラー経由の場合は、リセラーが日本の様式に合った請求書を発行するため、インボイス確認がよりスムーズです
補足:「Notionを使って社内でインボイス対応の請求書を作る方法」については別のトピックです(Notionのデータベース機能で請求書管理をするユースケース)。本記事はNotionへの支払い側のインボイス対応について解説しています。
同様の確認が必要なAIツールのインボイス対応については、Notionの解約・ダウングレード・返金方法も参照ください。Claude・ChatGPTなど他のAIツールの法人契約・インボイス対応をまとめた記事も公開しています。
Enterpriseプラン:どんな企業が選ぶべきか
Enterpriseは「要見積もり(公表価格の目安:年払い月額4,100円/人〜)」で、以下のような要件がある企業向けです。
Enterprise固有の機能
- SCIM(ユーザープロビジョニング):Active DirectoryやOktaからユーザーを自動管理
- ゼロデータ保持ポリシー:AI機能でのデータ学習除外
- 高度な監査ログ:誰がいつ何を編集したか追跡可能
- カスタマーサクセスマネージャー(条件付き):専任担当者によるサポート
- カスタムデータ保持期間:ページ削除後の復元期間カスタマイズ
Enterpriseを選ぶ目安
| 条件 | 推奨 |
|---|---|
| 社員200名以上でNotionを全社導入 | Enterprise検討 |
| IdP(Okta/Azure AD等)でのSSO必須 | Enterprise必須(SCIMはEnterprise限定) |
| SOC2 Type IIレポート・セキュリティ診断が必要 | Enterprise推奨 |
| AI機能のデータ学習除外が必要 | Enterprise(ゼロデータ保持ポリシー) |
| 50〜200名で基本的なSSO・セキュリティで十分 | Business(SAML SSOあり) |
Enterpriseを検討する場合は、notion.comの「Sales」または「Contact sales」から営業チームへ問い合わせます。英語での対応が基本ですが、国内パートナー経由でも商談できます。
法人導入時のデータ管理・権限設計のポイント
Notionを会社で使い始めると「誰がどのページにアクセスできるか」「退職者のデータはどうするか」という管理面の課題が出てきます。
ワークスペースの権限階層
- ワークスペースオーナー:メンバー管理・プラン変更・支払い管理が可能な最高権限
- メンバー:ワークスペース全体にアクセス可能な基本権限
- ゲスト:招待されたページのみアクセス(無料・人数制限あり)
BusinessプランではSAML SSOが利用可能なため、社内IdP(Google WorkspaceやMicrosoft 365のAD)と連携してシングルサインオンを設定できます。退職者がいれば、IdP側でアカウントを無効化するだけでNotionのアクセスも自動的に遮断されます。
【要注意】退職者・離脱メンバーの処理
❌ よくある問題:退職者のNotionアカウントをそのままにしておくと、外部からアクセスされるリスクがあります。また、有料メンバーのまま残ると課金も継続します。
⭕ 正しい対処:定期的にSettings→Membersで在籍確認を行い、退職者は速やかにワークスペースから削除(Remove from workspace)します。データの引き継ぎが必要な場合は先にページ権限を引継ぎ者に付与してから削除します。
Notion AIを会社で使う際のデータ取り扱い
BusinessプランのNotion AIには通常のデータ取り扱い条件が適用されます。機密性の高い情報をAI機能に入力することに懸念がある場合は、以下を確認・検討してください。
- Notion AIに入力したデータはモデルのトレーニングに使用されないとNotionは公表していますが、最新の利用規約・DPAを必ず確認してください
- AIへのデータ学習除外を確実に担保したい場合はEnterpriseの「ゼロデータ保持ポリシー」を検討
- 社内ガイドラインで「AIに入力してよい情報の範囲」を定義しておくことが重要です
よくある質問(FAQ)
Q:フリープランからBusinessプランへのアップグレードはデータが消えますか?
A:いいえ、データは引き継がれます。フリープランのブロック数上限を超えていた場合も、アップグレード後はすべてのコンテンツにアクセスできるようになります。
Q:Businessプランで何人からでも契約できますか?
A:はい、1人からでもBusinessプランに契約できます。ただし少人数(3名以下程度)ならPlusプランでの運用も検討してください。AI機能が必要かどうかが分岐点です。
Q:リセラー経由に切り替えると、ワークスペースの移行作業が必要ですか?
A:原則として不要です。契約のみを変更する形になるため、ワークスペースのデータや設定はそのまま引き継がれます。
Q:Notionの請求書(領収書)に会社名を記載してもらえますか?
A:Settings→Billingの請求先情報(Billing information)に会社名・住所を入力しておくと、インボイスにその情報が反映されます。不明な点はNotion公式サポートに問い合わせてください。
Q:Notion AIを使った社内情報への質問(RAG的な利用)は可能ですか?
A:Businessプランに含まれる「エンタープライズサーチ(ベータ)」機能で、ワークスペース内の情報を横断検索してAIが回答する機能が利用できます。ただし精度や対象範囲の制限があるため、実際に検証してから本番運用に移ることをお勧めします。
Q:年払い契約の途中でメンバーを減らした場合、返金されますか?
A:Notionの返金ポリシーは基本的に「返金なし」ですが、減員分は次の更新時に調整される形が一般的です。詳細はNotionの解約・ダウングレード・返金ガイドで解説しています。
まとめ:Notion法人契約の3つのアクション
- 今日やること:Settings→Billingで現在のプランと利用状況を確認し、BusinessかEnterpriseどちらが適切かチェックする。AIを無制限に使いたいならBusiness必須。
- 今週中:支払い方法を確定する。コーポレートカード払いが可能か確認し、請求書払いが必要なら国内認定パートナー(ノースサンド等)に問い合わせる。
- 今月中:インボイス制度の処理フローを経理部門と確認する。Notion Labs Inc.の登録番号(T6700150123879)を経費精算システムに登録し、Billing画面から発行できる英語インボイスで仕入税額控除できるかを確認する。国内リセラー経由の場合は日本語請求書で対応完了。
Notionは業務効率化ツールとして優秀ですが、法人導入の際は「支払い方法」「権限管理」「インボイス対応」の3点を事前に整理しておくことが大切です。個人利用とは違う部分も多いので、担当者が事前に確認しておくだけで、現場への展開がスムーズになります。
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参考・出典
- Notion 料金プラン公式ページ — Notion, Inc.(参照日:2026-06-29)
- 請求 – Notion ヘルプセンター — Notion, Inc.(参照日:2026-06-29)
- 請求情報 – Notion ヘルプセンター — Notion, Inc.(参照日:2026-06-29)
- Notionの支払いを日本円での請求書払いに — ノースサンド株式会社(参照日:2026-06-29)
著者:佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。
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