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GPT-6.1 Solとは|料金・性能・Solとの違い【2026年9月】

GPT-6.1 Solとは|料金・性能・Solとの違い【2026年9月】

2026年9月30日時点で、GPT-6.1 Sol は OpenAI が2026年9月29日(米国時間)に公開した GPT-6 Sol の上位版で、API の単価は100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドル(1ドル150円換算で300円・1,500円)と GPT-6 Astra の5分の1です。キャッシュ済み入力は0.10ドル(15円)で、GPT-6 Sol の半額になりました。ChatGPT では Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu の ChatGPT Work と Codex で当日から使えます。ふだんの会話画面(Chat)では、まだ選べません。

この記事の要点(2026年9月30日時点)

  • 発表は2026年9月29日(米国時間)の DevDay 2026。GPT-6 Sol の発表(9月22日)から1週間での上位版です
  • API の名前は gpt-6.1-sol。入力と出力の単価は GPT-6 Sol と同じで、下がったのはキャッシュ済み入力(0.20ドルから0.10ドル)です
  • OpenAI の発表では、コーディングの評価 DeepSWE v1.1 で GPT-6 Astra と同等の点を約5分の1の費用で出しました。ただし最も難しい科学研究には Astra を使うよう、OpenAI 自身が書いています
  • 使える場所は ChatGPT Work・Codex・API・GitHub Copilot。Enterprise と Edu では、管理者が有効にするまで既定でオフです
  • GPT-6 Sol から API で置き換える時は、推論の強さ none が使えない点と、Chat Completions でツールを呼べない点を先に確かめます

対象読者:ChatGPT・Codex・OpenAI API を業務で使う会社の推進担当、情報システム担当、開発チームのマネージャー。読み終えたらできること:どの仕事を GPT-6.1 Sol に寄せ、どこに GPT-6 Astra を残すかを決め、切り替え前の確認項目を洗い出せます。

最終更新:2026年9月30日。この記事は、OpenAI の発表ページ、API のモデルページと料金ページ、ChatGPT と Codex の公式ドキュメント、システムカードの追補、GitHub の変更履歴を同日に読み、数字を公式の記載どおりに整理したものです。他社モデルとの比較は OpenAI の発表の記載で、当社が測った値ではありません。公式に書かれていない項目は「公式に確認できていない」と書きます。

GPT-6.1 Solとは|9月29日に出たGPT-6 Solの上位版

OpenAI の GPT-6 系には、性能と単価の違う3つのモデルがあります。いちばん強い GPT-6 Astra、性能と費用のつり合いを取る Sol、大量の処理向けの Luna です。GPT-6.1 Sol は、このうち Sol の新しい版なんです。OpenAI は「エージェント型のコーディング、コンピューター操作、専門業務で GPT-6 Astra の知能にほぼ並び、標準の入力と出力の単価は Astra の5分の1」と説明しています。

GPT-6系の3モデル。GPT-6 Astraは最も難しい仕事向けで入力10ドル出力50ドル、GPT-6.1 Solは費用が気になる繰り返しの仕事向けで入力2ドル出力10ドル、GPT-6 Lunaは範囲の決まった大量の仕事向けで入力0.10ドル出力0.50ドル(100万トークンあたり)

API の単価を並べると、GPT-6 Astra は入力10ドル・出力50ドル、GPT-6.1 Sol は入力2ドル・出力10ドル、GPT-6 Luna は入力0.10ドル・出力0.50ドルです(いずれも100万トークンあたり)。発表は開発者向けイベント DevDay 2026 の中で行われ、OpenAI はこの日に20を超える発表をしました。前の GPT-6 Sol の発表ページは9月22日の掲載なので、ちょうど1週間での更新です。API のモデル一覧でも、つり合い型の推奨モデルは GPT-6 Sol から GPT-6.1 Sol に置き換わりました。

項目GPT-6.1 Sol出どころ
発表ページの掲載日2026年9月29日(米国時間)発表ページ
API の名前gpt-6.1-solAPI のモデルページ
文脈長(コンテキスト)1,050,000トークンAPI のモデルページ
最大出力128,000トークンAPI のモデルページ
知識の基準日2026年4月30日API のモデルページ
入力と出力入力はテキストと画像、出力はテキスト(音声・動画は非対応)API のモデルページ
推論の強さ(reasoning.effort)low・medium(既定)・high・xhigh・max。none と minimal は非対応API のモデルページ
ツール呼び出しResponses API で対応。Chat Completions はツール呼び出しなしで対応API のモデルページ
データの保管地域米国と EU に対応。EU を選ぶと Fast mode は使えないAPI のモデルページ
ファインチューニング非対応API のモデルページ

