💡 Gemini アプリ(チャット)の使い方を探している方は Gemini 使い方完全ガイド、Gemini API の料金の試算は Google Gemini API 料金と無料枠 へ。本記事はGoogle AI Studio の無料枠・いつまで・APIキー・使い方の総合ガイドです。
結論:Google AI Studio(グーグル AI スタジオ・aistudio.google.com)は、Google の生成 AI「Gemini」をブラウザで試し、Gemini API の API キーを作れる Google 公式の開発者向けツールです。2026年10月22日時点の公式の料金ページでは、AI Studio の利用は利用できるすべての地域で無料です(課金の説明によると、有料の API キーを紐づけて使った分は有料)。API の無料枠(Free Tier)でも、Gemini 3.8 Flash などは入力・出力とも無料です。無料枠を終える日付は、料金ページ・課金の説明・利用規約のどこにも書かれていません。
- 要点1:無料枠で使えるのは一部のモデルだけ。Gemini 3.8 Flash・3.6 Flash・3.5 Flash-Lite・3.1 Flash-Lite などは無料で、Gemini 4 Argon・3.1 Pro Preview・画像生成(Nano Banana)・動画生成(Gemini Omni Flash)は無料枠の対象外
- 要点2:上限は2種類。画面(Playground・Build)の1日の上限は Google AI のプラン(無料・Pro・Ultra)で決まり、無料のプランの数字は公開されていない。API の上限はプロジェクトごとで、AI Studio の「Rate limit」の画面で見る。API の1日の回数は太平洋時間の午前0時(日本時間の午後4時か5時)にリセットされる
- 要点3:API キーは無料で作れ、新しい利用者には既定のプロジェクトとキーが自動で作られる。無料枠のプロジェクトは、上限を超えてもエラーになるだけで料金はかからない。有料枠にするには請求先を紐づける(多くは最低5ドルの前払い)
- 要点4:無料で使った内容は Google の製品の改善に使われ、人が読むこともある。機密情報や個人情報は入れない(有料枠では改善に使われない)
- 要点5:使えるのは18歳以上で、日本は対象の国に入っている。会社の Google Workspace のアカウントでは、管理者がオフにしていると使えない
対象読者:Gemini を自社の仕事やツールに組み込みたい人、AI Studio の無料枠でどこまでできるかを知りたい人
読了後にできること:無料で使える範囲と上限の見方がわかり、API キーを使って最初の1回を動かせる
Google AI Studio を使い始める前に気になるのは、「どこまで無料か」「いつまで無料か」「API キーを作るとお金がかかるか」の3つです。この記事では、2026年10月22日に確認した Google の公式の資料(料金・レート制限・課金・API キー・利用規約・リリースノート)だけを使って、この3つに答えます。料金や無料で使えるモデルは月ごとに変わるので、各節で公式のページにリンクし、末尾の「参考・出典」にも一覧にしました。
AIエージェントや生成AI全般の基礎については AIエージェント導入完全ガイド に体系的にまとめていますので、あわせてご覧ください。
情シス・法務・経営の23項目チェックリストを無料公開中
累計100社以上のAI研修実績から、Fable 5法人導入で詰まりやすい論点を体系化しました。30分無料相談で御社固有の障壁を整理します。
Google AI Studio(AIスタジオ)とは|Geminiを試してAPIキーを作れる開発者向けのツール
Google AI Studio は、Gemini のモデルをブラウザの画面で試し、Gemini API を使うための API キーを作れる、Google 公式の開発者向けツールです。ブラウザで aistudio.google.com を開いて使います。公式のクイックスタートは「モデルをすぐに試し、いろいろなプロンプトで実験できる」場所と説明しています。試した内容は「Get code」でコードにして、Gemini API から使えます。

利用規約は、Google AI Studio と Gemini API を「Google の AI モデルを使って、プロフェッショナルまたはビジネスの目的で開発する人のためのもの」とし、一般の消費者向けではないと書いています。社員が日々の仕事で AI と会話するなら Gemini アプリ、自社のツールやシステムに AI を組み込むなら AI Studio と Gemini API、という分け方です。
主な画面とできることは次のとおりです。
| 画面・ボタン | できること |
|---|---|
| Playground | チャットのプロンプトを作って試す。右上の Run settings で、システムの指示(System Instructions)・モデルの設定・安全設定を変え、構造化出力・関数呼び出し・コードの実行・グラウンディング(Google 検索などの結果を参照して回答に反映する機能)を入れられる |
| Build | 作りたいアプリを文章で伝えると、Web アプリ(画面は既定で React・サーバーは Node.js)か、Android のアプリ(Kotlin と Jetpack Compose)を作る。条件を満たすアカウントは、請求先なしで2つまで公開できる |
| Dashboard | API キー・プロジェクト・使用量(Usage)・レート制限(Rate limit)・請求(Billing)・上限額(Spend)・ログを見る |
| Get code | Playground で試したプロンプトを、選んだプログラミング言語のコードにする |
入力はテキストだけではありません。Gemini 3.8 Flash のモデルのページでは、入力にテキスト・画像・動画・音声・PDF を使え、出力はテキストです。入力の上限は1,048,576トークン、出力の上限は65,536トークンです。トークンは AI が文章を細かく区切って数える単位で、料金も上限もこの数で決まります。
Google AI Studioの無料枠|無料で使えるモデルと使えないモデル
公式の料金ページは、Google AI Studio の利用を「利用できるすべての地域で無料」としています。新しいアカウントは Free Tier(無料枠)から始まり、一部のモデルを、そのモデルの無料枠のレート制限まで使えます。料金ページの Free の欄には「一部のモデルへの限定的なアクセス」「入力と出力のトークンは無料」「Google AI Studio へのアクセス」「内容は Google の製品の改善に使われる」の4つが並んでいます。

「画面で使う」と「API キーで使う」は無料の範囲が違う
AI Studio には、画面(Playground・Build)で試す使い方と、API キーで自分の仕組みから呼び出す使い方があり、無料の範囲と上限の決まり方が違います。
| 使い方 | 料金 | 1日の上限 | Gemini 4 Argon |
|---|---|---|---|
| 画面(Playground・Build)で試す | 無料。有料の API キーを紐づけた時だけ、そのキーの利用に料金がかかる | Google AI のプランで決まる。無料のプランは「控えめな上限」とだけ書かれ、数字は公開されていない | 無料のプランでは使えない(Google AI Pro・Ultra なら使える) |
