「どのAIが、一度にどれだけの文章を読めるのか」を1枚で。コンテキストウィンドウは、長い資料・コードベース・大量データをどこまで扱えるかを決める重要スペックです。本記事は、Claude・GPT-6系/GPT-5系・Gemini 4/3・Grokのコンテキスト上限を各社公式に基づいて横断比較する定番リファレンスです(2026年11月1日時点。Gemini 4 Argonは2026年10月14日、GPT-6.1 Terraは2026年11月1日に追加。モデル更新が速いため定期的に最新化します)。
【更新 2026年10月1日】10月版で追加した行
OpenAIはGPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・GPT-6 Sol・GPT-6 Luna、AnthropicはClaude Fable 5.1・Claude Opus 5.5・Claude Sonnet 5.5、GoogleはGemini 3.8 Flash、xAIはGrok 4.7を表に追加しました。9月版から載っている行の上限は、各社公式のモデルページと照合して変更がないことを確認しています。
【追記 2026年10月12日】Claude Haiku 5.5を表に追加
2026年10月7日公開のClaude Haiku 5.5は、入力コンテキスト100万トークン・出力最大128Kです(Anthropic公式のモデル一覧・2026年10月12日確認)。Haiku 4.5の20万トークンから大きく広がりました。ただし料金はプロンプトが10万トークンを超えると上がります。
2026年10月14日追記:Gemini 4 Argonは2026年10月13日に一般提供が始まりました。入力・思考・出力で共有する1,048,576トークンとして表に追加しました。
主要AIモデル コンテキスト長 横断比較表(2026年11月1日)
「入力コンテキスト」は一度のリクエストでモデルに渡せる最大トークン量です。Gemini 4 Argonだけは入力・思考・出力で共有する上限として示しています。1トークンは日本語で概ね1文字前後が目安です。
トークンと文字数の換算の考え方はAIのトークンとは(文字数換算と料金への影響)で詳しく解説しています。
| モデル | 提供元 | 入力コンテキスト | 備考 |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5.1 | Anthropic | 100万トークン | 最上位・出力最大128K |
| Claude Fable 5 | Anthropic | 100万トークン | 提供継続 |
| Claude Opus 5.5 | Anthropic | 100万トークン | 出力最大128K |
| Claude Opus 5 | Anthropic | 100万トークン | コーディング・エンタープライズ向け |
| Claude Sonnet 5.5 | Anthropic | 100万トークン | 標準主力・出力最大128K |
| Claude Sonnet 5 | Anthropic | 100万トークン | 提供継続 |
| Claude Haiku 5.5 | Anthropic | 100万トークン | 軽量・高速・出力最大128K(2026年10月7日公開・10万トークン超のプロンプトは単価が上がる) |
| Claude Haiku 4.5 | Anthropic | 20万トークン | 前世代の軽量モデル |
| GPT-6 Astra | OpenAI | 105万トークン | 最上位・出力最大128,000 |
| GPT-6.1 Sol | OpenAI | 105万トークン | 出力最大128,000 |
| GPT-6.1 Terra | OpenAI | 105万トークン | 高速・効率重視・出力最大128,000 |
| GPT-6 Sol | OpenAI | 105万トークン | 出力最大128,000 |
| GPT-6 Luna | OpenAI | 105万トークン | 低コスト・出力最大128,000 |
| GPT-5.6 Sol | OpenAI | 105万トークン | GPT-5.6世代のフラッグシップ |
| GPT-5.6 Terra | OpenAI | 105万トークン | バランス型 |
| GPT-5.6 Luna | OpenAI | 105万トークン | 低コスト |
| GPT-5.5(APIは継続。ChatGPT・ChatGPT Work・Codexでは2026年10月14日に提供終了) | OpenAI | 105万トークン | — |
| GPT-5.4 | OpenAI | 105万トークン | — |
| GPT-5.4 mini | OpenAI | 40万トークン | 軽量・最大入力は27.2万 |
| Gemini 4 Argon | 1,048,576トークン(入力・思考・出力で共有) | 単一リクエストの出力(思考と回答の合計)は最大65,536(非ストリーミングの直接HTTPは32,768)。継続処理では最大1,048,576 | |
| Gemini 3.1 Pro Preview | 100万トークン | 出力最大65,536 | |
| Gemini 3.8 Flash | 100万トークン | Flash系の上位・出力最大65,536 | |
| Gemini 3.7 Flash | 100万トークン | 出力最大65,536・非推奨(APIはGemini 3.8 Flashへ自動転送) | |
| Gemini 3.6 Flash | 100万トークン | 出力最大65,536 | |
| Gemini 3.5 Flash | 100万トークン | 高速・非推奨(APIはGemini 3.6 Flashへ自動転送) | |
| Gemini 3.5 Flash-Lite | 100万トークン | 低遅延・低コスト・出力最大65,536 | |
| Gemini 3.1 Flash-Lite | 100万トークン | 最安帯 | |
| Grok 4.7 | xAI | 50万トークン | 公式の一覧で Latest 表記 |
| Grok 4.6 | xAI | 50万トークン | — |
| Grok 4.5 | xAI | 50万トークン | — |
| Grok 4.3 | xAI | 100万トークン | — |
| Grok Build 0.1 | xAI | 25.6万トークン | コーディング特化 |