前の GPT-6 Sol も API のモデルページは残っていて、ページには「新しい Sol は GPT-6.1 Sol」という案内が出ています。GPT-6 Sol の提供終了の予定は、2026年9月30日時点でモデルページに記載がありません。急いで移る必要はないものの、Codex の既定は先に切り替わっています(使い方の節で説明します)。

料金|API単価は入力2ドル・出力10ドル、キャッシュ入力は半額

API の標準単価は、入力と出力が GPT-6 Sol と同じです。変わったのはキャッシュ済み入力で、0.20ドルから0.10ドルに下がりました。OpenAI は「標準の入力単価より95%安く、GPT-6 Sol のキャッシュ済み入力より50%安い」と書いています。同じ前置き(指示文や社内規程など)を毎回読み込ませるエージェントほど、効いてくる値下げです。

GPT-6 SolとGPT-6.1 SolのAPI単価の比較。入力2ドルと出力10ドルは同じで、キャッシュ入力はGPT-6 Solの0.20ドルからGPT-6.1 Solの0.10ドルへ半額になった(100万トークンあたり)

API の単価(標準・100万トークンあたり)

区分入力キャッシュ済み入力キャッシュの書き込み出力
GPT-6.1 Sol(入力272Kトークン以下)2ドル(300円)0.10ドル(15円)2.50ドル(375円)10ドル(1,500円)
GPT-6.1 Sol(入力272Kトークン超)4ドル(600円)0.20ドル(30円)5ドル(750円)15ドル(2,250円)
GPT-6 Sol(入力272Kトークン以下)2ドル(300円)0.20ドル(30円)2.50ドル(375円)10ドル(1,500円)
GPT-6 Astra(入力272Kトークン以下)10ドル(1,500円)1ドル(150円)12.50ドル(1,875円)50ドル(7,500円)

円は1ドル150円で換算した目安です。請求はドル建てで、為替で変わります。GPT-6.1 Sol と GPT-6 Astra は API の料金ページ、GPT-6 Sol はモデルページの値です。キャッシュの書き込みは入力単価の1.25倍です。

見落としやすいのが272Kトークン(約27万トークン)の線です。1回の入力がこれを超えると、その依頼の全体が入力とキャッシュは2倍、出力は1.5倍の単価になります。長い資料をまとめて読ませる使い方では、ここで費用が跳ねます。

ほかの処理方式の単価(GPT-6.1 Sol・入力272Kトークン以下)

方式入力キャッシュ済み入力出力標準との関係
Batch・Flex1ドル(150円)0.05ドル(7.5円)5ドル(750円)標準の50%引き
Fast4ドル(600円)0.20ドル(30円)20ドル(3,000円)標準の2倍
Ultrafast料金ページに未掲載料金ページに未掲載料金ページに未掲載GPT-6.1 Sol 向けは「近日」

データの保管地域を指定する処理(Regional processing)は、使える場合に10%上乗せです。主要モデルの API 単価を横に並べた表は 主要AIモデルの API 料金 横断比較 にまとめています。

ChatGPT と Codex で使う場合

ChatGPT のプランで使う分は、API の単価ではなくプランの利用枠から引かれます。Codex の料金ページも「API のトークン単価で、含まれる作業量を見積もらないで」と書いています。公開されている目安は、Plus と Business(標準)での5時間あたりのローカルのメッセージ数と、クレジットで払う場合の換算です。

モデル5時間あたりのメッセージの目安(Plus・Business 標準)クレジット(100万トークンあたり:入力・キャッシュ済み入力・出力)
GPT-6.1 Sol15〜16050・2.5・250
GPT-6 Sol15〜15050・5・250
GPT-6 Astra5〜45250・25・1,250
GPT-6 Luna350〜3,0002.5・0.25・12.5

メッセージ数は決まった上限ではなく、作業の中身で変わる目安です。週単位の上限がかかる場合もあります。Pro は現在、5時間ごとの上限がありません。Fast を選ぶと、プランに含まれる利用枠は標準の2.5倍、購入したクレジットは2倍の速さで減ります。プランごとの月額と違いは ChatGPT 無料版の制限と有料プランの比較 で確認できます。

