背景
同財団は、海外の港湾開発や港湾計画について調査し、分析して、報告書にまとめる仕事を担っています。日々の業務を支える手段として、AIの活用を積極的に進めてこられました。
すでに複数の生成AIを法人で契約し、日常的に使う職員の方が多数を占めています。その一方で、どのAIを何に使うのがよいか、活用の仕方を所内にどう伝えるかが次の課題でした。
ご要望は3つでした。全体の底上げになる内容であること。職員の皆さまと質疑・意見交換の時間を取ること。幹部の方が、これからAIをどう使っていくかをイメージできること。時間は、集中が続く2時間です。
取り組み
事前のご回答から、参加される方の多くがすでにAIを日常的に使っていると分かりました。そこで、ねらいを「使っている」から「業務の成果につながる使い方」へ、に置きました。ツールの基礎説明は短くまとめ、実務に直結する内容を厚くしています。
扱うテーマは、同財団のご指定に合わせました。主要なAI(ChatGPT/Claude/Microsoft 365 Copilot/Gemini/NotebookLM)の特徴と使い分け、セキュリティ、そして「定型業務の自動化」「会計経理の効率化」「調査研究の効率化」の実演3本です。
会計経理の実演は、ご要望を受けて海外出張の旅費を題材にしました。たくさんの領収書を整理しながら金額を入力する作業を、AIがどう助けるかを見ていただく内容です。実演には、講演用に用意した環境・資料と、公開されている資料を使いました。
全体を通す軸は「設計は人、作業はAI、確認は人」です。何を、どの順で、何を基準にやるかを決めるのは人。決めた範囲の作業を速くこなすのがAI。結果が正しいかを確かめるのも人、という分担を、どのパートでも繰り返しお伝えしました。
当日の様子
冒頭で利用状況を挙手で伺ったところ、多くの方がすでに業務でAIを使っていました。
講義の途中から質問が続きました。AIエージェントに見せる範囲をどう決めるか、AIの出力を人が確かめる運用をどう根づかせるか、出典をどう確かめるか、といった実務の問いです。
実演のあとの質疑・意見交換では、過去の資料を活用するときの情報管理、調査業務でのAIと人の役割分担、図表を毎回同じ品質で作る方法が話題になりました。オンラインの参加者の方からは、AIに一度渡せば自動で終わるのではなく、その都度AIと相談しながら進めていくものだ、という受け止めの言葉がありました。
セミナーを終えて(ご担当者様の声)
菅野 昌生 様一般財団法人 国際臨海開発研究センター 第一調査部長
所内の評価は上々で、AIのことを知っていると自負している職員からも「非常に良かった」とのコメントがありました。
2時間のプログラム

PART 01 — 講義
主要AIの全体像と使い分け
- ChatGPT/Claude/Microsoft 365 Copilot/Gemini/NotebookLM の得意なところと違い
- 「どのAIか」より「その仕事が達成できるか」で選ぶ
- 生成AIとAIエージェントの違いと、任せられる範囲

PART 02 — 講義
業務でAIを使うポイント
- 設計は人がする(手順を分け、AIに任せる範囲を決める)
- 目的と完成形を言葉にして頼む
- 出力をうのみにせず、元の資料で確かめる

PART 03 — 講義
セキュリティと社内ルール
- 法人契約での入力データの扱い
- 組織が把握していないAI利用(シャドウAI)への備え
- 情報を3段階に分け、使ってよいAIを決める
- アカウント運用で決めておくこと

PART 04 — 実演と質疑
実演3本と、質疑・意見交換
- 定型業務:メールの確認と返信の下書き、毎朝の定期実行
- 会計経理:出張の領収書を読み取り、一覧表にまとめる
- 調査研究:公開されている報告書の読解と、提案書のたたき台づくり
- 質疑応答・意見交換
実演の材料は、講演用に用意した架空の資料と、公開されている資料です。実在の人・案件・金額は含みません。
取り組みの記録
| 時期 | 内容 | 主な範囲 |
|---|---|---|
| 2026.08.24 | オンラインでのご相談 | AIの活用方法を所内に伝えるセミナーについて |
| 2026.08.25 | 構成案のご提示 | 事前のご回答をもとに、2時間の構成を作成 |
| 2026.08.27 | 実演の題材を追加 | 海外出張の旅費を、会計経理の実演の題材に |
| 2026.10.02 | AI活用セミナーを実施 | 13:30〜15:30/会場+オンライン |
日付は当社の記録(メール・構成案・注文書)に基づきます。