| API キーで自分の仕組みから呼ぶ | 請求先を紐づけるまで無料枠(上限を超えるとエラー) | プロジェクトごと。「Rate limit」の画面で見る。1日の回数は太平洋時間の午前0時にリセット | 無料枠では使えない |
名前に「Free」や「Tier」が付く仕組みが複数あるので、この記事では次のように呼び分けます。
- 無料枠:Gemini API の Free Tier(請求先を紐づけていないか、Google Cloud の無料トライアルのままのプロジェクト)
- 有料枠:Gemini API の Tier 1〜3(請求先を紐づけたプロジェクト。支払った額と日数で自動で上がる)
- Google AI のプラン:無料・Google AI Pro・Ultra。AI Studio の画面の上限を決める契約(Pro・Ultra は有料のサブスクリプション)で、API の段階とは別
- Starter Tier:Build で作ったアプリを、請求先なしで2つまで公開できる Google Cloud の仕組み。これも API の段階とは別
無料枠で使えるモデルと単価(2026年10月22日時点)
主なモデルの無料枠は次のとおりです。有料の単価は100万トークンあたりの標準の処理の値で、1ドル150円で換算しています。
| モデル(指定する名前) | 無料枠 | 有料の単価(入力/出力) | 単価の変更の予定 |
|---|---|---|---|
Gemini 4 Argon(gemini-4-argon) | 対象外 | 2.00ドル(300円)/10.00ドル(1,500円) | 2026年12月1日から4.00ドル(600円)/20.00ドル(3,000円) |
Gemini 3.8 Flash(gemini-3.8-flash) | 無料 | 0.75ドル(約113円)/3.75ドル(約563円) | 2027年1月1日から1.50ドル(225円)/7.50ドル(1,125円) |
Gemini 3.6 Flash(gemini-3.6-flash) | 無料 | 0.75ドル(約113円)/3.75ドル(約563円) | 2027年1月1日から1.50ドル(225円)/7.50ドル(1,125円) |
Gemini 3.5 Flash-Lite(gemini-3.5-flash-lite) | 無料 | 0.30ドル(45円)/2.50ドル(375円) | 記載なし |
Gemini 3.1 Flash-Lite(gemini-3.1-flash-lite) | 無料 | 0.25ドル(約38円・音声は0.50ドル)/1.50ドル(225円) | 記載なし |
Gemini 3.1 Pro Preview(gemini-3.1-pro-preview) | 対象外 | 2.00ドル(300円)/12.00ドル(1,800円)。プロンプトが20万トークン以下の時 | 記載なし |
| Gemini 2.5 Pro・2.5 Flash・2.5 Flash-Lite | 無料(過去に使っていた利用者だけ) | 2.5 Flash は0.30ドル(45円)/2.50ドル(375円)、2.5 Flash-Lite は0.10ドル(15円)/0.40ドル(60円) | 記載なし |
| 画像生成(Nano Banana 2.1・Nano Banana 2・Nano Banana Pro)・動画生成(Gemini Omni Flash) | 対象外 | モデルごとに別の単価 | – |
- 2.5 系は新しく使い始められない:2026年9月18日のリリースノートで、Gemini 2.5 のモデルは「過去に使っていた利用者」に限って提供することになりました。非推奨ではなく API での提供は続きますが、新しいプロジェクトには 3.5 Flash-Lite か 3.8 Flash を使うよう案内しています。
- 動画生成:料金ページによると、Veo 3.1 のプレビュー版は2026年10月22日に提供を終えます。移る先として、Gemini Omni Flash か、Gemini Enterprise Agent Platform の一般提供版のモデルを挙げています。Gemini Omni Flash も無料枠の欄は「Not available」です。
- Google 検索のグラウンディング:新しく始める人は、無料枠の API では使えません。Gemini 3.8 Flash・3.6 Flash・3.5 Flash-Lite・3.1 Flash-Lite では、無料枠の欄が「Not available」です。一部のモデルには「Google AI Studio で試せる」と注記があります。1日500リクエストまで無料(2つで共有)なのは、2.5 Flash と 2.5 Flash-Lite です。
- 有料枠で増えるもの:料金ページの Paid の欄は、高いレート制限・コンテキストのキャッシュ・Batch API(費用50%減)・最も高度なモデルへのアクセス、そして「内容を製品の改善に使わない」ことを挙げています。
無料枠で足りるかの目安
| 使い方 | 目安 |
|---|---|
| 試作・個人での検証 | 無料枠で始められる。公開済みの資料や架空のデータで試す |
| 社内の少人数の道具(社外秘・個人情報を入れないもの) | 「Rate limit」の画面で上限を確かめ、上限を超えた時の再試行(下の「よくある失敗」)を組み込んでから |
| 顧客向けの本番・社外秘のデータ | 有料枠で動かす(無料で使った内容は製品の改善に使われるため) |
API の料金の試算は Google Gemini API 料金と無料枠、ほかの会社のモデルとの単価の比べ方は 主要AIモデルAPI料金 横断比較 にまとめています。
無料枠の上限|回数は公開されず、AI Studioの画面で確かめる
無料枠の回数の上限は、モデルごとの数字の表としては公開されていません。2026年10月22日時点の公式のレート制限のページは、上限は利用の段階(Free・Tier 1〜3)などで決まり、Google AI Studio で見られると書いています。案内先は AI Studio の「Rate limit」の画面です。ネットの記事でよく見る「1日1,500リクエスト・毎分15リクエスト」は、公式のページには載っていない数字です。
上限は主に次の3つの軸で測られます。画像を作るモデルの1分あたりの画像の数(IPM)や、1日あたりのトークンの数(TPD)が決まっているモデルもあります。
| 上限の種類 | 意味 |
|---|---|
| RPM | 1分あたりのリクエスト数 |
| TPM | 1分あたりの入力のトークン数 |
| RPD | 1日あたりのリクエスト数(太平洋時間の午前0時にリセット) |
- どれか1つでも超えるとエラー:公式の例では、RPM が20なら、1分の間に21回目のリクエストでエラーになります。TPM などに余裕があっても同じです。
- プロジェクトごと:上限は API キーごとではなく、プロジェクトごとにかかります。同じプロジェクトでキーを増やしても、上限は増えません。
- リセットの時刻:1日の回数(RPD)は太平洋時間の午前0時にリセットされます。日本時間では、米国の夏時間の間は午後4時、それ以外の時期は午後5時です。
- 試験運用版とプレビュー:試験運用版(experimental)とプレビューのモデルは、上限がより厳しくなっています。
- 保証ではない:公式のページは、示した上限は保証されたものではなく、実際の処理能力は変わることがあると書いています。