GPT-6 Sol・Astraとの違い|変わった点の早見表

3つを並べると、GPT-6.1 Sol は「単価は Sol のまま、知識の基準日と性能は Astra に寄せた」モデルだと分かります。一方で、推論の強さの選択肢は GPT-6 Sol から変わっています。ChatGPT で使える画面と Enterprise での既定は、GPT-6 Sol と同じ扱いです。

項目GPT-6 SolGPT-6.1 SolGPT-6 Astra
発表ページの掲載日2026年9月22日2026年9月29日2026年9月3日
API の入力・出力(100万トークン)2ドル・10ドル2ドル・10ドル10ドル・50ドル
キャッシュ済み入力0.20ドル(入力の10%)0.10ドル(入力の5%)1ドル
文脈長・最大出力1,050,000・128,000トークン1,050,000・128,000トークン1,050,000・128,000トークン
知識の基準日2026年4月20日2026年4月30日2026年4月30日
推論の強さnone〜maxlow〜max(none は非対応)low〜max
ChatGPT で使える画面Work・Codex(Chat は不可)Work・Codex(Chat は不可)Chat・Work・Codex
Codex の5時間の目安(Plus)15〜15015〜1605〜45
Ultrafast公式に記載なし近日提供中(API と、Pro 500・Enterprise の Work と Codex)
Enterprise での既定公開時はオフ(管理者が有効化)Enterprise と Edu は管理者が有効にするまでオフ対象の Enterprise と Edu で公開時はオフ

Astra の料金とプラン別の扱いは GPT-6 Astra 料金の記事 に、一世代前の Sol との違いは GPT-6 Astra と GPT-5.6 Sol の違い にまとめています。3つとも文脈長は同じなので、長さでモデルを選ぶ場面はありません。ほかの会社のモデルとの比較は コンテキスト長の横断比較 が早いです。

性能|発表ページのベンチマーク

OpenAI は発表ページで6つの評価を示しています。点数の多くはグラフだけで、本文に書かれているのは「どれだけ差があるか」と「費用が何分の1か」です。ここでは本文に書かれた数字だけを載せます。他社モデルとの比較は OpenAI の発表の記載で、OpenAI は「他社モデルの値は公開されている資料から取った」と注記しています。

OpenAIの発表で示されたGPT-6.1 Solの結果。DeepSWE v1.1はAstraと同等の点で費用は約5分の1、AutomationBenchはOpus 5.5を2.2ポイント上回る、OSWorld 2.0はAstraとの差2.1ポイント、Terminal-Bench Scienceは1タスク5.47ドルで最高点はAstra、事実の誤りは11.4%から7.7%へ

評価何を測るかOpenAI の発表の記載
DeepSWE v1.1実際のコードベースでの複雑なソフトウェア開発GPT-6 Astra と同等の点を、約5分の1の費用で出した。GPT-6 Sol の最高点を6.4ポイント上回り、そのときの推論の強さと費用は GPT-6 Sol より低かった
GDP.pdf表・グラフ・図・細かい注記を含む PDF を使った専門的な質問(金融・医療・法務など10分野)Claude Opus 5.5(フォールバックあり)より高い点を、1タスクあたり半分未満の費用で出した。GPT-6 Astra には約5分の1の費用で迫った
AutomationBench 1.0.6営業・マーケティング・運用・サポート・財務・人事の47ツールを使う複数ステップの業務推論 medium で Claude Opus 5.5 を2.2ポイント上回り、費用は約3分の1。同じ設定の GPT-6 Sol から4.8ポイント上昇
OSWorld 2.0(offline)長いコンピューター操作の業務推論 max で GPT-6 Sol を7ポイント上回り、費用は半分未満。GPT-6 Astra との差は2.1ポイントで、1タスクの費用は約7分の1
Terminal-Bench Science 0.1データ分析・シミュレーション・定理の証明などの研究作業推論 max で GPT-6 Sol の点の2倍超。1タスクの平均費用は5.47ドル(約821円)で、Claude Opus 5.5 は23.21ドル、GPT-6 Astra は23.80ドル。最高点は GPT-6 Astra の68.1%
事実の誤り利用者が以前のモデルの誤りを指摘した会話で、誤りを含む回答の割合推論 low で GPT-6 Sol の11.4%から7.7%へ(約32%減)。どの設定でも GPT-6 Astra との差は1.9ポイント以内で、費用は5分の1未満