※ Gemini 4 Argon(2026年9月30日発表)は、2026年10月1日時点で開発者向けの提供が始まっておらず、公式のモデルページにも入力の上限が載っていないため、表には入れていません。発表文では、出力トークンの上限を従来の6万4,000から100万に広げると案内されています。モデルページで入力の上限が公開された段階で表に追加します。
2026年10月14日追記:2026年10月13日に一般提供が始まり、表に追加しました。1,048,576トークンは入力・思考・出力の共有上限です。単一リクエストの出力上限(思考と回答の合計)は65,536トークン(非ストリーミングの直接HTTPは32,768)で、最大1,048,576トークンまでの生成は継続処理で行い、上限には思考のトークンも含まれます。
2026年11月1日時点では、主要各社のフラッグシップ〜標準モデルは100万〜105万トークン級に到達しています。差がつくのは軽量・低コストモデルの上限(20万〜105万)と、後述する「実際に使いこなせるか」です。
コンテキストが長いと何ができるのか
入力コンテキストが大きいほど、分割せずに「丸ごと」渡せる範囲が広がります。100万トークンはおおよそ次の規模感です。
| 渡せるもの | 100万トークンの目安 |
|---|---|
| 長文ドキュメント | 分厚い仕様書・契約書・論文を複数まとめて |
| コードベース | 中規模リポジトリのソースを一括で読ませる |
| 大量データ | 過去ログ・議事録・FAQをまとめて参照 |
| 長い会話 | 長時間のやり取りの文脈を保持 |
分割(チャンク化)して渡す手間が減り、文書全体を踏まえた回答が得やすくなるのが最大の利点です。RAGのような外部参照と組み合わせる設計はコンテキストエンジニアリングも参考にしてください。
【注意】「大きければ良い」わけではない
コンテキストが長い=常に高性能、ではありません。実運用では次の3つに注意が必要です。
| 落とし穴 | 内容 |
|---|---|
| 精度の劣化(context rot) | 大量に詰め込むほど、中盤の情報を取りこぼしやすくなる傾向がある。本当に必要な情報に絞る方が精度が出る場合も多い |
| コスト増 | 入力トークンが増えるほど課金も増える。100万トークンを毎回渡すと費用がかさむ |
| 速度低下 | 入力が長いほど処理に時間がかかる。即時応答が要る用途では不利 |
つまり「最大100万トークン使える」ことと「毎回100万トークン詰め込むべき」は別問題です。必要な分だけ渡すのが、精度・コスト・速度のすべてで有利になります。各モデルの料金は主要AIモデルAPI料金 横断比較で確認できます。
用途別・必要なコンテキスト長の目安
- 短い質問・チャット:数千〜数万トークンで十分。軽量モデル(Haiku 5.5・Flash系)で足りる。
- 長文の要約・分析:数万〜十数万トークン。標準モデルで対応。
- コードベース全体・大量資料:数十万〜105万トークン。100万級対応モデル(Claude・GPT-6系/GPT-5系・Gemini 4/3・Grok 4.3)が有利。Gemini 4 Argonは入力・思考・出力で1,048,576トークンを共有します。
多くの業務は数万トークンで足ります。100万トークンが本当に効くのは「大規模コードや大量文書を分割せず扱いたい」特定の場面です。
ウィンドウの大きさだけでは決まらない設計論は「モデル層とコンテキスト層の違い」で整理しています。
まとめ|数字より「必要量に足りるか」で選ぶ
2026年11月1日時点で、主要各社のフラッグシップ〜標準モデルは100万〜105万トークン級です。Gemini 4 Argonは入力だけの上限ではなく、入力・思考・出力で共有する1,048,576トークンです。軽量モデルは20万〜105万と幅があり、Gemini 3.1 Flash-LiteやGemini 3.5 Flash-Lite、GPT-6 Lunaのように100万以上に対応する低コストモデルもあります。
選定のポイントは、最大値の大きさを競うことではなく、自社の用途に必要なコンテキスト量を見極め、精度・コスト・速度のバランスで選ぶこと。大量の文書やコードを丸ごと扱うなら100万対応を、それ以外は軽量モデルで十分というのが、実務的な結論です。仕様は更新が速いため、導入時は各社公式の最新値で再確認してください(本記事も定期更新します)。
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よくある質問
Q. コンテキストが大きいほど高性能ですか?
そうとは限りません。大量に詰め込むほど中盤の情報を取りこぼす精度劣化(context rot)が起きやすく、入力が増えれば課金も処理時間も増えます。必要な分だけ渡すほうが精度・コスト・速度のすべてで有利です。
Q. 100万トークンは日本語で何文字くらいですか?
1トークンは日本語で概ね1文字前後が目安なので、100万トークンはおよそ100万文字規模と考えられます。分厚い仕様書や契約書、中規模リポジトリのソース、過去ログや議事録をまとめて渡せる範囲です。
Q. Claudeで入力上限が小さいモデルはどれですか?
Claude Haiku 4.5です。入力コンテキストは20万トークンで、Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5の100万トークンより小さくなっています。2026年10月7日公開の後継Claude Haiku 5.5は100万トークンに対応しました。
Q. GrokとGeminiでは入力できる量に違いはありますか?
違いがあります。Grokは4.7・4.6・4.5が50万トークン、4.3が100万トークン、コーディング特化のGrok Build 0.1が25.6万トークンです。Gemini 3系はProもFlash系も100万トークンで揃っています。2026年10月14日時点で、Gemini 4 Argonは入力・思考・出力で共有する1,048,576トークンです。
Q. 短いチャットでも100万トークン対応は要りますか?
要りません。短い質問やチャットは数千〜数万トークンで足り、Haiku 5.5やFlash系の軽量モデルで対応できます。100万トークン級が効くのは、大規模コードや大量文書を分割せず扱いたい場面です。
参考・出典(各社公式)
- Claude モデル・長文コンテキスト — Anthropic(公式)
- Models — OpenAI(公式)
- Gemini 3 Developer Guide — Google(公式)
- Models — xAI Grok(公式)
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