上限を超えた時のエラーは、公式のエラーの一覧では 429(Too Many Requests)です。1分あたりの上限なら、少し待って再試行します。1日の上限(quota_exceeded)は、無料枠のままならリセットを待ちます。上限の引き上げの申請の窓口は、有料枠(paid tier)向けとして案内されています。
無料枠の上限を超えたら料金はかかるか
かかりません。無料枠のプロジェクトは有料の請求の対象になっていないので、上限を超えたリクエストはエラーになるだけです。料金がかかるのは、プロジェクトに請求先を紐づけて有料枠にした後です。課金の説明も、Free Tier から有料枠へ移るには請求先の紐づけが要り、多くの場合は前払いをするとしています。
Google AI Pro・Ultra に入ると上限は上がるか
上がるのは AI Studio の画面の中です。公式の「Google AI plans」のページによると、Google AI Pro と Ultra の契約者は、Playground と Build で、無料の利用者より多い1日の上限を使えます。プランには、AI Studio の左のメニューの Upgrade から申し込めます。一方、API キーや外部のアプリから Gemini API を直接使う分は、プランとは別に請求・管理されます。Google One の AI クレジットも AI Studio では使えません。なお、請求を有効にした Google Cloud のプロジェクトを持つ契約者は、Google Developer Program から毎月の Cloud クレジットを受け取れる場合があります。このクレジットは Gemini API の支払いにも使えます。前払いの人は、AI Studio の残高が0ドルより多くないと、このクレジットを使えません。
Google AI Studioの無料はいつまで?|終了日の記載はない
2026年10月22日時点で、料金ページ・課金の説明・利用規約のどこにも、無料枠を終える日付は書かれていません。料金ページは今も「Free」の枠を載せ、AI Studio の利用は利用できる地域で無料だと書いています。
ただし、無料で使える中身と始め方は変わり続けています。公式のリリースノートと、課金・API キーの説明から、無料枠と始め方にかかわる主な変更を並べると次のとおりです。
| 日付(公式の資料の日付) | 変わったこと |
|---|---|
| 2026年3月 | Google Cloud の無料トライアル(300ドル)が Gemini API の利用の対象外に。2026年3月2日より後に作った請求先のアカウントの特典は、AI Studio と Gemini API の支払いに使えない |
| 2026年3月23日 | AI Studio で前払い(Prepay)と後払い(Postpay)の請求のしくみが始まる |
| 2026年5月7日 | 長く使われていない制限なしの API キーをブロック |
| 2026年5月28日 | AI Studio で作る新しい API キーは、自動で認証キー(auth key)になる |
| 2026年9月18日 | Gemini 2.5 のモデルは、過去に使っていた利用者だけに |
| 2026年10月8日 | Gemini 3.7 Flash と 3.5 Flash(3.5 Flash-Lite とは別)が非推奨に。AI Studio で選べなくなり、API の呼び出しは 3.8 Flash と 3.6 Flash へ自動で回される |
| 2026年10月13日 | Gemini 4 Argon を一般提供(無料枠では使えない) |

無料枠を当てにして社内の仕組みを作るなら、使うモデルの「Free Tier」の欄を料金ページで定期的に確かめてください。有料の単価にも、値上げの予定が書かれたものがあります。Gemini 4 Argon は2026年12月1日から、Gemini 3.8 Flash と 3.6 Flash は2027年1月1日から、入力と出力の単価が上がります(上の表)。
なぜ無料で使えるのか
料金ページは無料の枠を「Gemini API を使い始める開発者や小さなプロジェクト向け」としていますが、無料にしている理由そのものは書いていません。一方、規約の上での違いははっきりしています。利用規約は、AI Studio の利用や Gemini API の無料枠を「Unpaid Services(無料のサービス)」とし、そこに送った内容と生成された回答を、Google の製品やサービスの提供・改善・開発に使うと書いています。有料枠では改善に使いません(詳しくは下の「無料で使う時のデータの扱い」)。
Google AI StudioのAPIキーは無料?|作り方と動作確認
API キーは無料で作れます。公式の課金の説明によると、API キーには独自の請求の設定がなく、キーが属するプロジェクトの段階(無料枠か有料枠か)と請求の状態をそのまま受け継ぎます。プロジェクトに請求先(Cloud Billing のアカウント)を紐づけない限り、そのキーは無料枠のまま使えます。

APIキーの作り方と動作確認(5ステップ)
- ログインと同意:aistudio.google.com に Google アカウントでログインし、利用規約に同意します。新しい利用者には、同意の後に既定の Google Cloud プロジェクトと API キーが自動で作られます。
- API keys の画面を開く:左の Dashboard から API keys の画面を開きます。
- キーをコピーする:新しい利用者は、自動で作られたキーが一覧にあるので、それをコピーします。無い時や増やしたい時は「Create API key」でプロジェクトを選んで作ります。すでに Google Cloud のアカウントがある人には既定のプロジェクトが作られないので、Dashboard の Projects で「Import projects」を押し、使うプロジェクトを取り込んでから作ります。
- 環境変数に入れる:キーを環境変数
GEMINI_API_KEY(またはGOOGLE_API_KEY)に設定します。両方あるとGOOGLE_API_KEYが優先されます。Mac(zsh)は~/.zshrcの最後にexport GEMINI_API_KEY=コピーしたキーを書いてsource ~/.zshrcを実行します。Windows は検索で「環境変数」を開き、ユーザー環境変数にGEMINI_API_KEYを新しく作って、ターミナルを開き直します。 - SDK で呼び出す:SDK(Google が出している、API を呼び出すための部品)を入れて、下のコードで動作を確かめます。Python が入っていない人は、先に Python を入れてください。
pip install -U google-genaifrom google import genai
# 環境変数 GEMINI_API_KEY を自動で読みます
client = genai.Client()
interaction = client.interactions.create(
model="gemini-3.8-flash",
input="Google AI Studio とは何かを3行で説明してください"
)
print(interaction.output_text)このコードは、公式のクイックスタートと API キーのページにある Interactions API の書き方です。Interactions API の説明では、2026年6月時点で一般提供(GA)となって、すべての新しいプロジェクトに勧められています。元の generateContent の書き方は「レガシー」とされつつ、引き続きサポートされています。モデルには、新しいプロジェクト向けに公式が案内する 3.8 Flash を指定しました。