正直に言うと、この表だけで「Astra はもう要らない」とは読めません。読むときの注意が3つあります。1つめ、OpenAI は「評価は研究環境か API で行ったもので、ChatGPT の実際の画面とは出力が少し違うことがある」と書いています。2つめ、事実の誤りの評価はわざと難しい会話を集めたもので、ふだんの使い方での誤りの割合ではありません。3つめ、AutomationBench の Claude Fable 5.1 の費用は、約40%のタスクで起きたフォールバックの費用を含まないため実際より低く出ている、と OpenAI 自身が注記しています。

OpenAI は Terminal-Bench Science の結果について、GPT-6 Astra が最高点で「最も難しい科学研究のタスクには Astra を使うべき」とも書いています。性能の差が小さく費用の差が大きい仕事は GPT-6.1 Sol へ、差が結果を左右する仕事は Astra に残す。この読み方が、発表の書き方にいちばん沿っています。

使える場所|ChatGPT Work・Codex・API・Copilot

GPT-6.1 Sol は、発表当日から4つの場所で使えます。ChatGPT のふだんの会話画面(Chat)は対象外で、発表ページにも「Chat ではまだ提供していない」と書かれています。

GPT-6.1 Solが使える場所。ChatGPT WorkとCodexはPlus・Pro・Business・Enterprise・Edu、APIはResponses APIでツール呼び出し、GitHub CopilotはPro+・Max・Business・Enterprise。ふだんの会話画面のChatは未提供

ChatGPT Work と Codex

  • 対象のプランは Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu です。Free と Go は公開時の対象外です
  • デスクトップアプリの Work と Codex、Codex CLI、Web とモバイルの ChatGPT Work で使えます
  • Enterprise と Edu は、管理者がワークスペースのモデル設定で有効にするまでオフです。手元の設定でモデルを選んでも、利用の権限は付きません
  • 推論の強さは Light から Ultra まで。Max と Ultra は設定によります

ChatGPT Work そのものの機能と料金は ChatGPT Work とは にまとめています。

API

モデル名は gpt-6.1-sol です。料金は上の表のとおりで、ツールを使うなら Responses API を使います。モデルページの対応ツールには、Web 検索・ファイル検索・画像生成・コードの実行(Code interpreter)・コンピューター操作・MCP などが並んでいます。無料のティアは対象外で、利用上限は Tier 1 の毎分500リクエスト・毎分500,000トークンから、Tier 5 の毎分15,000リクエスト・毎分40,000,000トークンまでです。

GitHub Copilot

GitHub の変更履歴(2026年9月29日)によると、GPT-6.1 Sol は Copilot で一般提供になり、順次展開されています。

  • 対象は Copilot Pro+・Max・Business・Enterprise です
  • 使用量に応じた課金で、提供元の定価で請求されます
  • VS Code、Visual Studio、Copilot CLI、Copilot coding agent、Copilot アプリ、github.com、GitHub Mobile、JetBrains の IDE、Xcode、Eclipse のモデル選択で選べます
  • Business と Enterprise の管理者は、Copilot の設定のモデルポリシーで管理します。新しいモデルは、管理者が全体の既定を切っているか、このモデルを個別に無効にしていない限り、自動で有効になります

最後の点は法人にとって大事です。社内でモデルの利用を審査してから開ける運用なら、今日の時点で設定を確かめてください。

Ultrafast は近日

Ultrafast は、速さを最優先する上位の処理区分です。DevDay の発表では、Codex で最大8倍(毎秒300トークン)、API で最大6倍の速さとされています。当日から使えるのは GPT-6 Astra の Ultrafast で、API と、Pro 500・Enterprise の ChatGPT Work と Codex が対象です。GPT-6.1 Sol の Ultrafast は「近日」とだけ書かれ、2026年9月30日時点で開始日と単価は公式に確認できていません。Pro 500 は月500ドル(約75,000円)の新しい Pro の階層で、Astra の Ultrafast が付きます。

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使い方|Codexとアプリでの選び方、API移行の注意

Codex CLI

2026年9月29日の Codex CLI 0.159.1 で、同梱のモデル一覧の既定が GPT-6.1 Sol になりました。Amazon Bedrock(Mantle と Runtime)向けの一覧でも同じく既定です。更新とモデルの指定は、公式の変更履歴とドキュメントに載っている次のコマンドです。

npm install -g @openai/codex@0.159.1
codex --model gpt-6.1-sol
codex exec -m gpt-6.1-sol "Review the current changes"

対話中に切り替える時は /model を使います。モデルと推論の強さを同じ画面で選べます。Codex の基本の使い方は Codex の使い方 完全ガイド にまとめています。

ChatGPT のデスクトップアプリと ChatGPT Work(Web)

入力欄の下のモデル切り替えで選びます。公式ドキュメントの案内は、まず既定の Power の設定から始め、深く考えさせたい時は Smarter、速く安く済ませたい時は Faster に寄せる、というものです。モデル・推論の強さ・速度を個別に選ぶ時は Advanced を開きます。

API で GPT-6 Sol から置き換える前に確かめる3点

  1. 推論の強さ none を使っていないか:GPT-6 Sol は none に対応していましたが、GPT-6.1 Sol は none と minimal に対応していません。モデル名だけ差し替えると、この設定のままでは動きません
  2. Chat Completions でツールを呼んでいないか:GPT-6 Sol のモデルページには「Chat Completions での関数呼び出しは reasoning_effort が none の時だけ」とあります。GPT-6.1 Sol は Chat Completions ではツール呼び出しなしの対応です。ツールを使う処理は Responses API へ移します
  3. 入力が272Kトークンを超える処理がないか:超えると依頼の全体が高い単価になります。EU のデータ保管を使っている場合は、Fast mode が使えない点も確かめます

法人はどの仕事をGPT-6.1 Solに寄せるか

OpenAI の使い分けの案内は短くまとまっています。Astra は「最も難しい仕事を最後まで」、GPT-6.1 Sol は「費用が気になる、コード・アプリ・文書を繰り返し長く回す仕事」、Luna は「良い結果の形が分かっている、範囲の決まった大量の仕事」です。GPT-6.1 Sol の例として挙がっているのは、決算の数字から取締役会向けの資料を作る仕事と、製品の説明から Web サイトを作る仕事でした。

仕事ごとのモデルの使い分け。GPT-6.1 Solには繰り返し回すコードの修正と決算から取締役会向けの資料、GPT-6 Astraには最も難しい研究と要件の厳しい分析、GPT-6 Lunaには抽出・分類・構造化した要約

公式の案内をもとに、当社で判断の目安を表にしました。モデルと推論の強さの組み合わせは、OpenAI のモデル選びのページの記載に合わせています。

仕事まず試すモデル公式の記載
繰り返し回すコードの修正・レビューGPT-6.1 Sol(medium)「複雑な技術作業や、手直しを前提にした成果物」は GPT-6.1 Sol の medium
決算・提案など体裁の整った資料GPT-6.1 Sol(Extra high)「仕上がった成果物、食い違う根拠からの判断」は GPT-6.1 Sol の Extra high
最も難しい研究・要件の厳しい分析GPT-6 Astra「厳しい要件の分析と複雑な成果物」は Astra の Extra high
抽出・分類・構造化した要約GPT-6 Luna範囲の決まった大量の仕事は Luna

公式ドキュメントは「同じ仕事を Astra と比べ、品質と費用のつり合いを見て決める」ことを勧めています。いきなり全社の既定を変えるより、よく回す仕事を3つほど選び、両方のモデルに同じ依頼を流して比べるほうが確実です。回す頻度が高い仕事ほど、費用の差が積み上がります。

試算例|API で月1,000回回す場合

試算例(実測値ではありません):社内文書のチェックを API で月1,000回回す想定です。1回あたり入力20,000トークン(うち15,000トークンは毎回同じ指示文と規程)、出力2,000トークンとします。単価は上の料金表(標準・272Kトークン以下)で、キャッシュの書き込み分は含めていません。

  • GPT-6.1 Sol(キャッシュなし):入力2,000万トークン×2ドルで40ドル、出力200万トークン×10ドルで20ドル、計60ドル(9,000円)
  • GPT-6.1 Sol(キャッシュが効いた場合):キャッシュ済み1,500万トークン×0.10ドルで1.50ドル、残りの入力500万トークン×2ドルで10ドル、出力20ドル、計31.50ドル(4,725円)
  • GPT-6 Sol(同じくキャッシュが効いた場合):1,500万トークン×0.20ドルで3ドル、残りの入力10ドル、出力20ドル、計33ドル(4,950円)
  • GPT-6 Astra(キャッシュなし):入力200ドル、出力100ドル、計300ドル(45,000円)
  • GPT-6 Astra(キャッシュが効いた場合):キャッシュ済み15ドル、残りの入力50ドル、出力100ドル、計165ドル(24,750円)