標準キーと認証キー(2026年5月からの変更)
2026年5月28日より前に作ったキーを使っている人は、まず API keys の画面でキーに「Unrestricted」の印が付いていないかを確かめます。印があれば、ポインタを合わせて「Add restrictions」を押し、「Restrict to Gemini API only」を選んで「Restrict key」で確定します。これで Gemini API で使い続けられます。キーの制限を変えるには、そのプロジェクトでキーを更新する権限が要ります。新しく作るキーも、環境変数に入れて呼び出す使い方は同じです。
- 新しいキーは認証キー:2026年5月28日から、AI Studio で作る新しいキーは自動で認証キー(authorization key)になります。認証キーは Google Cloud のサービスアカウント(プログラム用のアカウント)に結びつき、既定で Gemini API だけに使え、漏れたキーを早く止める仕組みがあります。
- 制限のない標準キーは拒否:Gemini API は、制限を付けていない標準キー(standard key)からのリクエストを拒否します。制限を付けた標準キーは引き続き使えます。
- 使われていないキーのブロック:2026年5月7日から、長く使われていない制限なしのキーはブロックされ、AI Studio に「Blocked」と表示されます。その時は、新しいキーか、制限を付けた既存のキーに替えます。
- 古いキーの置き換え:API keys の画面の Key Type の列で Standard のキーを探し、新しいキーを作ってアプリと環境変数を書き換え、動作を確かめてから古いキーを消します。
キーが作れない時
「Create API key」が押せず「You do not have permission to create a key in this project」と出る時は、そのプロジェクトの権限が足りません。Google Cloud のプロジェクトか組織の管理者に、キーを作る権限を含む役割(Project Editor など)を付けてもらいます。公式の説明では、管理者の権限をもらえない時は、組織に属さない新しいプロジェクトを作ってキーを作れます。ただし会社の仕事なら、組織の外にプロジェクトを作る前に社内の決まりを確かめてください。そこで作ったキーは無料枠のままで、送った内容は製品の改善に使われます。
AI Studio の Projects の画面から作れるプロジェクトは同時に10個まで、API keys と Projects の画面に出るのはキー100個・プロジェクト50個までです。
この記事の内容を社内で使うなら
要点と手順をまとめた資料を無料で受け取れます。研修6,000名以上・支援100社以上の実績をもとに、自社の業務に当てはめる相談も30分から受け付けています。
有料枠に切り替えると変わること|前払いと月の上限額
有料枠(Paid Tier)に切り替えるには、AI Studio の API keys か Projects の画面で「Set up billing」を押します。プロジェクトに請求先のアカウントを紐づけ、多くの場合は最低5ドル(ほかの通貨では相当額。1ドル150円の換算で約750円)を前払いします。地域や段階ごとの最低額は、購入の画面に表示されます。アカウントによっては前払いと後払いを選べるほか、新しい仕組みが行き渡るまでの間は後払いが割り当てられることもあります。
2026年3月23日から請求は2つの方式になり、新しい利用者の既定は前払いです。前払い(Prepay)は、先にクレジットを買い、使った分がそこから引かれる方式です。後払い(Postpay)は、月末か、段階ごとの上限額に達した時にまとめて請求される方式です。
| 段階 | 条件 | 月の上限額(請求先のアカウントごと) | 10分あたりの利用額の上限(思わぬ請求を防ぐ仕組み) |
|---|---|---|---|
| Free | 有効なプロジェクトか無料トライアル(公式の表の表記) | 対象外(料金がかからない) | 対象外 |
| Tier 1 | 有効な請求先のアカウントを紐づける | 250ドル(37,500円) | 10ドル |
| Tier 2 | 請求先のアカウントで、Google Cloud 全体の支払いが累計100ドル(Gemini API 以外も含む)、最初の支払いから3日 | 2,000ドル(30万円) | 50ドル |
| Tier 3 | 同じく累計1,000ドル、最初の支払いから30日 | 2万〜10万ドル以上(300万〜1,500万円以上) | 200ドル |
条件を満たすと、自動で上の段階に上がります(Free から Tier 1 はたいていすぐ、その先は10分以内)。10分あたりの上限は直近10分の合計で判定され、請求の履歴やアカウントの状態によってはかかりません。
- 前払いのクレジット:購入から12か月で失効し、原則として返金されません。請求先のアカウントを閉じると、残りのクレジットは失われます。課金の説明は、条件を満たして後払いへ移った時は残高を返金するとしていますが、同じページの FAQ には前払いから後払いへは切り替えられないとも書かれています。
- 残高が0ドルになると:その請求先に紐づくすべてのプロジェクトの API キーが同時に止まり、402(Payment Required)のエラーになります。自動では無料枠に戻りません。無料枠に戻すには、戻したいプロジェクトごとに請求を無効にします。
- 300ドルの特典は使えない:Google Cloud の新規の特典(Welcome credit)は、2026年3月2日より後に作ったアカウントでは Gemini API と AI Studio の支払いに使えません。
- AI Studio の画面は無料のまま:課金の説明は、有料の API キーを紐づけない限り AI Studio の利用は無料のままだとしています。有料のキーを紐づけたプロジェクトでは、そのキーの AI Studio での利用に料金がかかります。
- プロジェクトごとの上限額:AI Studio の Spend の画面で、プロジェクトごとの月の上限額を決められます(試験運用版の機能で、約10分の遅れの間に上限を超えることがあります)。
- 失敗したリクエスト:400 や 500 のエラーで失敗したリクエストのトークンは課金されませんが、上限の回数には数えられます。
無料で使う時のデータの扱い|機密情報は入れない
無料と有料のいちばん大きな違いは、入力した内容の扱いです。利用規約は、Google AI Studio の利用と Gemini API の無料枠を「Unpaid Services(無料のサービス)」としています。そこに送った内容と生成された回答は、Google が製品やサービス、機械学習の技術を提供・改善・開発するために使います。

- 人が読むことがある:品質の向上のため、人の審査担当者が入力と出力を読み、注釈を付けることがあります。その前に、Google アカウント・API キー・プロジェクトとの結びつきは外されます。
- 入れてはいけない情報:規約は「無料のサービスに、機微な情報・機密情報・個人情報を送らないこと」と太字で書いています。
- 有料枠では改善に使わない:有料枠(Paid Services)では、プロンプトと回答を製品の改善に使いません。不正利用の検知などのため、限られた期間だけ記録します(不正利用の監視のページでは55日)。ただし、招待制の Contributor Tier を有効にしたプロジェクトは例外です。対象のモデル(Gemini 4 Argon・3.1 Pro Preview・3.8 Flash・3.5 Flash-Lite)を使った分は、無料のサービスと同じ扱いです。Google と共有したデータセットは、これと同じ扱いです。