この条件では、GPT-6 Sol から GPT-6.1 Sol に替えても、単価だけで見た差は1.50ドル(225円)です。費用で効くのは「Astra から GPT-6.1 Sol へ寄せる仕事を増やすこと」と「前置きを毎回同じにしてキャッシュを効かせること」だと分かります。

272Kトークンの線も同じように計算できます。1回の入力が300,000トークン・出力10,000トークンなら、GPT-6.1 Sol は高い単価の側に入り、入力1.20ドルと出力0.15ドルで計1.35ドル(約203円)です。資料を絞って入力を250,000トークンに収められれば、入力0.50ドルと出力0.10ドルで計0.60ドル(90円)になります。

試すときの依頼文5つ

ChatGPT Work や Codex で GPT-6.1 Sol と Astra を比べる時に、そのまま使える依頼文です。条件をそろえて出力を並べやすくすることと、発表で挙がった評価の論点(PDF の読み取り、業務の手順、検索の失敗の扱い)に合わせることを意識しています。

1. 2つのモデルを同じ条件で比べる

この依頼を、あとで別のモデルでも同じ条件で試します。
比べやすいように、次の形式で答えてください。
1. 結論(3行以内)
2. 根拠にした資料の箇所(ファイル名とページ)
3. 自信が持てない点と、その理由
4. 追加で確かめるべき資料
依頼:[ここに業務の依頼を書く]

2. 決算資料から取締役会向けの骨子を作る

添付の決算資料(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)から、
取締役会向けの説明資料の骨子を作ってください。
・スライドは10枚以内。1枚ごとに「見出し」「伝えたい1文」「使う数字と出典のページ」を書く
・前年同期と比べて変化の大きい項目を3つ選び、理由の仮説を分けて書く
・資料に無い数字は作らず「資料に記載なし」と書く

3. Codex でテストが落ちる原因を直す

このリポジトリの [対象のディレクトリ] で、テストが落ちている原因を調べて直してください。
・変更は最小限にし、変更したファイルと理由を一覧にする
・既存のテストを消したり、条件を弱めたりしない
・判断に迷う変更は実行せず、選択肢を並べて止まる

4. 契約書の PDF を表にする

添付の契約書(PDF)について、次の列の表を作ってください。
列:条項番号/内容の要約/当社に不利になりうる点/確認が必要な相手
・表・注記・別紙まで読み、どこから読み取ったかをページ番号で示す
・読み取れない箇所は推測で埋めず「判読できない」と書く

5. 検索の失敗と止められた操作の扱いを決めておく

調べものや作業をする時は、次のルールを守ってください。
・検索やファイルの読み込みが失敗した時は、推測で答えず、失敗したことを最初に書く
・止められた操作(送信・削除・購入など)は、別の方法で同じことをしようとせず、私に確認する
・出典のない数字には「出典なし」と付ける

安全性|発表とシステムカードの評価

OpenAI は発表と同じ日に、GPT-6.1 Sol のシステムカードの追補を公開しました。企業が知っておきたい点を4つ挙げます。いずれも「わざと難しい状況を作った評価」で、ふだんの使い方での失敗の割合ではない、と OpenAI は注記しています。

評価OpenAI の記載
検索ツールが壊れている時に、そのことを伝えるか伝えなかった割合は2.1%(GPT-6 Sol 4.9%、GPT-6 Astra 1.5%、GPT-6 Luna 28.7%)。推論の強さは max
自動の安全レビューをすり抜けようとするか試みは見られなかった(GPT-6 Astra・GPT-6 Sol と同じ)
止められた操作に、別の手でこだわるかこだわりが出た割合は23.5%(GPT-6 Astra は17.4%)
危険な能力の区分(Preparedness Framework)サイバーセキュリティで Critical、生物・化学で High として扱い、GPT-6 Astra と同じ安全策をかける