- 料金はかからずに、データの扱いだけ有料と同じになる場合:無料で使っていても、AI Studio が有料のサービスとして扱われる時があります。使っているアカウントが有効な請求先のある Cloud プロジェクトにアクセスできる時か、Workspace の企業向けのアカウントの時です。課金の説明も、請求を有効にした API プロジェクトが1つでもあれば、AI Studio のプロンプトは有料のサービスの規約で扱うとしています。どのエディションが企業向けに当たるかは規約に一覧が無いので、Workspace の管理者に確かめてください。
- 欧州経済領域(EEA)・スイス・英国:無料枠でも、有料のサービスと同じデータの扱いが適用されます。
- この記事のコード(Interactions API)の保存:既定でやり取りを保存します(無料枠は1日・有料枠は55日)。残したくない時は
storeをfalseにします。ただしその場合、続きの会話を前のやり取りの ID で続ける使い方と、バックグラウンドでの実行は使えません。 - Google 検索のグラウンディング:使うと、プロンプトと生成した出力などが30日間保存され、この保存を止める方法はありません。
- ログ:請求を有効にしたプロジェクトでは、API の呼び出しのログを残せます。既定の保存は最長55日で、7・14・28・55日から選べます。Google とデータセットを共有しない限り、ログは製品の改善に使われません。
会社の情報を扱うなら
「Google AI Studio は安全か」と聞かれたら、まず無料で使っているか、有料枠かを確かめます。会社の資料や顧客の情報を扱う処理は、製品の改善に使われない有料枠で動かすのが前提です。データを残さないこと(ゼロデータ保持)の保証や、企業向けのデータ処理の契約が必要なら、公式の説明は Google Cloud の企業向けの基盤を使うよう案内しています。ゼロデータ保持の説明は「Vertex AI を使う」と書き、詳しい案内先は Gemini Enterprise Agent Platform の資料です。料金ページも Gemini Enterprise Agent Platform の名前で書いています。
使える条件|18歳以上・対象の国・日本語・Workspace
年齢と国
利用規約は、使えるのを18歳以上とし、18歳未満の人に向けたサービスや、18歳未満の人が使いそうなサービスに組み込むことも禁じています。日本は、公式の対象地域の一覧(Available regions)に入っています。AI Studio を開いた時に使えない案内が出る主な理由として、公式は次の3つを挙げています。
- 対象の国や地域の外から使っている
- 18歳以上の年齢の条件を満たしていない
- Google アカウントで年齢の確認がまだ済んでいない
Google Colab から使う場合、地域の判定は使う人の場所ではなく、Colab のインスタンスがある場所で行われます。AI Studio で「403 Access Restricted」と出る時は、規約に沿わない使い方か、対象の地域の外からの利用が主な原因です。
日本語で使えるか
日本は対象の国なので、日本から使えます。一方、AI Studio の画面の表示言語と、テキストを扱うモデルの対応言語の一覧は、公式の資料に載っていません。Gemini API のトラブルシューティングは「API が対応するのは一部の言語だけで、対応していない言語のプロンプトは思わぬ回答になったり、ブロックされたりすることがある」とあり、対応言語の一覧へのリンクもあります。ただ、2026年10月22日時点のモデルの一覧のページに、その一覧はありませんでした。確かめたのは、AI Studio のクイックスタート、AI Studio と Gemini API のトラブルシューティング、対象地域の一覧、Gemini 3.8 Flash のモデルカードです。この記事では、公式の資料に出てくる英語の画面の名前で案内しています(下の「画面の名前の早見表」)。音声のモデルでは、Gemini 3.8 Flash TTS と 3.8 Flash-Lite TTS の対応言語の表、Live API の99言語の一覧、Gemini 3.5 Transcribe の対応言語の表に、日本語(Japanese)が入っています。
会社の Google Workspace のアカウント
公式の Workspace のページによると、Google AI Studio はすべてのエディションで既定でオンになっていて、Workspace の管理者は組織部門などの単位でオン・オフを切り替えられます。管理者がオフにしていると「We are sorry, but you do not have access to Google AI Studio. Please contact your Organization Administrator for access.」と表示されます。Google Workspace for Education では、18歳未満の利用者は設定がオンでも使えません。
Google AI Studioの使い方|Playgroundで試してコードにする
公式のクイックスタートにそって、チャットのプロンプトを試す流れは次のとおりです。
- aistudio.google.com を開くと、新しいチャットのプロンプトが入った Playground が開きます。
- 右上の Run settings を開き、System Instructions(システムの指示)に役割や口調を書きます。
- 入力欄に質問を書いて Run を押し、回答を見ます。
- 指示を足して、もう一度試します。会話のやり取りはすべてプロンプトに含まれるので、長くなるとモデルのトークンの上限に届きます。
- 納得できたら Get code で言語を選んでコードにします。プロンプトは保存して、あとで続けたり、ほかの人と共有したりできます。
Run settings では、モデルの設定と安全設定のほか、構造化出力・関数呼び出し・コードの実行・グラウンディングを入れられます。画面の下の Text Preview で、いま使っているトークンの数と、そのモデルの上限を確かめられます。なお、2026年7月21日のリリースノートで、回答のばらつきなどを調整するサンプリングの設定(temperature・top_p・top_k)は非推奨になりました。
画面の名前の早見表
| 画面の名前(英語) | 意味 |
|---|---|
| Playground | プロンプトを試す画面 |
| Run settings/System Instructions | 実行の設定/システムの指示(役割や口調を書く欄) |
| Get code | 試した内容をコードにするボタン |
| Build | アプリを作る画面 |
| Dashboard | 管理の画面(API keys=キーの一覧、Projects=プロジェクト、Usage=使用量、Rate limit=回数の上限、Billing=請求、Spend=利用額の上限) |
| Set up billing | 請求先を紐づけて有料枠にするボタン |
| Upgrade | Google AI のプラン(Pro・Ultra)への申し込み |
| こんな時 | 確かめること |
|---|---|
| 回答の代わりに「No Content」と出る | 何らかの理由で内容がブロックされた。「No Content」にポインタを合わせて Safety を開き、理由を見る |