目を引くのは3つめです。「相手が不在で DM が止められたら、メールで送ろうとする」ような、日常の業務での小さな制限を回り込もうとする割合が、Astra より高く出ています。OpenAI は、この評価はシステム側の制御をかけずに測ったもので、実際に回り込める割合を示すものではないと書いています。それでも、メールの送信や購入のように取り消しにくい操作をエージェントに任せる時は、権限を絞り、人の承認を挟む作りにしておくのが安全です。

システムカードでは、メールやプロジェクト管理などの業務アプリを使う評価で、情報の漏えいや許可のない取引といった意図しない結果が GPT-6 Sol より少なかったとも報告されています。発表ページも、GPT-6.1 Sol は自分の限界をより率直に伝え、利用者の意図と安全上の制約をより確実に守ると説明しています。

【要注意】よくある読み違い

❌「Astra の5分の1の値段で、Astra と同じ性能」
⭕ 5分の1なのは標準の入力と出力の単価です。Astra と同等とされたのは DeepSWE v1.1 などの一部の評価で、最も難しい科学研究は Astra が上だと OpenAI 自身が書いています。

❌「GPT-6 Sol より安くなった」
⭕ 入力と出力の単価は同じです。下がったのはキャッシュ済み入力だけでした。費用が下がるかどうかは、キャッシュが効く作りかと、同じ仕事を終えるまでに使う量で決まります。

❌「ChatGPT なら誰でも使える」
⭕ 使えるのは Plus 以上の ChatGPT Work と Codex です。Chat では選べず、Free と Go は対象外です。Enterprise と Edu は、管理者が有効にするまでオフです。

❌「API はモデル名を差し替えるだけで移行できる」
⭕ 推論の強さ none と、Chat Completions でのツール呼び出しは使えません。272Kトークンを超える入力は単価が上がります。移行前に、この3点を洗い出してください。

よくある質問

GPT-6.1 Sol はいつ公開されましたか?

2026年9月29日(米国時間)です。OpenAI の開発者向けイベント DevDay 2026 で発表され、ChatGPT Work・Codex・API では当日から使えるようになりました。GitHub Copilot でも同じ日に一般提供が始まり、順次展開されています。

GPT-6.1 Sol の料金はいくらですか?

API は100万トークンあたり入力2ドル、キャッシュ済み入力0.10ドル、出力10ドルです。1ドル150円で換算すると300円・15円・1,500円です。入力が272Kトークンを超える依頼は、入力が4ドル、出力が15ドルになります。ChatGPT で使う分は、各プランの利用枠から引かれます。

GPT-6 Sol との違いは何ですか?

入力と出力の単価は同じで、キャッシュ済み入力が半額になりました。OpenAI の発表では、DeepSWE v1.1 で GPT-6 Sol の最高点を6.4ポイント、AutomationBench で4.8ポイント上回っています。知識の基準日は2026年4月20日から4月30日に新しくなり、推論の強さ none には対応しなくなりました。

無料版の ChatGPT で使えますか?

使えません。公開時の対象は Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu で、Free と Go は含まれていません。使える画面も ChatGPT Work と Codex だけで、ふだんの会話画面(Chat)では選べません。

GPT-6 Astra とどちらを使えばよいですか?

費用を気にしながら繰り返し回す仕事は GPT-6.1 Sol、最も難しい研究や要件の厳しい分析は GPT-6 Astra が向いています。OpenAI も、同じ仕事を両方で試して品質と費用のつり合いを見るよう勧めています。

まとめ

GPT-6.1 Sol は、GPT-6 Sol と同じ単価のまま性能を Astra に近づけ、キャッシュ済み入力を半額にしたモデルです。当日から ChatGPT Work・Codex・API・GitHub Copilot で使え、Codex CLI では既定のモデルになりました。一方で、Chat では選べないこと、Enterprise と Edu は管理者の有効化が要ること、API の移行では none と Chat Completions のツール呼び出しに注意が要ることは、切り替える前に押さえておきたい点です。

まずは社内でよく回している仕事を3つ選び、GPT-6.1 Sol と Astra に同じ依頼を流して比べてみてください。モデルの使い分けや社内ルールづくりを一緒に進めたい場合は、法人向け生成AI研修 の内容をご覧のうえ、お問い合わせ からご相談ください。

参考・出典

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佐藤傑
この記事を書いた人 佐藤傑

株式会社Uravation 代表取締役CEO/生成AIエバンジェリスト。法人向けAI研修・コンサルティングを手がけ、日経・SBクリエイティブ・GMO等のメディアで生成AIについて執筆。

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