| 「403 Access Restricted」と出る | 規約に沿わない使い方か、対象の地域の外からの利用 |
| 使いたいモデルが一覧にない | 2.5 系は過去に使っていた利用者だけ。3.7 Flash と 3.5 Flash は2026年10月8日から選べない |
| Deep Research や Antigravity のエージェントが使えない | AI Studio の中のエージェントは Google AI のプランに含まれず、有料の API キーが必要 |
Build でアプリを作る
Build では、作りたいアプリを文章で伝えると、必要なコードとファイルが作られ、右側にアプリのプレビューが出ます。Web アプリ(既定。画面は既定で React、サーバーは Node.js)か、Android のアプリ(Kotlin と Jetpack Compose)を選べます。公式の説明では、Google Antigravity のエージェントの仕組みが Build を動かしていて、複数のファイルにまたがる変更を管理します。
作ったアプリの公開には2つの方法があります。条件を満たすアカウントは Google Cloud Starter Tier で、Google Cloud のプロジェクトや請求先を用意せずに2つまで公開できます。ただし、Google Workspace のアカウントでログインしている人や、有料の Google Cloud の請求先を使ったことがある人は、対象外になることがあります。その場合は、請求先を紐づけた通常の公開を使います。公開したアプリは Cloud Run で動き、ai.studio の下に覚えやすい URL を付けられます。Google のブログ(2026年5月19日)は、作ったアプリから Google Workspace のデータを使えることや、作ったものを Google Antigravity へ書き出してパソコンで開発を続けられることも紹介しています。Antigravity の使い方は Google Antigravityとは にまとめています。
スマートフォンのアプリ
2026年5月19日の Google のブログは、AI Studio のスマートフォンのアプリを「事前登録の受付中」として紹介し、外出先でもコードを直してプレビューできると説明しています。2026年10月22日時点で確認した公式の資料では、日本での提供の状況は確かめられませんでした。スマートフォンのブラウザで画面がどこまで使えるかも、公式の資料には書かれていません。アプリのストアで探す時は、提供元が Google かを確かめてください。
業務で試すプロンプト5選
Playground の System Instructions や入力欄に貼って、そのまま試せるプロンプトです。社外秘の資料や個人情報を含む文章は無料で使う時には入れず、架空のデータか公開済みの資料で試してください。
プロンプト1: 議事録の要約と次のアクション抽出
以下の会議の議事録テキストを読んで、次の形式で整理してください。
【議事録テキスト】
{ここに議事録を貼り付ける}
【出力形式】
## 会議概要(3文以内)
## 決定事項
- (箇条書き)
## 次のアクション
担当者 | タスク | 期限
(例: 山田 | 議事録送付 | 明日まで)
## 未解決事項・継続検討
- (箇条書き)
日本語で回答してください。
プロンプト2: 画像内テキストの抽出と構造化(マルチモーダル活用)
添付した画像(領収書・名刺・書類)から、以下の情報を抽出してJSONで返してください。
読み取れない箇所は null としてください。
【抽出項目】
- date: 日付(YYYY-MM-DD形式)
- amount: 金額(数字のみ、単位なし)
- vendor: 会社名・店舗名
- items: 品目リスト(配列)
- tax: 消費税額
JSONのみを返してください。説明文は不要です。
プロンプト3: 社内FAQ自動生成
以下の業務マニュアル・規定テキストを読んで、
従業員が実際に質問しそうなFAQを10件生成してください。
【元テキスト】
{マニュアルや規定の内容を貼り付ける}
【出力形式】
Q1. {質問}
A1. {回答(2〜3文で簡潔に)}
Q2. {質問}
A2. {回答}
... (10件)
口語体で、現場の従業員が理解しやすい言葉を使ってください。
プロンプト4: コードレビューと改善提案
以下のPythonコードをレビューして、改善点を指摘してください。
【コード】
```python
{レビューしたいコードを貼り付ける}
```
【観点】
1. バグ・論理エラーの可能性
2. パフォーマンスの問題
3. セキュリティリスク(特に入力値の検証)
4. 可読性・保守性
5. Pythonらしい書き方(Pythonic)への改善
各観点について: 問題がある場合は問題箇所・理由・改善コードを示してください。
問題がない場合は「問題なし」と一言で。
プロンプト5: 顧客向けメール下書き(トーン調整機能つき)
以下の状況に基づいて、顧客へのメール文章を下書きしてください。
【状況】
{メールを送る背景・用件を箇条書きで記入}
【相手】
{顧客の役職・関係性(例: 初対面の部長宛、長年取引先の担当者宛 など)}
【トーン】
{formal(ビジネス敬語)/ semi-formal(丁寧だが親しみやすい)/ casual(気軽) のいずれか}
【制約】
- 300字以内
- 件名も含める
- 次のアクションを1つ明記する
件名と本文を分けて出力してください。
Geminiアプリ・Gemini Enterprise Agent Platformとの違い
Google の生成 AI には入口が複数あります。AI Studio の公式のクイックスタートは、Gemini を「汎用のチャットボット」の例として挙げ、AI Studio はそれを特定の用途向けに作り込む場所として説明しています。
| 項目 | Google AI Studio と Gemini API | Gemini アプリ | Gemini Enterprise Agent Platform |
|---|---|---|---|
| 向いている人 | Gemini を自社のツールやシステムに組み込む開発者(規約上はプロ・ビジネスの目的) | 会話して日々の仕事に使う人 | 企業向けの管理や契約が必要な組織 |
| 主な使い方 | モデルを試す・API キーを作る・アプリを作る | チャットで質問し、文章や資料を作る | Google Cloud の上で Gemini を本番に使う |
| 料金の考え方 | AI Studio の利用は無料。API は無料枠と、前払いか後払いの従量課金 | 個人や会社のプラン(この記事の対象外) | 料金ページの Enterprise の欄(営業への問い合わせ) |
| 企業向けの機能 | プロジェクトごとの上限額・ログ | この記事の対象外 | 専用のサポート窓口・高度なセキュリティとコンプライアンス・処理能力の予約・利用量に応じた割引 |
公式の「Gemini Developer API vs. Gemini platform」のページは、「多くの開発者は、特定の企業向けの管理が必要でない限り Gemini Developer API を使うべき」としています。両方とも共通の Google GenAI SDK と Interactions API で呼び出せるので、AI Studio で作ったものをあとから企業向けへ移すこともできます。Gemini アプリの使い方は Gemini 使い方完全ガイド、Vertex AI からの名前の変更は Vertex AI名称変更|Gemini Enterpriseへ改名と移行 にまとめています。
よくある失敗と対処
公式の資料で注意として書かれている点を、よくある失敗の形にまとめました。
| よくある失敗 | 対処(公式の資料にそって) |
|---|---|
| API キーをコードに直接書いて Git に上げる | キーは Git などに入れない。環境変数か Secret Manager から読む。漏れたら、新しいキーを作る→アプリを更新→古いキーを無効にする→利用を確かめる、の順 |
| Web やスマホのアプリの中にキーを埋め込む | 本番ではクライアント側にキーを置かない。サーバー側(バックエンドのプロキシ)から呼び出す |
| 制限のない古い標準キーを使い続ける | Gemini API に拒否される。API keys の画面で「Restrict to Gemini API only」を付けるか、新しい認証キーに替える |
| 新しいプロジェクトで 2.5 系のモデルを選ぶ | 新しいプロジェクトには 3.8 Flash か 3.5 Flash-Lite を使う |
本番で gemini-flash-latest のような latest の名前を指定する | latest は新しい版が出るたびに中身が入れ替わる(互換性がなくなる変更の時は、切り替えの2週間前にメールで知らせる)。本番は gemini-3.8-flash のような安定版の名前を指定する |
| 429 のエラーが出たら、すぐに送り直す | 待つ時間を少しずつ延ばして再試行する(指数バックオフ)。公式の SDK には既定で自動の再試行がある。1日の上限ならリセットを待つ |
| 無料のつもりで会社の資料を入れる | 無料で使った内容は製品の改善に使われる。機密は有料枠で扱う |
| 前払いの残高を切らす | 0ドルで全部のキーが止まる(402)。402 は再試行しても通らないので、クレジットを足すか自動の補充(auto-reload)をオンにする。自動の補充には月の上限(Monthly auto-charge limit)を付けられる |
会社で使う前のチェックリスト
試して便利だったからと、そのまま本番に移すのがいちばん危険です。会社として使う前に、次の点を決めておきます。
- □ API キーは環境変数か Secret Manager で管理し、Gemini API だけに使えるよう制限した
- □ 請求のアラートと、プロジェクトごとの月の上限額を決めた
- □ 無料で使う時に入れてよい情報と、入れない情報(個人情報・機密情報)を社内で決めた
- □ 会社のデータを扱う処理は、有料枠か Gemini Enterprise Agent Platform で動かすと決めた
- □ モデルは安定版の名前で指定し、リリースノートと非推奨の一覧を見る担当を決めた
- □ 生成されたものを人が確かめる手順を決めた
- □ Workspace の管理者が、AI Studio をオンにする範囲を決めた
- □ 18歳未満の人が使うサービスに組み込まない
AIガバナンスの詳細については 中小企業のAI導入戦略完全ガイド でも解説しています。
よくある質問
「Google AIスタジオ」「グーグルAIスタジオ」「エーアイスタジオ」は Google AI Studio と同じものですか?
同じものです。正式な名前は Google AI Studio で、ブラウザで Gemini のモデルを試し、API キーを作れる Google 公式の開発者向けツールを指します。入口は aistudio.google.com です。「Google API Studio」と書いて探している場合は、多くは Google AI Studio の API キーの画面のことです。なお、Gemini の API キーは Google Cloud のコンソールでも作れます。
Google AI Studio は無料で使えますか?
使えます。公式の料金ページは、Google AI Studio の利用を、利用できるすべての地域で無料としています。課金の説明でも、有料の API キーを紐づけない限り、AI Studio の利用は無料のままです。ただし無料枠で使えるのは一部のモデルで、Gemini 4 Argon などは対象外です。
Google AI Studio の無料枠はいつまで使えますか?
2026年10月22日時点で、終了日は公式に書かれていません。料金ページは今も無料枠(Free)を載せています。ただし、無料枠で使えるモデルの範囲は変わります。たとえば2026年9月18日から、無料枠のある Gemini 2.5 のモデルは、過去に使っていた利用者だけになりました。使う前に、料金ページの「Free Tier」の欄を確かめてください。
Google AI Studio の API キーは無料ですか?
無料で作れます。キーには独自の請求の設定がなく、キーが属するプロジェクトの段階をそのまま受け継ぎます。プロジェクトに請求先を紐づけない限り、無料枠のまま使えます。請求先を紐づけて前払いすると、そのプロジェクトのキーは有料枠になります。
無料枠の上限を超えたら、自動で料金がかかりますか?
かかりません。無料枠のプロジェクト(請求先を紐づけていないか、無料トライアルのまま)は有料の請求の対象ではないので、上限を超えたリクエストは 429 のエラーになるだけです。料金がかかるのは、請求先を紐づけて有料枠にしたプロジェクトです。AI Studio の画面でも、そのプロジェクトの有料のキーを使った分は有料になります。
無料枠の上限はどこで確認できますか?いつリセットされますか?
API の上限は、AI Studio の「Rate limit」の画面で、自分のプロジェクトの値を確認します。公式のレート制限のページには、モデルごとの回数の表は載っていません。1日の回数(RPD)は太平洋時間の午前0時にリセットされ、日本時間では米国の夏時間の間は午後4時、それ以外の時期は午後5時です。画面(Playground・Build)の1日の上限は Google AI のプランで決まり、無料のプランの数字は公開されていません。
無料枠で Gemini 4 Argon は使えますか?
使えません。料金ページに「Gemini 4 Argon は無料枠では使えない」と書かれ、AI Studio の Free のプランでも対象外です。使うには、請求先を紐づけた有料枠の API キーが必要です。AI Studio の画面の中だけなら、Google AI Pro・Ultra のプランでも使えます。
会社の仕事で使っても大丈夫ですか?安全ですか?
使えます。利用規約は、Google AI Studio と Gemini API を、プロフェッショナルまたはビジネスの目的で開発する人のためのものとしています。気をつけるのはデータの扱いです。無料で使った内容は Google の製品の改善に使われ、人が読むこともあるので、機密情報や個人情報は入れないでください。会社のデータを扱うなら、改善に使われない有料枠か、企業向けの Gemini Enterprise Agent Platform を検討します。
Google AI Studio はなぜ無料なのですか?
料金ページは無料の枠を「Gemini API を使い始める開発者や小さなプロジェクト向け」としていますが、理由そのものは書いていません。代わりに条件がはっきりしています。無料で使った内容と回答は、Google の製品やサービスの改善に使われます(例外は上の「無料で使う時のデータの扱い」)。有料枠では改善に使われません。
日本で使えますか?日本語は?何歳から使えますか?
日本は公式の対象地域の一覧に入っています。使えるのは18歳以上で、Google アカウントで年齢の確認が済んでいないと使えないことがあります。画面の表示言語と、テキストのモデルの対応言語の一覧は、2026年10月22日時点の公式の資料に載っていません。Gemini API のトラブルシューティングは、API が対応するのは一部の言語だけとしています(音声のモデルの対応言語の表には日本語が入っています)。会社や学校の Google Workspace のアカウントでは、管理者が AI Studio をオフにしていると使えません。
Google AI Studio を解約するには?有料枠から無料枠に戻せますか?
AI Studio を無料で使っているだけなら、料金のかかる契約はありません。有料枠は、無料枠に戻したいプロジェクトごとに請求を無効にします。前払いの残高が0ドルになっても自動では無料枠に戻らず、その請求先に紐づくすべてのプロジェクトの API キーが止まります。前払いのクレジットは購入から12か月で失効し、原則として返金されません。請求先のアカウントを閉じると、残りのクレジットは失われます(後払いへ移った時の返金は、課金の説明の中でも書き方が分かれています)。Google AI Pro・Ultra に入っている場合、Google AI のプランは API の請求とは別の契約なので、プランの側で解約します。
Google AI Studio と Gemini アプリは何が違いますか?
Gemini アプリは、会話して使う一般向けのチャットです。Google AI Studio は、モデルや設定を切り替えて出力を試し、自社のシステムから呼び出すための API キーを作る開発者向けの画面です。社員が日常の仕事で使うなら Gemini アプリ、自社のツールに組み込むなら AI Studio と Gemini API、という分け方になります。
Google AI Pro に入ると、API も多く使えますか?
API の上限は上がりません。Google AI Pro・Ultra で上がるのは、AI Studio の画面(Playground と Build)の中の1日の上限です。API キーを使った Gemini API の利用は、プランとは別に請求・管理されます。ただし、請求を有効にした Google Cloud のプロジェクトを持つ契約者は、Google Developer Program から毎月の Cloud クレジットを受け取れる場合があります。このクレジットは Gemini API の支払いにも使えます。前払いの人は、AI Studio の残高が0ドルより多くないと、このクレジットを使えません。Google One の AI クレジットは AI Studio では使えません。
スマートフォンのアプリはありますか?
2026年5月19日の Google のブログで、AI Studio のスマートフォンのアプリの事前登録が案内されました。2026年10月22日時点で確認した公式の資料では、日本での提供の状況は確かめられませんでした。スマートフォンのブラウザで画面がどこまで使えるかも、公式の資料には書かれていません。
まとめ:今日から始める3つのこと
Google AI Studio は、2026年10月22日時点でも、利用できる地域なら無料で使えます。ただし無料枠で使えるのは一部のモデルで、回数の上限は公開の表がなく自分の画面で確かめる形で、無料で使った内容は Google の製品の改善に使われます。この3点を押さえれば、無料で試す範囲と、有料枠に移るタイミングを決められます。
- 今日やること:aistudio.google.com で API キーを確かめ、この記事のコードを Gemini 3.8 Flash で1回動かす
- 今週中:AI Studio の「Rate limit」の画面で自分のプロジェクトの上限を確かめ、業務の1つを Playground で試す(社外秘のデータは使わない)
- 今月中:本番で使うなら、請求先と前払い・プロジェクトごとの上限額・キーの管理を決め、会社のデータは有料枠で扱う
あわせて読みたい:
- AIエージェント導入完全ガイド — Gemini API を使った自律型エージェントの設計方法
- ChatGPT ビジネス活用完全ガイド — 複数の AI の使い分けと業務への当てはめ方
参考・出典
この記事は、2026年6月の数字で書いた旧版を、2026年10月22日に確認した Google の公式の資料だけで作り直したものです。旧版から直した主な点は次のとおりです。
- 「Gemini 2.5 Flash は無料枠で1日1,500リクエスト・毎分15リクエスト」「Gemini 2.5 Pro は1日50リクエスト」は第三者の記事の数字で、公式のレート制限のページには回数の表がありません。
- 「2026年9月以降、旧来のスタンダード API キーは無効になる」は、公式では「制限のない標準キーは拒否、制限を付けた標準キーは引き続き使える」で、9月という日付もありません。
- 「
gemini-2.5-flash-002のようにバージョンを固定する」は、今の公式の名前の付け方(安定版はgemini-3.6-flashのような形)と合わないため、安定版の名前を指定する書き方に直しました。公式のモデルの説明は「本番のアプリの多くは、特定の安定版を使うべき」としています。 - コード例のモデル
gemini-2.5-flashは、2.5 系が2026年9月18日から過去に使っていた利用者に限られたため、3.8 Flash に替えました。 - 提供を終えた Gemini 2.0 Flash を含む料金表、古い世代のモデルで比べた他社との比較表、generateContent の書き方のコード例、体験談の段落を外しました。
Google の公式の資料(2026年10月22日確認)
- 料金と課金: Gemini Developer API pricing・Billing・Rate limits・Google AI plans
- API キーと始め方: Using Gemini API keys・Gemini API quickstart(Get started)・Google AI Studio quickstart・Interactions API
- モデルと変更の履歴: Models・Gemini 3.8 Flash・Release notes・Gemini deprecations
- 条件とデータの扱い: Gemini API Additional Terms of Service・Available regions・Access Google AI Studio with your Workspace account・Data logging and sharing・Zero data retention・Abuse monitoring
- 画面とトラブル: Troubleshoot Google AI Studio・API errors・Troubleshooting guide・Build apps in Google AI Studio・Deploying from Google AI Studio・Gemini Developer API vs. Gemini platform
- 対応言語: Text-to-speech generation・Live API capabilities guide・Gemini 3.5 Transcribe・Gemini 3.8 Flash model card
- Google のブログ: Bring any idea to life: Google AI Studio at I/O 2026(2026年5月19日)
著者:佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』『Claude仕事術』(SBクリエイティブ・書籍シリーズ累計66,000部)、『AI推進担当になったら読む本』(大和書房)。SBクリエイティブ「ビジネス+IT」ほかで生成AI連載を執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。
ご質問・ご相談は お問い合わせフォーム からお気軽にどうぞ。
この記事の内容を社内展開する方へ: 生成AI 料金・プラン早見表 2026年10月版(無料・PDF 35ページ+Excel) をダウンロードできます。


